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去年の暮れ、終電後のタクシーにて・・・
運ちゃん:今年もあと半月で終わりですね〜♪
お客さん、今年はどんな年でしたか?
そう、私たちが笑い、ときには涙し、歯を喰いしばりながら生きているこの星は・・・
あなたと出逢い、そこで語る未来がどんなに壮大でも、
この地球という宇宙のほんのちっぽけな楽園は、今年も太陽の周りを9億4千万キロメートルほど動いた・・・
わたくし:おかげさまで、とっても素敵な一年でしたよ♪
本当に・・・
運転手さんはどうでしたか?
運ちゃん:ま〜ぼちぼちですかな
がっはっはっは!!
わたくし:それは、何よりで♪
終電がとっくに去った夜空を見上げると、都会っぽいわずかな星が輝いている・・・
あの星のどこかに生まれていたら、自分はこのタクシーの運転手にも逢えなかったわけだし、あいつらにもあなたにも逢えなかったわけか・・・
なんとなく、ありがたさが湧いてくる氣がする
わたくし:運転手さんは生まれ変わったら、何になりたいですか?
運ちゃん:生まれ変わったら・・・ですか?
お客さんにそんな質問されたのは初めてですよ♪
わたくし:澄いません、よく変わっていると言われるので・・・
野暮でしたね・・・
運ちゃん:いやいや、お客さんみたいに
「今年は本当に良かったよ〜♪」
って言ってくれる人を何人も乗せて生きたいです
ってことは、生まれ変わっても・・・
やっぱりタクシーの運転手ですかね
がっはっはっは!!
わたくし:(僕も笑いながら)そこの自販機の前で降ろして下さい
ありがとうございます♪
運ちゃん:はいはい、ありがとうございます!!
お客さんは生まれ変わったら、何になるんですか?
わたくし:もちろん高校教師ですよ・・・
運ちゃん:お互い頑固者そうですが、幸せ者ですな〜♪
わたくし:はい・・・
その前に、お互い生まれ変わっても、
日本人でありたいですね♪
そのタクシーの運転手は味のある男くさい笑顔でこう言った
お休みなさい♪ そして、よいお年を・・・
タクシーのドアがバタンと閉まる音が夜空に響いた
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