日本で複葉機を自作していたころの飛行機ファン

まだ手探りで自分の飛行機を工夫して試作していた時代

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ガガーリン宇宙飛行士なら1時間半で地球を1周したのだが(1961年4月12日)

ボイジャーの改良・発展型

 米国の冒険飛行士であるスティーブ・フォセット(Steve Fossett)さん(60)が操縦する単発ジェット機「グローバル・フライヤー」号は,2月28日夜(日本時間1日朝)に米国中部カンザス州サリナの飛行場を離陸し,東回りで約3万7000kmを飛行し,日本上空も通過し,67時間2分後に出発地点に戻り,米国中部時間3月3日午後1時50分(日本時間4日午前4時50分)に着陸した.予定時間を1時間超過したが無事に帰還した.
 今回使用した単発のジェット機は燃料消費を大幅に抑えた独特の機体で,スケールド・コンポジット社(Scaled Composites)のバート・ルータン(Burt Rutan)さんが設計したもの(モデル311:1986年に無給油,無着陸で世界一周飛行したボイジャーの改良型)で,同社で製作され,2004年3月に初飛行している.
 この航空機は,ターボファン・エンジン(米国ウイリアムズ社製FJ44:セスナ社のサイテーションが装備している)を1基搭載した一人乗りの超軽量機で,航空機自体の重さの4倍の燃料を搭載することが可能な記録専用機として製作された.世界一周飛行は英国のヴァージン・アトランティック航空が支援し,特別仕様の単発ジェット機に「ヴァージン・アトランティック・グローバルフライヤー」と名付けられた.サイズは全長13.44m,全幅34.74mで,真ん中に長さ約2.1mの操縦席とエンジンを載せた胴体部分で構成するトリマラン(3本胴)配置で,機体は軽量化のためグラファイトとエポキシ樹脂製で,総重量約10トンの8割以上を燃料が占めている.両側胴体の主燃料タンクを含めて燃料タンクは計13あり,機体重量は約1.5トンだから,離陸時には空飛ぶ燃料タンクとなり,長い滑走路が必要になる.離陸してしまえば,後は平均速度約460km/hで高度約1万4000mを偏西風も利用して飛行する計画だった.
 カンザス州から東へ向かい,シカゴとカナダのトロントの上空を通過し,大西洋を越えてリビア,パキスタン,インド,中国の上海,東京やホノルルの上空を飛行して太平洋を渡り離陸から3日余りでカンザス州サリナに戻ってきた.同機はGPS(全地球測位システム)も装備しており,飛行位置はウェブサイトで表示されていた.
途中,積載していた燃料の15%に相当する1180kgが,飛行の初期段階で失っていたのを太平洋横断前に判明し,燃料漏れなどの心配からハワイに緊急着陸することも検討されたが,とりあえず飛行を続け,太平洋上での追風を受けて,燃料消費を抑えるなどで対応した.
 今回の世界一周飛行で、フォセット自身さんがB52爆撃機で1962年に記録したジェット機による無給油・最長飛行距離(1万2000マイル=約2万km)も更新したことになる.
飛行中の食事はミルクセーキのような流動食12杯と水で,眠気を防ぎほとんど眠らなかった.
 パイロットのフォセットさんは,米国空軍に1965年から1972年までカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地で飛行テスト・プロジェクトの技術者として勤務しており,2002年に単独の熱気球による無着陸世界一周飛行に成功し,その2年後には,ヨットによる世界一周58日間という記録を樹立している.このあとにもまだ3つの計画が予定されているという.

米国の60歳のおじさんは元気だ

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航空ショーの常連

日本でも,ロック岩崎さんがアクロバット飛行を見せてくれる
設計者のカーチスH.ピッツさんは米国フロリダ州ジャクソンビルで1942年よりアクロバット飛行用にPitts Specialの設計を始めて,最初のPitts Specialは90馬力のフランクリン・エンジンを装備して1944年9月に初飛行している.
それから25年間はPitts Specialはホームビルト・キットとして販売され組立てられた.その間に曲技飛行をするために設計が手直しされ曲技飛行用複葉機として洗練されていった.1962年には180馬力の水平対抗エンジンが標準になった.そして1966年には通常の飛行と反転飛行でも飛行特性が代わらないように2枚の主翼形状を対称に改められた.
1970年よりアクロバット飛行用ピッツとして工場で製造する体制がワイオニング州アフトンに出来上がった.最初のピッツ・スペシャルS-2Aが,アフトンで組立てられたのは1971年からである.1970年代には,米国連邦航空局規則FAR part 23の曲技飛行用途の仕様に準拠した型式証明をピッツ・スペシャルの各バージョンが対応した.
1977年よりカーチス・ピッツは製造権をピッツ・エアロバチックス社に売ってしまったためにS-2Bはハーブ・アンダーソン{ピッツ・エアロバチックス社(現在のアビアット社)の主任設計技術者}が実際に設計を担当した.
80年代前半には曲技飛行機として地位をかため,ピッツS-2Aは75%の鋼管を中心に木とカンバスが75%で構成されているから軽くて頑丈な飛行機となっている.エンジンはアブコ・ライカミング4気筒200馬力を装備し,エンジンの周りは全金属構成になっている.ピッツS-2Sは一人乗りでより高出力な260馬力エンジンを装備し,12inch胴体を伸ばしたものである.それ以降ピッツ・スペシャルS2-Bが連邦航空局の型式証明を受けて一番大量に生産される機種になった.
1991年3月よりアビアット社が型式証明と販売権を獲得し,1995年12月には,ピッツ・スペシャルの設計,定期点検試験飛行などの作業がアフトンで行なわれるようになっている.

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