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業務上災害と通勤災害で何が違う
下に示した労基法の解雇制限の規定であるが、解雇が制限される場合について「業務上負傷し、又は疾病にかかり」となっている。従って、通勤災害は対象外である。勿論、各企業には就業規則が有り一定期間の病欠と傷病休職が設けられているので、その間に解雇されることはない。
【労基法19条1項 】 労災保険により必要な療養補償給付が行われる。
休業4日目から労災保険により、休業1日につき給付基礎日額の100分の60が給付される。
同時に特別支給金として100分の20が支給される。合計100分の80となる。
休業1日目から3日目までは使用者が100分の60について自腹で負担することになる。
(労基法76条による休業補償)
※労基法76条では休業補償について初日から事業主が自腹で100分の60を負担することになっているが、労災保険で補償される場合にはその部分について補償の責を免れることになっている。 労災保険により必要な療養の給付が行われる。
労基法には通勤災害の補償の規定はない。
休業4日目から労災保険により、休業1日につき給付基礎日額の100分の60が給付される。
同時に特別支給金として100分の20が支給される。合計100分の80となる。
休業初日から3日目までの使用者による補償は無い。
(労基法76条の休業補償は業務上災害のみ)
※車との事故で有れば自賠責による補償は有りうる。(第三者行為災害) 【参考資料】
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労災
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労基法81条 (打ち切り補償)の空文化
「労基法第19条ただし書き」の解雇制限解除との関係
労基法81条では、労働災害が発生した場合において、事業主による労基法75条の療養補償を受けている労働者が療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合、使用者は平均賃金1200日分の打ち切り補償をすることにより、その後は労基法による補償を行わなくて良いと定めている。そして、労基法19条のただし書きでは81条による打ち切り補償を行った場合には解雇制限が解除され解雇できると規定している。
しかし、労災保険の強制加入によって労災保険による療養給付が行われるため事業主による労基法75条の療養補償は現実には行われていない。労基法第81条の打ち切り補償は事業主による労基法75条の療養補償が行われている前提の規定であり、労災保険によって事業主による補償が現実には行われることが無いので空文化した規定となる。
労基法第19条ただし書きでは、第81条による打ち切り補償が行われた場合においては解雇制限が解除され解雇できるしているが、81条による打ち切り補償が空文化するので第19条ただし書きによる解雇制限の解除も無くなることになる。
では、永久に解雇できなくなるかと言うとそうではない。労働者災害補償保険法第19条による解雇となる。但し、療養開始後3年を経過して障害補償年金を受けている場合に限られる。
年の為の説明になるが、労基法第84条によって労災保険の方から災害補償給付が行われるべきものである場合には事業主は労基法上の労災補償の責を免れることになる。
以上のことを箇条書き的にまとめると次のようになる。
以下の枠内の文章は打切補償によって解雇制限が解除される労働者の範囲―専修大学事件の引用である。上の説明と同じ内容を別の言い方で説明している。かなり、ややこしかったと思うので再度説明する意味で引用した。
なお、専修大学事件の説明を読んで頂ければ分るが、この解釈には学説的な異論がある。特に、障害の程度が4級以上の場合には障害補償年金が給付されない。この場合には解雇できないということが問題になっている。企業によっては国の労災給付に上乗せして給付を行っている場合がある。給付を永久に続けなければならないことに異論がでている。
業務上の傷病で休職中の労働者は、休職中及び休職後30日後までは解雇できない(労基法19条本文)。 【参考】
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