『トランプ米大統領が、6月初旬までの実現を目指す北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談で、日本人の拉致問題を提起することが11日明らかになった。米政府高官が語った。安倍晋三首相は17、18日に米フロリダである日米首脳会談で拉致問題の解決に向け協力を求めるが、米政権にとっても人権問題が北朝鮮への「交渉カード」になると判断した模様だ。
この高官は朝日新聞の取材に、「拉致問題について米国は百%、日本とともにある。(米朝首脳会談の)議題として提起することになる」と語った。』
国会では、相変わらず連日、加計学園、森友学園のこと、自衛隊の日報問題のことばかりやっている。そのことの重要性は分からぬではない。それをほっとけとは言わない。しかし、それより、17日、18日に行われる、5,6月予定の米朝会談に備えての日米首脳会談の内容、喫緊の外交問題の方がはるかにその重要性は高いのではないか。
どうして国会でもこの問題をとりあげないのか。新聞、TVのマスコミ報道もこのビッグニュースを殆ど取り上げないのか。見ていて、不思議さを通り越して腹立たしくなってくるのは私だけだろうか。
まだ日程も開催場所、ましてや一番肝心の議題も決まっていない米朝トップ会談だ。その議題の中心が北朝鮮の非核化であることはわかりきったことだ。しかし、議題の一つとして日本として長年懸案の「拉致問題」が取り上げられることの意味は、それこそ最重要、国家最大の関心事であることなど云うまでもないことだ。米国大統領が、北朝鮮の非核化問題に加えて、人権問題について議論を仕掛けることの意味は極めて大きい。
人権問題はなにも日本人の拉致問題だけの問題、関心事ではない。人類社会共通の関心事であってしかるべきことだ。そのことを忘れて、ただただ
米朝が会談することが平和への道のすべてであるかの如き風潮こそ憂うべきことだ。IOC会長の言動などがそうであることは先日のBLOGでも書いた通りだ。
折しも訪韓した河野外務大臣が、文在寅韓国大統領に米朝首脳会談の議題の一つとして、日本人拉致問題解決を取り上げるよう提案した。文在寅大統領はそのことについて、特に賛意は表しなかったようだ。それはそうだろう。この大統領、元々北朝鮮の人権問題などに殆どというか、全く関心がない。
北朝鮮の非核化問題でさえ、なんとか、まずはその内容、あやふやにしてアメリカが持ち出すであろう厳しい条件を緩和させようと図っているところある。でないと、まずは北朝鮮を交渉の場に引き出し、なんとかそれをまとめることなど出来ないのは分かっているからだ。
それさえ難しいのに、人権問題、拉致問題など持ち出して金正恩委員長を刺激したくないのが本音なのだ。本音も何も、この文在寅大統領そもそも人権などという価値観など持ち合わせていない。
北も南も同じ血が流れる民族だから、それでもって統一したいということは分かる。しかし北と南では、その政治体制が両極端に違う。片方は基本的人権など全く無視の独裁政治、もう一方は、基本的人権をベースとする民主主義国家なのでなる。一体どうやって、統一など計れるのか。
オリンピックに統一チームで臨むとか、芸術団とか称するもので交流する位のことはできるだろう。それ以上一体なにが出来るというのだろうか。多少の経済交流すら出来なかったことはすでに実証済みなのにである。
この北朝鮮という国家、最高人民会議というまさに、国会に相当する最高の政治機関に、国家のトップがいとも簡単に欠席してしまう。そんな国家と一体どうやって正常に、まともに付き合っていけると文在寅大統領は考えているのだろうか。
いや、この金正恩委員長の最高人民会議欠席ということ自体が、そろそろ
一見最近急速に進んだ米朝会談開催状況への暗雲の始まりではないか。
文在寅大統領を使い、中国・ロシアを上手く取り込み、日本を蚊帳の外に
追いやった筈だ。これでトランプとも非核化問題では対等にやれそうだと想定していたに違いない。
ところが思いもかけず、議題になど一切したくない、日本人の拉致問題、人権問題が突然出てきたのだろう。
これでなんとか上手く収まりそうだった、米朝関係、朝鮮半島情勢の危機
が再び再燃することになってもいたしかたないことだ。日本も米国も、韓国もそして世界も再び覚悟しなければならないことであろう。
日本にとっては、来るべき17日からの安倍トランプ会談で、米朝会議では、日本人の拉致問題が一つ重要な議題の一つであること決め、それをを世界に向けて発信すべきだ。
日本の国会はそれを決議、安倍首相を送り出す事くらいのことをどうして
やらないのか、出来ないのだろうか。
やるべきだ。
tad
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