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流線関数と大阪の夏の気温
<このページをお読みになる前に、「日本の猛暑と速度ポテンシャル」をお勧めします>
まったく馬鹿げた調査だと思われるかもしれませんが、夏の猛暑と流線関数のデータの間の相関について、念のため調査しました。
ご存知のとおり、風の場は「発散の無い渦だけの風」と「渦の無い発散だけの風」に分けられますので、発散の無い渦だけの風を表す「流線関数」と夏の猛暑の指数としての「大阪の8月の気温」との間に相関のあろうはずはありません。
でも先に発散だけの渦の無い風を示す「速度ポテンシャル」との相関調査を行っていて、同じ手法で、チョイチョイとできるので、遊び半分で調査しました。
流線関数の資料も気象庁のホームページに1958年から公表されています。図1が1958年8月の例です。
図1 流線関数の見本(1958年8月)
等値線が流線関数の値です。その向き(流線関数はベクトル関数)は、常に紙面に垂直に上に向いていることになっていて、スカラー関数的に扱うことができます。
色塗りは、その流線関数の平年偏差を示しており、その偏差の大きさが左上の偏差の階級表示によって示されています。画像は、電子データとして公表されていますので、図の一つ一つの画素から色を読み取り、凡例の色と比較して、その画素が凡例に示されている色であることが確認できると、その点の偏差の階級が読み取れます。この値を階級の真ん中の値として読み取ることにします。
速度ポテンシャルの平年偏差を読み取った要領で、南北60度の全球域を、南北2.5度、東西5度の格子に区切って、その格子内の画素から読み取れる平年偏差を平均します。その値を「その格子の流線関数の平年偏差」とします。
格子内で読み取られるサンプル数とその格子の平年偏差の例を図2に示します。全部を示すと分かりにくいので、横方向は6個毎、縦方向は4個毎に示しています。サンプル数は平均的に50個くらいはあります。
図2 流線関数の平年偏差の格子内のサンプル数と平年偏差の見本(1958年8月の例)
1958年から2016年までの8月の平均図を読み取ると、各格子毎に、59個の平年偏差データが得られ、これらの年の大阪の8月の平均気温と相関調査を行います。
48×72組の相関図ができ、それぞれの格子の流線関数の平年偏差と大阪の気温の相関係数が求められます。
大阪の気温と各格子枚の流線関数の平年偏差の相関係数を図3に示します。大阪の8月の気温は太平洋高気圧の強さによって決まり、その強さは上層の収束が維持されるからと推定されることから、発散・収束を含まない流線関数に関係しているはずはなく、高い相関係数の格子があるとは考えにくいが、せっかくなので図にしてみました。
図3 大阪の8月の気温と流線関数の平年偏差の相関係数分布図
あれっ!?こんなことがなぜ?
速度ポテンシャルの平年偏差より明らかに高い相関を示す地域がありました。
最も相関の高かった格子(33,9)における大阪の8月の気温と流線関数の平年偏差の相関図を図4に示します。
図4 大阪の8月の気温と格子(33,9)の流線関数の平年偏差の相関
図3を見ると、日本の東方、アリューシャン東部(アラスカ西部)に比較的高い相関の領域がやや広く、また日本の西方、バルハシ湖付近にも小さな領域ですが、やや高い相関の場所も見られます。
これは、いったいどう考えたら、よいのでしょうか?
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2017年09月22日
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