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 正月明けの締切が三つも重なったので、昨日は久々に四十枚(原稿用紙換算)書きました・・・。
 あ、↑にも書きましたが、サイン会の方が明後日に迫っております。何卒よろしくお願い致します m(_ _)m
 昨日のAmeba側のUU数(注:PCのみ)が、普通に2万台に戻っていました。皆さん、やっぱり会社で昼休みに読んでいらっしゃる方が多いんですね (^_^)ノシ

 先日のチャンネル桜の経済討論で、有澤さんが巧いこと仰っていました。
インフレ期は時間が味方をしてくれるが、デフレ期は時間が敵になる。
 全くその通りで、政府の負債(財務省式にいう『国の借金』)は、インフレ期であれば、放っておくだけで勝手に対名目GDP比で小さくなっていきます。それに対し、デフレ期は、時が経つにつれ、政府の負債は対名目GDP比で大きくなってしまいます。だからといって財務省方式に緊縮財政(増税&政府支出削減)をしてしまうと、現在の日本のように税収(特に法人税)が激減し、財政は却って悪化してしまうわけです。
 要するにインフレ期とデフレ期はフェーズが全く違うわけで、木下栄蔵氏の「経済学はなぜ間違え続けるのか 」を高く評価したのは、この「フェーズ」を明確に定義されたからになります。(通常経済&恐慌経済)
 このフェーズの違い(及びそれぞれの定義)を明確に理解して初めて、恐慌経済から脱するためのソリューションを構築できるわけです。
 ついでにリチャード・クー氏の本を読み、バランスシート不況について理解を深めれば、デフレ期には「財政破綻」だの「国債の暴落」だの「金利急騰」などが決して「起こりえない」ことがわかります。と言うか、この種の現象が起こり得ないからこそ、恐慌経済なのです。国債を増発すると、金利が急騰して「くれるならば」(いわゆるクラウディング・アウト)、そもそ恐慌経済ではありません。

内閣府政務官、日本経済「10年後半から力強い回復」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20100103AT3S3100402012010.html
 内閣府の津村啓介政務官(経済財政担当)は日本経済新聞の単独インタビューに応じ、2010年の日本経済について「前半は注意が必要だが、後半からは力強い回復になる」と述べた。子ども手当の支給が10年度の実質国内総生産(GDP)成長率を0.2ポイント押し上げるなど、鳩山由紀夫政権の経済政策が景気を下支えするとの見方を示した。
 津村氏は「一日も早くデフレから脱却していかないといけない。日銀ともいい形で意思疎通ができている」と強調。政府・日銀が連携し、デフレ克服に全力を挙げる意向を表明した。』

 まあ、何でも構いませんが、子ども手当が実質GDPを0.2%押し上げることに言及するならば、その支出を実現するために「いくらの政府支出を削ったか」あるいは「いくら削らなければならないか」について言及しなければならないでしょう。昨年春の定額給付金は2兆円の所得移転でしたが、あれは意外と効果があり、少なくとも所得移転分(GDPの0.4%)はGDPを押し上げたことは確実です(※官僚さん情報)。
 これだけ大騒ぎして子ども手当を支給した挙句、定額給付金以下の効果しか得られないわけでございます。さらに、その子ども手当を支給するために、各種の予算(=GDPの政府支出項目)を削り取り、恒久的な財源を得るために増税しようとしているのです。
 と言うか、名目GDP3%(実額で約15兆円)の成長目標はどこいった!? しかも、実質で0.2%成長させたところで、デフレが続いている限り名目値ではマイナスになりますよ。
 結局、何がやりたいのかさっぱり分からないというのが、民主党政権の現実の姿というわけございます。いや「選挙」をやっているというのは、分かっているのでございますが。

後編に続く
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/32241407.html

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名目GDP3%成長の意味 前編(の前編) からの続きです。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/32227712.html

 例えば、小泉政権後期の日本の経済成長は、ご存知の通りアメリカの不動産バブルに大きく依存した輸出増がエンジンとなり達成されました。この時期(2002年−07年)、日本の輸出額(※財のみでサービスは含まない)は、およそ50兆円から80兆円に増えました。すなわち、名目GDP比で約6%になります。

日本の財の輸出及び財の輸出対GDP比率推移 1994年-2008年
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_26.html#Zai
※GDPを直接的に押し上げるのは、輸出額そのものではなく「純輸出(=輸出−輸入)」ですので注意してください。

 5年間で名目GDP比6%の財の輸出増があっただけで、日本の輸出産業はあれほどの活況に沸いたわけです。もしも「毎年」名目GDPを3%ずつ成長させることができれば、それは素晴らしいことでございます。
 現在の名目GDPを500兆円と仮定すると、3%成長を続けると、2015年時点では600兆円近くにまで成長するわけです。ええ、「現実」にできれば、民主党政権があと十年くらい続くでしょう、現実にできれば、現実にできれば、現実に(ry
 もちろん、毎年15兆円もの「新たな需要」を純輸出(※この場合は輸出ではなく、純輸出。但し、サービスの輸出入は含んでも構わない)拡大に依存するなど、非現実的でございます。何しろ、すでに日本の「財の輸出額」そのものが、07年にピークアウトしてしまっているのです。
 さらに、公共投資などの政府支出を削減し、財政健全化を目指すと宣言している民主党政権が、いったいどうやって日本の名目GDPを毎年3%も成長させるというのでしょうか?

参考【日本の名目GDP百分比 2008年版】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_17.html#JPGDP2008
 
 個人消費ですか? 毎年15兆円ずつ「消費するしかない」お金を国民に配り、消費に使わせますか? あらあら、この時点で「財政健全化路線」と矛盾してしまいますね。

 実は、日本の名目GDPを成長させる方法は、内閣府がマクロ経済モデルとしてきちんと示しています。
 「ジパング再来」でも使用した、マクロ経済モデルによると(http://www.esri.go.jp/jp/short/dp2008_1.pdf)、
「政府が実質公的固定資本形成(※公共投資)を、毎年実質GDPの1%相当額(約5.5兆円)だけ継続的に(三年間)拡大し、短期金利固定にした場合
 のシミュレーションは、以下の通りです。

◇名目GDP成長率 初年度:1.3%⇒次年度:2.02%⇒三年目:2.58%

 実質GDPの1%相当額(約5.5兆円)ずつ公共投資を毎年増やし、金融緩和を継続(短期金利固定なので)すれば、名目GDP(現在、500兆円と仮定すると)が三年後に、ちょうど530兆円に増えるのです。三年間で公共投資として約17兆円が「新たに」支出され、それを全額国債で賄った場合、政府の負債残高も17兆円増えることになります。しかし、名目GDPが30兆円増えるため、政府の負債対GDP比率は「改善」することになるわけです。
  
 民主党政権は、この種の真っ当なマクロ経済モデルをガン無視し、政府支出を増やさずに、名目GDPを毎年15兆円ずつ増やすと主張するつもりなのでしょうか。率直に言って、魔法使いが必要でしょう。

 確か、遠藤浩一氏が仰っていたのですが、
スターリンや毛沢東の共産党政権にさえ、『成長戦略』はあった。もちろん成長戦略を実現するために、政府の財政をどうするかの計画もあった」
 わけでございます。
 ところが、民主党政権は(恐らく)史上初めて、「政府の支出は拡大できない中、成長戦略を求められる」という、物凄い状況に置かれてしまっているわけです。しかも、デフレ環境下で。
 一応、6月に「中期財政フレーム」とやらを定めるそうなので、楽しみにはさせて頂きますが、どうせその時期には「中期財政フレーム」のことなど、誰も思い出さない状況になっているように思えなくもありません。

 明日に続きます。 

「数字」ベースで見ると、民主党政権の「不真面目さ」が際立つなあ・・・と、思われた方は、↓このリンクをクリックして下さいませ。
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 祝!連載再開!(何が?)

 今年の年賀状貰うまで、廣宮さんの名前を「たかのぶ」と読んでいました・・・テヘッ(挨拶)
 現在、三橋貴明(アメリカ本)、渡邉哲也(ドバイ本)、廣宮孝信(デフレ本)と、三名が揃って執筆にいそしんでいるわけですね・・・。ちょっと珍しい状況だと思います。

 休み明けから購読を再開された皆さん、明けましておめでとうございます! 三橋貴明です。
 2010年は色々とイベントを(色々と・・・)控えておりますので、何卒よろしくお願い致します。おかげさまで、現在も当ブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」は、人気ブログランキングの政治部門、ニュース部門の二冠という、凄い状況を維持しております。さらにAmeba側が総合(65万ブログ中)4位をキープしています。正月休みにも関わらず、人気ブログランキングのポイントがほとんど変わっておらず、皆さまの応援のお気持ちをひしひしと感じております。
 ブログランキングで思い出しましたが、昨年3月28日のブログ「誇りある人たち http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10232069643.html 」において、わたくしは以下の通り書いています。

『人気ブログランキングは、Yahoo!が「政治・経済ニュース」、Amebaは「政治」部門にエントリーしています。Amebaは政治部門で現在五位まで順位が上昇しましたが、何とか三位まで持っていければなあと思っています。(さすがに博士と植草は抜けないでしょう)』

 自分で自分の「枠」を定めてはいけない、という好例でございます。自分の勝手な思い込みで「枠」を設定し、現在の行動を決めてしまうというのも、「適切なソリューション」を構築できない理由の一つです。偉そうなことを書いていながら、わたくしも現実に↑こうして勝手に思い込みで「枠」を決めてしまっていたわけでございますが。

 何でこんなことを書いているかというと、「日本は今後、成長できない」と勝手に思い込んでいる人が結構いらっしゃるからでございます。
 別に、中国を真似する必要は全然ございませんが、経済成長(=GDP成長)とは、個人消費、民間投資、政府支出、そして純輸出のいずれかを一年前より拡大すれば達成できるわけです。
 例えば、中国のように「誰も住まないマンション」を建てたり、あるいは国内の治安を悪化させ、刑務所増設やら治安要員増強をすれば、民間投資や公共投資、それに政府最終消費支出が大きく成長します。
「こんな成長は嫌だ!」
 と、仰ると思いますし、わたくしももちろん真っ平ごめんでございます。
 実際に↑こういうことをやれと言っているわけではなく、経済成長とはその程度の話に過ぎないよ、という話です。

「具体策も全体像もなく…」不安な鳩山政権の成長戦略
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091230/plc0912302037017-n1.htm
 政府が新成長戦略の基本方針で「新需要創造」を打ち出したのは、景気低迷の原因が消費や投資などの需要不足にあるとみているからだ。ただ、消費活動を萎縮(いしゆく)させている将来への不安を取り除く処方箋(せん)は示されず、予算の裏付けを含め肝心の具体策は来年6月に先送りされた。(中略)
 そうした状況にありながら、基本方針は政策実施の裏付けとなる財政運営に言及していない。(中略)財政問題については来年6月に策定する「中期財政フレーム」で定めるほか、雇用問題は政府と労使代表による「雇用戦略対話」に議論を譲るという。(後略)』

 民主党の成長戦略は、

GDP成長率:名目3%、実質2%を上回る成長(2020年度までの平均)
−名目GDP:2009年度473兆円(見込み)を2020年度650兆円程度
−失業率:3%台への低下(中期的)

 となっています。
 チャンネル桜などの番組で、
成長戦略とは、『目標数値』です
 と言っていたのはわたくしですから、民主党の目標自体にとやかく言うつもりは全くございません。問題は、リアリティです。
 何を言いたいかといえば、「名目GDP3%成長」とは、
現在500兆円前後の名目GDPを、毎年、15兆円以上も成長させる
 ことを意味しているということになります。

後編に続く
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/32227726.html

夢が終わる年 後編

夢が終わる年 前編 からの続きです。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/32192287.html

欧州委:16カ国中半数が債務持続不能となる恐れも−WSJ紙
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aoKVD4NEgswc
 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は29日、欧州委員会が16カ国中半数で公的債務が持続不能となるリスクがあると述べたと伝えた。』

 12月19日のブログ「何を書き込みしても流れが変わらないんですが http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10414585912.html 」で取り上げましたが、現在、欧州の一部の国(と言いますか、実際には半分くらいの国)の財政赤字対GDP比率が、すごいことになっています。

欧州諸国の財政赤字対GDP比率の推移
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_25.html#Euro

 ユーロ諸国の中で最も状況が悪化しているのはギリシャですが、12月8日にフィッチが、12月16日にS&Pが、そして12月22日にムーディーズが、立て続けにギリシャのソブリン債を格下げしました。
 ギリシャは別に国債の94%を国内で消化している変な国でも何でもなく、政府の負債の過半が「外国からユーロ建て」で借りているものです。そしてマーストリヒト条約を批准し、金融政策の多くをECB(欧州中央銀行)に委譲している以上、国債の価格下落(=金利上昇)時に、ギリシャは日米英三カ国がやっているように中央銀行による買取という手法は使えないのです。
 さらにユーロの状況が厳しいと思われるのは、極度の景気悪化に直面し、財政赤字を拡大しまくっているのは、何もギリシャに限らないという点です。
 例えば09年の財政赤字対GDP比率が11.2%に達すると予想されているスペインは、失業率が18.9%なのです。逆の言い方をすると、スペインは財政赤字を極端に増やし、景気対策を打っているにも関わらず、失業率が二割近いわけです。こんな状況で、「ユーロの財政規律」を守るために緊縮財政路線を採るなど、果たして可能なのでしょうか。
 以下は、戸締役様のブログ経由でequus様からご紹介頂いたユーロ圏の財政状況です。

Euro Zone Grapples With Debt Crisis
http://online.wsj.com/article/SB126210769622909163.html#project%3DEuroZone0912%26articleTabs%3Dinteractive

 ギリシャ、スペインのみならず、アイルランド、オランダ、スロバキア、スロベニア、マルタ、そしてキプロスの財政状況がレッドゾーンに突入していることが分かります。(ローリスクがフィンランドのみとは・・・)
 チャンネル桜の番組でも語りましたが、景気が極端に悪化しているユーロ諸国にとって、最も単純な解決策は「ユーロ離脱」なのです。ユーロを離脱し、ローカル通貨に戻り、通貨を極端に引き下げれば、輸出競争力が一気に回復し、経済成長路線に戻れるわけです。そもそも、ドイツのように強固な経済基盤を持つ国と同一通貨を使っているため、ユーロ高騰で輸出競争力が激減してしまったというのが、今回の極端な景気悪化の一因なのです。そういう意味で、ドルペッグにより危機に陥った1997年のアジア諸国、あるいは01年のアルゼンチンと、問題の根っこは同じというわけですね
 アイルランドは、12月11日にスタンダード・バンクから「アイルランドがユーロを離脱する可能性」を指摘され、財政当局が切れまくっていましたが、現実に「ユーロ離脱」という言葉が囁かれる段階に至ったというわけです。

欧州の銀行、7000億ドルの評価損を追加計上も−ブイターLSE教授
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aftBy8R7H1ww
 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授を務めるウィレム・ブイター氏は31日、欧州の銀行が最大7000億ドル(約64兆6730億円)の評価損の追加計上に直面しているとの見方を示した。同氏は来年1月1日付で米シティグループのチーフエコノミストに就任する。
  同氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、「欧州の銀行を中心に、健全な財務力と融資と借り入れの通常業務の能力を維持するため、資本を強化する必要がある銀行は多い」と語った。 』

 さらに、欧州の比較的健全(風)な金融立国(ルクセンブルグやベルギーなど)の方も、事実上「隠蔽」していた巨額評価損の表面化という問題に直面しています。小さな金融立国の銀行がまともに評価損を計上すると、一瞬で「GDPを超える評価損計上」という極端な状況になり、政府は巨額の資本注入を迫られることになります(もしくは国有化)。ユーロ各政府の財政状況は、今後は悪化することはあっても、改善することはちょっと考えられないわけです。
 しかも、普通の国々であれば政府と中央銀行の連携により、諸問題の解決に当たるわけですが、ユーロ諸国の場合はそれも不可能です。むしろ、景気が極度に悪化した国々にとっては、ユーロ及びECBというのは、もはや「くびき」でしかない状況に至っているわけです。
 結局のところ、ユーロというシステムは「加盟国全体が健全に経済成長していく」ことが前提になっていたということなのでしょう。2010年は、「欧州合衆国」あるいは「一つのヨーロッパ」という夢が終わった年として記憶されることになると思います。
 
 もちろん、価値観がある程度似通っている欧州でさえこの有様ですから、「東アジア共同体」など、所詮はファンタジーか妄想の世界でしか実現し得ないわけです。
 とは言え、ユーロ圏が崩壊したらしたで、今度は(自称)知識人たちが「アジアは違う」理由を必死に探し始めることになるでしょう。彼らにとって「結論」は常に同一であり、そこに辿り着くロジック(というか屁理屈)を捏ね繰り回すことこそが、(自称)知識人としての仕事なわけでございます。
 
 2010年はこの種の「常に結論が同じ」似非知識階級が、日本で決定的に凋落した年として記憶されるように、全力を尽くしたいと思います。

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夢が終わる年 前編

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 ちょっと怖いくらいに爽やかに東京の空が澄み渡っておりますが、皆さま、明けましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い致します。
 今年は2月に映画(何?)があり、二期(何の?)も始まりますので、気合を入れて頑張っていきたいと思います(なぜ?)。
 
 年が明けたとはいえ、三橋の仕事が減ったわけでも何でもなく、元旦早々キーボードをカタカタと打ち鳴らす日々が始まります。
 上にも書きましたが、1月7日(木)には最初のイベント、紀伊国屋新宿本店でのサイン会http://www.kinokuniya.co.jp/01f/event/event.htm#shinjukuhonten_01)が控えております。皆様、年初のお忙しい中、大変恐縮ですが、お立ち寄り頂ければ幸いに存じます。
 実際には、三橋は1月4日(月)からフル稼働状態になっており、1月5日(火)には対談のお仕事(雑誌は正論)が控えております。対談相手は、最近、コメント欄に登場することが多くなった、あの人です。
 正論といえば、『正論2010年02月号 』
http://www.amazon.co.jp/dp/B0030EL1KG/
 のP292に、三橋貴明初の「書評」が載っています。何の書評かといえば、櫻井よしこさんの「権力の道化」(PHP研究所)です。
 この書評ですが、分量は大したことがないのですが、本当に書くのが大変でした。その理由は・・・・・内緒です。

 2010年が始まりましたが、日本もアメリカも中国も、ある種の「転換期」を迎えており、国内国外共に大変な変動があることは確実だと思います。日本は今さらですが、アメリカはどうやら量的緩和の終了や、金融引締めの方に舵を切りつつあり、97年の橋本政権に少しずつ近づいている感じです。企業や家計の負債が減少している中、いわゆる「出口戦略」を採るのが果たして適切なのかどうか、かなり怖いものがあります。
 中国の方は、極端な設備過剰が進行する中、政府の財政出動のみで経済を下支えする状況が続いています。チャンネル桜の番組で、宮崎さんが散々に警告していましたが、果たして「上海ショック」を回避できるのかどうか、全く予断が許せない状況が続いています。

 とは言え、世界の主要国の中で最もラディカルな「大変動」が起こりそうと(個人的に)思っているのは、ずばりユーロ(国じゃないけど)です。

後編に続く
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/32192305.html


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