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科学ジャーナリストの皆さんへ
科学ジャーナリストの皆さんに是非調査して欲しいことがあります。
ヘルムホルツの分解定理というのがあって、気象学や電磁気学・光学関係の学者の間で、信じられています。
この定理の意味するところは、「任意のベクトル関数」が、発散だけのベクトル関数と渦だけのベクトル関数に分解でき、それらの分解されたベクトルは互いに直交しており、相手のベクトル関数に影響を与えない。」というものです。
電磁気学の関係者は、この定理によって分解された二つの成分、つまり 「渦だけあって、発散の無いベクトル」 と 「発散だけあって、渦の無いベクトル」 は互いに直交して居る筈と考えて居ます。理論的には直交して居ないと「互いに他に影響されない成分」ではあり得ないからです。
しかし、気象学の分野では、実際にこの「ヘルムホルツの分解定理」を使って、「発散だけあって、渦の無いベクトル」と、 「渦だけあって、発散の無いベクトル」 に分解して、それらが直交していない ことを知っています。
電磁波の場合は、発散だけのベクトル関数として電界が、渦だけのベクトルとして磁界があって、互いに直交していると言う事実を知っていますが、これらの渦だけのベクトル関数と発散だけのベクトル関数が何から分解されたのか、元のベクトル関数が何か知っている人はいません。
電磁気の関係者は、この定理を「理論上」知っていますが、実際に「分解」という作業をやったことがありません。電磁波の電界と磁界は、何かのベクトルを「分解」してできたもので無く、もともと物理現象として現存している現象です。
一方、流体力学、特に気象学の関係者は、現実的に「ヘルムホルツの分解定理」を使って、渦も発散もある風を“分解”して、「発散だけの風」の成分から「速度ポテンシャル」を毎日発表しています。NOAAでも数日の平均値をVelocity Potentialとして発表しています。
また気象庁は「渦だけの風」の成分から「流線関数」を発表しており、NOAAでは、11日平均値など (Velocity Potential)」を公表しています。
そして、この二つの成分が直交して居ないことは周知の事実です。興味があれば、上の「速度ポテンシャル」と「流線関数」の分布図をご覧下さい。発散風は「速度ポテンシャル」に直交して居るし、渦のみの風は「流線関数」に平行になっていますので、もしも、両者が直交しておれば、「速度ポテンシャル」(下図で青線)と「流線関数」(下図で黒線)はどこにおいても互いに平行に走っているはずです。
私の知る限りでは、「ヘルムホルツの分解定理」を実際に使っているのは、気象学のこの一分野だけだと思います。
一つの定理に関して、ある分野では二つのベクトルが直交して居るはずだと言い、他の分野では、直交して無くても問題にしていません。いったい、この定理で分解した二つの成分は、直交しているべきなのでしょうか。あるいは直交して居る必要は無いのでしょうか。
科学ジャーナリストの皆さんに、私の言っていることが本当かどうか、調べていただきたいのです。「定理」と言われているこの事柄の真実を調査することは、科学の進歩に貢献でき、良い記事ができるはずです。どちらの言い分が正しいのか、あるいはどちらも間違っているのか、調べていただきたいと思います。
2016年8月15日 光藤高明
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