新世紀のビッグブラザーへ blog

作家 三橋貴明のホームページ「新世紀のビッグブラザーへ」のブログです。

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読売新聞の奇跡 前編

三橋貴明診断士事務所を開設しました。お仕事のご依頼はこちらから http://takaaki-mitsuhashi.com/
崩壊する世界 繁栄する日本 「国家モデル論から解き明かす」発売中!
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Yen.SPA! 4月23日号に、インタビュー記事『「日本経済悲観論」の嘘』が掲載されています。

共同キャンペーン 日本の田植え祭 http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/archive/2009/3/15
共同提案者 渡邉哲也氏ブログ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/daitojimari
田植え祭まとめ@Wiki http://www25.atwiki.jp/tauesai/
放送倫理・番組向上機構に意見を送るスレ http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/event/1237087685/

 読売新聞が、まるで奇跡のような素晴らしい記事を書きました。しかも、二本。(情報提供 Antithesis様 多謝!)

緊急経済対策 「真水15兆円」を賢く使え
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090409-OYT1T01161.htm
 事業費56・8兆円、財政出動の真水で15・4兆円という史上最大の景気対策を、政府・与党がまとめた。
 約10年前の金融不況時に小渕内閣が出した対策の2倍の規模で、戦後最悪の不況を食い止めるための大胆な財政出動だ。
 巨額の財政赤字というツケを残す「もろ刃の剣」でもある。景気浮揚と成長力強化の効果に優れた「賢い支出」にすべきだ。
 補正予算の編成・成立を急ぐとともにアイデアをぶつけ合い、内容に磨きをかけてもらいたい。
 15兆円の財政出動で約20兆円の需要が生まれるとの試算がある。日本経済の需要不足を穴埋めできる数字だ。内閣府は、7%台に上昇しそうな失業率が5・5%程度におさまると見込む。経済情勢からみて規模は妥当と言えよう。(中略)
 対策に伴う国債発行は10兆円を超え、今年度全体では40兆円を上回る見込みだ。国債増発で長期金利が上がれば、民間投資の減少や円高などの副作用を招く日銀による国債の買い入れ増額など、政府・日銀の連携が重要だ。』

20年までにGDP120兆円、雇用400万人…首相会見
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090409-OYT1T01046.htm
 麻生首相は9日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、2020年までの経済成長の道筋を示す「未来開拓戦略」を来週まとめる考えを表明して骨格を明らかにした。(中略
 首相は「日本が旧来型品目の輸出に依存した成長軌道に復帰するのは現実的ではない」と指摘した。そのうえで、新たな成長分野として、「低炭素革命」「健康長寿社会」「日本の魅力発揮」の三つを挙げ、こうした分野に官民が集中的に投資し、制度改革を行うことで20年までの経済成長を実現するとした。今後3年間でも、40〜60兆円の需要と140〜200万人の雇用が創出され、経済危機の脱却につながると訴えた。(中略)
 首相は同時に、「国境を越えてアジア全体で成長する視点に立つことが大事だ」とし、アジアの経済規模を20年までに2倍にする成長構想も提示した。日本の金融機関の対アジア融資の円滑化のため、2兆円の貿易保険枠を新設するほか、すでに拠出を表明している最大2兆円の政府開発援助(ODA)を活用し、アジアのインフラ整備に貢献する考えを示した。』

 まずは上の記事で、今回の財政支出の「意義」をきちんと伝えているのが素晴らしいです。パッと見で「数字」がたくさん目に入ると思いますが、これこそがまともな経済記事というものです。
 しかも「乗数効果」という単語こそないものの、15兆円の財政出動でGDPがそれ以上に増える(20兆円)ことも、きちんと書いています。誰が試算したのかは分かりませんが、その人は日本の乗数効果を1.33と計算しているようですね。
 ちなみに、わたしは内閣府のマクロ計量モデルを参考に、日本の「現時点」での政府支出による乗数効果は、もう少し高いのではないかと推測しています。(この辺は今書いている新刊の肝) それにしても、「政府支出に乗数効果はない!」などとアホなことを言っているエコノミスト(もどき)よりは何ぼかマシってもんです。
 また、読売の記事が素晴らしいのは、懸念点(財政赤字拡大)は懸念として伝え、きちんとそれに対する「ソリューション」も提示していることです。
 読売が書いたように、幾ら国内に金融資産が余っていようとも、際限なく国債を発行していけば長期金利が上がっていきます。これに対するソリューションは、もちろん日銀による国債買取額増加になるのですが、今のところ日銀は、
保有する長期国債の残高を、自らが発行し市中に出回る日銀券の発行残高以下に抑える
 という『内部ルール』を維持しており、次の焦点はここかな、と思っています。
 この内部ルールとやらに、何らかの根拠があるわけではなく(過去にあったとしても、デフレギャップが拡大し、外需が消滅している今はない)、日銀の判断に期待したいところです。そもそも、日銀は現在、市場からCPやら社債をバシバシ買い取っており(望ましい政策だと思います)、この種の債権をカウントすると、内部ルールは既に有名無実化しているはずなのです。
 しかし、読売・・・。正気に戻ったのか、企業の宣伝費削減に恐怖を感じたのか、あるいはアメリカかどこかから圧力があったのかは知りませんが、ここまでまともな記事を書くとは・・・。驚きです。
 ちなみに、日経の方は既に「財政破綻」という単語が禁句になった模様で、「財政規律を緩めない」とか何とかいうヌルい表現に変更されています。朝日差別新聞と毎日変態新聞は、知りませんが、どうせ「財政破綻」連呼でしょう。
 そして下の記事ですが、これもう、この一言に尽きますね。
日本が旧来型品目の輸出に依存した成長軌道に復帰するのは現実的ではない
 そもそも、何度も書きましたが、輸出依存の成長とは貿易黒字の拡大、すなわち相手国のGDP(需要)を奪い取る行為です。日本が貿易黒字になると、必ず逆側に貿易赤字の国が産まれ、貿易赤字額分だけその国の「純輸出のマイナス」としてGDPから差っ引かれるわけです。
 外需経済とは、所詮はゼロサムゲームです。それに比べて内需は、最初に投下された資金が何度も「回転」することでフロー(GDP)を高めていく、プラスサムゲームなのです。日本のエコノミスト(もどき)たちがこれを理解する日は来そうにないですが、何と今の日本では政治家がきちんと理解しているのです。凄い時代です。
 ちなみに、二本目の記事の最後の「アジア」は、主に東南アジアと南アジアを指しており、ODA対象に特定のアジアの国々は含まれていません。だからわざわざ「東アジア」と言わずに、「アジア」と言っているのだと思います。

後編に続く
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/26714735.html

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1!!!!!

2009/4/11(土) 午前 11:54 [ 古の碧き泉より ]

読売の方向転換は、、、ナベツネの改悛か?

2009/4/11(土) 午前 11:55 [ 古の碧き泉より ]

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多分、頼みの綱の小沢がコケタからだと思う。ナベツネの大連立構想の挫折が主因だろう。

2009/4/11(土) 午後 0:01 [ azu**shi*a ]

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4!

2009/4/11(土) 午後 0:05 [ 鉄人4号 ]

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おっ!内部ルール。このルールの意味が知りたいです。。。

2009/4/11(土) 午後 0:07 [ 鉄人4号 ]

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おそらく「目安」w >このルールの意味

2009/4/11(土) 午後 0:10 [ azu**shi*a ]

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東南アジアや南アジアは今からたくさん投資しておけば
20年後には優良な市場になる
次の世代には対等なビジネスパートナーになってるだろう
新聞社内にもいろんな記者がいて
いい記事もいっぱい書いてると思うんだ
記事の掲載権限握ってる奴の気まぐれで掲載された、とかでないといいなw

2009/4/11(土) 午後 0:45 [ りんくる ]

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azu**shi*a 様
意味の無い目安って、必要ないですよね^^

2009/4/11(土) 午後 1:05 [ 鉄人4号 ]

急。

2009/4/11(土) 午後 10:03 [ ちんけいうん ]

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ODA、いいことだとは思いますが
その中身が国民に見えてこないのは問題だと思います。
国内では国民の目が厳しくてなかなかインフラ整備ができない土建に、外国で作ればバレないと言っているように感じてしまいます。

2009/4/13(月) 午前 7:37 [ utakata ]

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