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「菅義偉官房長官は21日、札幌市で講演し、携に帯電話料金ついて「今より4割程度、下げる余地はある」と述べ、政府として携帯電話会社に料金やサービスの見直しを促す考えを示した。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社を「利益率は20%で、他業種と比べて高い。競争が働いていないと言わざるを得ない」と批判した。
菅氏は「料金はあまりにも不透明で、他国と比較すると高すぎる」と指摘。「携帯電話サービスは公共の電波を利用しており、事業で過度な利益を上げるべきではない。利益を利用者に還元しながら広めていくものだ」と述べた。そのうえで、政府が公正取引委員会と連携して「分かりやすく納得できる料金やサービス」の実現に取り組むと強調した。
ただ、菅氏は値下げ幅を「4割」と考える根拠は示さなかった。
菅氏の発言を受けて、東京株式市場では3社の株価が急落した。21日の終値はKDDIが前日比5.2%安、ドコモが4.0%安、ソフトバンクが1.6%安だった。」 毎日新聞
またか、という案件のニュースだ。当BLOGでもこの話題何回も取りあげた。ただ今回違うのは、管轄の総務大臣でなく、安倍内閣総元締め、内閣官房長官が発言したことだ。携帯電話料金(以降スマホとする)が高すぎ、その内容も不透明だから、それを是正させよという安倍首相からの指示で、これまで2代にわたる総務大臣がいろいろその是正を試みてきた。しかし一向に効果的な手が打てず、現状ではその成果があがっていない。今回は、業を煮やした菅官房長官、安倍首相の意を忖度しての発言だったのだろう。
そもそもなぜ安倍首相がこの問題に執着するのかだ。自民党総裁選挙を控え、アベノミクスの成果についても一つ重要な争点だ。そのアベノミクス、さまざま議論がある中で、近年国民の消費、消費性向が案外上がっていない所がある。消費が増え、経済産業活動が活発になり、雇用が増え、賃金も上がる。その結果GDP経済成長率が高まってこそのアベミクスの成果なのだ。
その肝心の消費が増えないのは、一つには日本の場合、国民とりわけ、働き盛かりり若者世代のIT関連機器、代表的ものとしてのスマホの月間費用が諸外国に比べて高い。日本では月平均8〜9千円にもなっている。これが消費の伸びを押さえている一つの原因になっていると安倍首相周辺は考えているようだ。そのため消費をあげるために、スマホの料金の高さ是正を一つターゲットにしている。これまで総務省、総務大臣にそれを指示しやってきたのだが、どうもその成果が上がっていない。それが今回の官房長官の発言なのだ。
いや、それがアベノミクスの成果への阻害要因になっているかどうかは別にして、私は政府がスマホ料金をより安くするためにさまざまな施策を打つこと自体は反対ではない。賛成だ。たしかにドコモ、ソフトバンク、KDDI、キャリヤー三社のスマホ市場独占状況を排除し、競争を活発化して、月額料金のダウンを計ること自体は必要なこと、誰も反対はないはずだ。
ここ数年、総務省はああでもない、こうでもないとやってきた。加えて公正取引委員会にまで出てきて独占状況を是正させるような動きがある。にも関わらずどうも具体的な成果が上がっていないのはなぜかである。そこでこの菅安房長官の発言となった。
確かにそれは異例とも云うべきことである。それを受けていくつかのTV局がニュースショーでこの問題を取りあげていた。見ていて少々あきれた。その内容的はずれもいいとこだ。
IT関連の専門を自称するコメンテーター、その分野について全く無知、スマホなど使ったこともない評論家達の的はずれのコメントなど話にもならないものであった。
この際、この話のポイントは明確である。スマホ料金を安くするために具体的にどうするかなのだ。2年縛り、4年縛りのこともあったが、最早それもたいして基本的なことではない。やはり最も基本的なことは、8月19日のBLOGで書いた、中古スマホのSIMロック解除の義務化であろう。それをキャリヤー三社に2019年の7月までに義務づけることを決めたことだ。それは中古スマホでなく、結局は新規のスマホの全面的SIMロック解除につながる。それが究極のスマホ料金を安くする唯一にして絶対的な方法なのだ。
もし政府が即スマホ月額料金を4割5割、いや6割安くしたいのなら、即キャリヤー三社のSIMロック解除を実践に移せばいいのである。どうしてそれが出来ないのか。それをすることに、どういう法制上の問題があるのか、公正取引委員会が公正な取引を保証する上でどんな問題があるのかだ。
私はそれについては今正確な答えは持ち合わせない。
ただ、そのSIMロック解除ということ、SIMフリーのスマホを販売すること自体、なんら違法でないことは、キャリヤー三社以外、既に十数社が実際にSIMフリー格安のスマホを4割、5割いやもっと安く販売しているのだ。
その格安SIMフリーのスマホが性能的、品質的にキャリヤー三社の製品に劣るのなら話は別だ。それは全くない。格安のものの中にはむしろキャリヤー三社のスマホより性能的には上という端末も数多く存在するのである。
いやこのこと実に摩訶不思議な話なのだ。評価と云っても、それはな何か絶対的な機関が決めるものでない。あくまで市場でのユーザーの評価ではある。要するに日本の消費者、ユーザーの選択の問題なのだ。
なにもキャリヤー三社が価格を政府が4割、5割、6割安くするのを待っている必要はない。消費者ユーザーが、数多く存在するSIMフリーの格安スマホを選択して購入すればいいのである。
菅官房長官は、そうした格安のスマホ購入を勧めたらいいのである。と云うかその検討について言及してもいい。それが政府本来のねらい、スマホIT市場の競争を活発にし、それを拡大し、そして全体の消費市場を拡大するという狙いであるのならである。さすれば、スマホ端末を4割安く購入することなど即可能になる。それにはなんの競争上の不透明さなどない。
どうしてそれをおっしゃらないのか。それを云うとなにがまずのか。
その格安スマホを扱っている企業はNifty、Biglobe、UQなど一流のIT企業であり、LINEという日本を代表するSNS企業であり、楽天、イオンなど一流の流通企業なのである。そうした企業のやっていること、どうしてもっとその中身の正確性の確認が出来ないのか。
それは政府の政策の良し悪しの問題ではない。消費者の選択の問題なのだ。
現存する格安のスマホはそうした一流の日本企業が保証している製品であり、価格であり、サービスの内容なのだ。どうしてそいうものの選択も考えてみないのか。スマホというと、キャリヤー三社だけの選択になってしまうのか。
私にはまことに不思議な話なのだ。
それはやはり日本の消費者の「情報リテラシイ」の問題に帰するのか。
tad
参考資料:
「携帯電話料金4割は安くなるはず」:毎日新聞
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