三橋貴明事務所。お仕事のご依頼はこちらから http://takaaki-mitsuhashi.com/
Twitter始めました 早くもフォロワーが2000を突破!http://twitter.com/mpjapan
三橋貴明後援会 ついにオープン!http://mitsuhashitakaaki.blog65.fc2.com/
----------------
佐賀(YI様撮影)及び高知(幹事長撮影)の写真をアップ致します。
正直に言いましょう。自分の演説の写真とか見ると、消えたくなるほど恥ずかしいです。
本日は東洋経済で特集された「新聞・テレビ断末魔」を取り上げようと思ったのですが、Klugの連載書いていて面白い説明を思いついたので、予定を変更しました。(予定では明日が東洋経済、明後日がGDP)
え〜、巷では経済評論家の皆さまが、ようやく「バランスシートには、政府の負債だけが計上されているわけではない」という現実を理解したらしく、今度は、
「家計の資産を政府の負債が上回れば、破綻する!」
なる、小学生で習う足し算引き算クラスの破綻論が花盛りになっています。
その始まりとなったのが、日経のこの記事です。(多分)
『国の借金、家計の貯蓄頼み限界 個人資産の7割に
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091230AT2C2901129122009.html
政府が家計の貯蓄に頼って借金を重ねる構図に限界がみえ始めた。政府の負債残高が膨張し、9月末は家計資産に対する比率は66%まで上昇した。これは過去最高の水準だ。今後も政府負債の膨張が止まらず、少子高齢化を背景に家計の貯蓄が減少に向かえば、2020年までに家計資産を逆転する可能性もある。家計の高貯蓄という日本経済の強みは薄れつつあり、財政の抜本改革が急務になっている。 (後略)』
年末のこの記事以降、今年になって「家計の資産を越えると、国の借金は破綻する!」なる意味不明な論調を、メディア上の自称評論家たちが一斉に叫び始めたわけです。(主に雑誌で)
ここで皆さんに頭の体操をして頂きたく存じます。
【日本国家のバランスシート 2009年9月末速報値・6月末確定値(単位:兆円) 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/JPBS0909.JPG
この日本国家のバランスシート、借方(左側)に各経済主体の資産が、貸方(右側)に負債及び純資産(日本国家としての純資産)が計上されています。
現在、家計の資産は1439.5兆円です。それに対し、政府の負債は980.2兆円。その差額、450兆円といったところでしょう。
このバランスシートの状況から、仮に政府の負債が1500兆円にまで膨れ上がり、家計の資産を追い抜いたとしたら、その場合「借方(左側)」の状況はどうなっているでしょうか。バランスシートのルール上、借方貸方すなわち左右は「必ず」一致しなければなりません。借方と貸方がバランスするからこそ、バランスシートと呼ばれているわけです。
政府が負債を570兆円増やし、残高が1500兆円となり、家計の資産1439.5兆円を追い抜いたとき、借方(左側)の「誰か」の資産が同額増えなければならないのです。
「誰かの資産は、誰かの負債。誰かの負債は、誰かの資産」である以上、当たり前です。
金融機関の資産は、負債とほぼ同じペースで伸びます。(借りて、貸すのが金融機関のビジネスです)。そうである以上、家計の資産残高が変わらない状況で、政府の負債が1500兆円に達した場合、借方で「政府」「非金融法人企業」「民間非営利団体(NPO)」の誰か(もしくは全員)が同じ規模の資産を「増やさなければならない」ことになります。
NPOの資産が数百兆円も増えるはずがなく、政府の資産が増えた(民間から債券を買い取るなどして)場合は「???何が問題なの???」になってしまいます。と言うわけで、家計の資産が変わらない状況で、政府の負債残高がそれを追い抜いたとき、借方では非金融法人企業の資産が570兆円規模で増大するということになります。
整理しますと、
◇借方の家計の資産残高は1439.5兆円のまま変わらない
◇貸方で政府の負債が1500兆円に膨れ上がる
◇借方で非金融法人企業の資産が、799.9兆円から1369.9兆円に膨れ上がる
この三つが同時に達成されなければ、「政府の負債が家計の資産を上回る」は達成されないわけです。
すなわち、政府の負債が家計の資産を上回ったとき、日本の一般企業(非金融法人企業)に前代未聞の規模の資産が積み上がっていることになります。このとき、未だにデフレ経済が続いていたら(この仮定の場合、十分にあり得ます)、銀行の手元には今度は「一般企業の過剰貯蓄」が空前のスケールで膨れ上がっていることになるわけです。
銀行の手元に「一般企業の過剰貯蓄」が溢れかえり、相変わらずデフレで民間の資金需要がない状況では、銀行は今と変わらず「国債を買うしかない」でしょうね。
「バランスシートの左右は必ず一致する」
「誰かの負債は、誰かの資産」
「誰かの支出は、誰かの所得」
この三つを理解していれば、「政府の負債が家計の資産を上回ったら・・・・」などという「発想」自体が生じ得ないわけです。
また、別の破綻論である(一体、何種類「用意」されているのやら・・・)
「日本の家計の資産が取り崩されると、国債を買えなくなる〜っ!!!」
という破綻論は、やはり「誰かの支出は、誰かの所得」を理解していないトンデモろんです。家計が資産を取り崩して消費してくれれば、それは企業の所得になり、その金額分、企業の資産に積み上がるだけの話です。日本全体で見れば、金融資産の総額は増えも減りもしません。
恐らく、「家計の資産を政府の負債が上回れば、破綻する!」論の寿命は、今年一杯でしょう。あまりにも無理がありすぎで、この線で主張している人々が、
「わたくしは、バランスシートについて、全く、これっぽっちも理解していませ〜んっ!!!!」
と叫んでいるも同然なのです。
というわけで、わたくしは「日本はデフォルトする!」の後継者として登場した「家計の資産を政府の負債が上回れば、破綻する!」が長続きするとは思っていません。果たして、次なる「破綻論」は、いかなるロジック(と言うか、屁理屈)になるでしょうか。それを想像してみるのも、結構、頭の体操になって面白いかも知れませんね。
「バランスシートを知っているのと知らないのでは、えらい違いだなあ。。。」と改めて思われた方は、
↓このリンクをクリックして下さい。
https://blog.with2.net/in.php?636493
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」連載中
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/
「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 http://www.mag2.com/m/0001007984.html
本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!
「民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由」 http://books.rakuten.co.jp/rb/item/6239265/ 発売中
「経済ニュースの裏を読め!」 http://www.amazon.co.jp/dp/4813235425/ 発売開始!
「日本経済を凋落させた七人」 発売開始!
http://www.amazon.co.jp/dp/4870319772/
「超売れっ子2ちゃん出身作家が明かすネットでビジネスに成功する方法」発売開始!
http://www.amazon.co.jp/dp/4883927172/
新世紀のビッグブラザーへ ホームページは↓こちらです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/index.htm
新世紀のビッグブラザーへ blog一覧は↓こちらです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/blog.html
関連blogへのリンク一覧は↓こちらです。
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/link.html
兄弟ブログAmeba版へ http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/
|