A5判212頁 本体価格700円
1969年12月に初版が出た本だが,この本は5年くらい前に新刊として定価で購入した.要するにあまり売れなかった本ということだ.日本ではモータースポーツ(F1GP)はマイナーだから,初版本が30年近くも版元に在庫として残っていたのだろう.F1GPというと1980年代後半から鈴鹿で開催されるようになってから日本でTV中継が始まったが,4輪車によるGPレースは20世紀初頭より開催されているのだから,1950年以降のF1GPに限定する必要はないと思う.TVは手間の掛からない最新の話題を追いかけるだけだでお茶を濁している.カラーの動画は残っていないが,100年以上の歴史をもつ自動車レースの初期にも目を向けて見るとおもしろい発見がある.
エンジン容量6Lでスーパー・チャージャー付きの600馬力を搭載したW125メルセデス・ベンツのレースカーなんて見たことがあるだろうか?いまのF1のデザインの違いを眺めるだけでも飽きない.サーキットのコーナに付けられたドライバーの名前からその人の実績を調べて見るとよいだろう.この本を書いたのは,ルドルフ・カラツィオラというドイツ人のグランプリ・ドライバー本人で,自動車レースに関わってから第二次世界大戦で中止されるまでと戦後に1952年のル・マン24時間レースで事故に遭い骨折してレースから引退するまでを中心に,メルセデス・ベンツに乗ってグランプリ・レースに出走した記録をまとめたものである.
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