5月に開かれるとかいう米朝トップ会談が本当に実現するかどうかは別にして、一触即発の戦争が、とりあえず回避されたことは、世界にとって、もちろん日本にとっても、いいことであることは間違いない。
ところが、世界がそして日本が恐れていたもう一つの「戦争」がとうとう始まってしまった。始めたのは、云うまでもなく、あの愚かな米国のトップトランプ大統領である。北朝鮮との戦争、やるぞ、やるぞと脅したおかげで、確かにそれが回避出来たところはあった。もう一つの「戦争」はとうとう現実のものになってしまった。
トランプ大統領は対中国制裁関税を課すと宣言し、実際にそれをに始めてしまった。これに中国が反発しないわけはない。さまざまな対抗報復措置を始めると宣言した。まさに貿易戦争の勃発だ。
それで人命が直接損なわれることはないが、こちらはそれぞれそれに関わる人々の生活に大きな経済的損失が発生する。
しかもこの戦争、米中だけのことでない。世界中あらゆる国々と米国の間で始まる。そしてもちろん日本もその例外ではない。
トランプ大統領がそれを発表した時、日本は、あさはかにも、制裁関税適用の対象外になるだろうと期待していたのだ。しかし、そうではなかった。そのトランプツイッターの様子を産経ネット記事は次のように伝えている。
「トランプ氏は日本への不満も爆発させている。トランプ氏は署名式で日本の安倍晋三首相は友人だとしながらも、握手をするときの安倍氏の笑顔『長い間、米国を出し抜くことができたとは信じられない』という笑みだと言及。そういう時代は終わると言い切った。」
いやはや実に酷い話である。そうなると日本も当然対抗措置をとらざるをえなくなる。安倍首相、米朝会談前の4月早々に訪米してトランプ大統領と会うことになっている。安倍首相、この戦争を始めたトランプ大統領と一体どんな顔をして会談するのだろうか。
そもそもこのトランプ大統領、自由貿易の何たるか全く理解していない。
中国からの輸入の大きさについて言及するが、その輸入品、そもそも米国企業が中国で生産しているものが多い。それに中国は米国から大豆を初めとする農畜産品、航空機、IT製品な大量のものを輸入し買っている。日本も同じだ。その内容、構造は違うが、同じような事情にある。
要するに、現在世界的に自由貿易が推進されるのは、それが基本的に
winーwin(ウイン・ウイン)の関係になっているからである。
ところがそれが互いに制裁関税をかけるという貿易戦争は、その逆lose-lose、双方損になってしまう。
信じがたいことだが、トランプ大統領、その基本的なことすら分かっていないようなのだ。いや、分かってはいるが、ただただ大統領の地位を維持するために相変わらず、「アメリカファースト」などと言ってるのだとすればもうどうしようもない。
私が不思議でしかたないのは、世界の民主主義のトップリーダー国だったアメリカという国、今やどうしようもない、「ファースト」どころか、世界中を相手に、貿易戦争を仕掛ける「ラースト」の国になりつつあると云うことである。
トランプ大統領、次から次へと重要閣僚の首を自分の好みのものにかけかえている。「裸の王様」どころでない。「狂気のジョーカー」と言っても過言ではなかろう。
そんな政治情勢を許しているアメリカ議会、行政、そして司法とその存在について大きな疑念を抱かざるをえない。
これから一体どうなるのか。それはアメリカという国家の存在そのものについての疑念である。
そんなことを考えてもどうしようもないのだが、この際是非一言書いておきたい。
tad
参考資料:
ドナルド・トランプ大統領発動の輸入制限で日経平均大暴落 「日米貿易戦争」を懸念:
Nfty
米中「貿易戦争」トランプ氏「安倍首相は米を出し抜き笑顔」
産経