こだわりクラシック Since 2007

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 エヴァ・マルトン(トゥーランドット)
 ホセ・カレーラス(カラフ)
 カーティア・リッチャレッリ(リュー)
 ヴァルデマール・クメント(中国皇帝)、他
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
 ロリン・マゼール(指揮)
 ハロルド・プリンス演出
 収録:1983年、ウィーン国立歌劇場(ライヴ)
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=turandot+1983+wien&aq=f

オペラ歌手が実際に舞台では歌わなかった役をCDや映画では歌っているケースというのは昔からままある。古くはカラスが録音した蝶々婦人やカルメンがそうだし、フレーニの蝶々婦人とトスカも多分そうだ。リッチャレルリのトゥーランドットとトスカ(演奏会形式の実演はある)、ホフマンのエリック(オランダ人)など結構たくさんある。カレーラスのカニオ(道化師)やパヴァロッティのアンドレアシェニエは実際に舞台で歌ったのは録音の何十年も後になってからのことだ。

そういった録音ならではのキャスティングを全く否定するつもりはないが、実際に歌わなかった役の録音をその作品のベストに挙げるのはやはり多少気が引ける。その役をものにするにはやはり実際に歌ってみる必要があると思うからだ。録音しかしていないということは恐らく暗譜もしないで楽譜を見て歌った可能性も高い。

リッチャレルリのトゥーランドットは実は個人的には嫌いではないのだが(トスカも)、やはりリッチャレルリはリューの方がもっと良いというべきだろう。このウイーンでの映像はマゼール時代の最高の成果と言われていたものだ。大昔米国から輸入VHS(正規品)が入ってきたことがあるが、LD化はなぜか日米欧で見送られ長いこと幻の映像だったものだ。プリンスの演出が品が悪いという評判もあったようだが、もっと品が悪い演出を見かけることが日常的になった現在では(笑)この程度ではそれほど驚かない。それどころか結構良いのではないかとすら思ってしまう。

たしかに舞台も衣装も華洋折衷といった感じで東洋人が見ると変だ。仮面舞踏会式のマスクをつけているのもコンセプトがあるようなないような微妙な感じだが、ゼフィレッリのやたらキラキラした有名な演出も中国とは思えない点では一緒だ。そもそも中国を舞台にした作品をオペラ化するという行為自体が華洋折衷なのだから、あまり細かいことには神経質にならないようにしよう。

なによりも先日見た70年代の映像よりは格段にたくましく成長したカレーラスのカラフが映像で見られるというのは大変喜ばしい。マゼールの(良い意味で)やや芝居ががった指揮もCDだけで聞くよりは映像で見たほうがより説得力がある。TDKが映像事業から撤退してしまったので国内盤は難しいだろうと思っていたら、世界文化社のDVDブックになって発売されてびっくりした。88年のゼフィレッリのメトの有名な映像と並んでこの曲の代表的な映像だと思う。
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=turandot+1988+met&aq=f

正規商品化されていないカレーラスの映像は先日紹介した東京でのトスカとウイーンでの道化師、以前に紹介したバルセロナでのフェドーラ、さらに78年のスカラ座の運命の力、81年のパリの仮面舞踏会、82年のブレゲンツでのルチアもあるはずなのでぜひDVD化を期待したい。

なおリッチャレルリとマゼールはこの年にスカラでもこの曲を演奏している。共演はドミンゴとディミトローバだ。見たところ演出は88年の日本公演やメトの映像と同じゼフィレッリのようだ。やたら金色に光っているのが特徴だが、ゼフィレッリはひょっとしたら金閣寺を紫禁城と誤解しているのではないだろうか? 
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=turandot+1983+scala&aq=f

パヴァロッティはコンサートのアンコールで「誰も寝てはならぬ」をいつも歌ったが実際に舞台でカラフを歌ったのはほんの僅かだったようだ。なのに3大テナーコンサートでは「誰も寝てはならぬ」をパヴァロッティがいつも1人で歌いたがるのでドミンゴとカレーラスが不満を言っているのをドキュメンタリーで見たことがある。ユーチューブには音声のみだが77年にサンフランシスコでパヴァロッティが始めてこの曲を舞台で歌った際の録音が上がっている。共演はカバリエとミッチェル、指揮はシャイーだったようだ。
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=pavarotti+turandot+1977&aq=f

「カレーラス」書庫の記事一覧

閉じる コメント(6)

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どうぞ無理をなさらずにマイペースでご更新下さい。貴ブログは私もコメント申し上げてご意見を伺いたい話題が多いのですが、中々儘なりませんし、それ以前にゆっくり熟読したい過去エントリもまだゴッソリですので。
この83年6月のヴィーン公演は私もたまたま見ました。82年にヴィーンのインテンダントに就任したマゼールの評判は、「ブロック・システム」がヴィーンの聴衆の支持を得られなかった上、指揮も不評続きで当時最低、実際84年に辞任してしまいましたね。そんな中、この公演はシーズンの不評を一気に吹き飛ばす大成功と評されたものでした。客席も熱気で沸きかえってましたね。マルトンは、オケの大音響を飛び越す堂々たる張りがあって、その後彼女にはイタリア物でもヴァーグナーでも本当に感心させられることがなかった私には、筆頭に来る彼女の想い出になりました。プッチーニには音色・発声が異質という意見もありうるでしょうが、私にはトゥーランドットのvocalitàがどういうものなのかは未だによく分かりません。イタリア系というよりニルソン、ボルク、リザネックとかヴァーグナー・ソプラノが歌うことも多いですしね。

2009/2/16(月) 午後 0:41 [ 助六 ]

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パヴァロッティ同様カレーラスにもカラフは基本的にスピント過ぎるし、高音にちょっときついとこもあったけど、劇的投入合わせ十分説得的歌唱、リッチャのリューは私には彼女の最良の想い出の一つです。マゼールの「曲者」振りは小生大好きで、この曲の音色や和声のディテールを抉り出すのには打ってつけで、幕切れなど「鳴らし過ぎ」の声も出てたけど、とにかく私はピットからはクライバー以外では後にも先にも聞いたことがない凄い音がしましたねぇ。「>芝居ががった指揮もCDだけで聞くよりは映像で見たほうがより説得力」というのは全く同感で、マゼールの評価が芳しくない仏初め録音評はクソミソも多かったのはムベなるかなです。
プリンスの演出はブロードウェイの臆面もない悪趣味の小ネタ積み重ねと言った感じでしたが、確かに仰るとおりこのオペラ、とんでもない「読み替え」も難しいし、ゲテもの以上の舞台にお目にかかったことがないですね。

2009/2/16(月) 午後 0:46 [ 助六 ]

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助六さん
お気遣いありがとうございます。当面は書ける時にアップします。
この公演ご覧になったのですね。うらやましい! マゼール時代はこのトゥーランドットとルルが最高傑作だったようですね。マゼールって確かフランスの血を引いていたと思ったのですがフランスで人気ないのですか? フランス国立管に定期的に客演していたと思うのですが? プリンスの演出は確かに批判の余地はあると思いますが、でもゼフィレッリのトゥーランドットを絶賛する人がこの演出をけなすのは矛盾していると思います。中国っぽくないという点では五十歩百歩(笑)。

2009/2/17(火) 午後 11:07 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]

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マゼールは血統的にはユダヤ系ロシア人家系と聴いてますが、生まれはパリ郊外のヌイー市(高級住宅地でサルコジが前市長)ですぐ米に移住したようですね。仏の血が入っているのかどうかは知りません。
マゼールはチェリビダッケが仏国立管の主席客演指揮者を投げ出した後、77年から同管の主席客演指揮者を務め、このメンバーで来日もしてましたね。88年から90年までは同管の音楽監督となり、つまり10年以上定期的に客演してたわけですが、オケとの関係は蜜月とは言い難かったと聞いてます。私も80年代同管との「ぺトルーシュカ」とかドビュッシーとか向いてそうなレパートリーでもまるで弛緩したような演奏を不思議に思ったことがあります。ただ数年置いて同管と2回やったマーラー7番などは2回ともマゼール節全開の記憶に残る名演でした。2回目は当人も終演後興奮でフラフラして録音マイクに何度も頭をぶつけてたくらい。

2009/2/19(木) 午後 1:29 [ 助六 ]

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仏では「maniéré ヘンにいじった」という語が批評の貶し言葉の符牒として頻用される傾向があり(昔遠山一行氏が演奏についての否定的評言としてよく「マニエリズム」と言う語を使っておられ、ちょっと奇妙に思ったものでしたが、仏の用例を踏襲されてたのかも知れません)、ブレンデルやクライバーにさえ適用されてましたから、マゼールなんかその最たるものということになるんでしょう。89年に彼がシャトレで仏国立管を振った「フィデリオ」なんかはハデなブーを喰らってましたね。仏評は全般的に懐古的でバックハウスやフルトヴェングラーなんかの悠揚たる演奏が評価される傾きがあるように思います。
マゼール好きな小生には長いこと切符がラクで好都合、いつも当日簡単に安い券で入ってました。ピッツバーク響やバイエルン放送響との来演時でさえも。パリ管に客演した「春の祭典」やラヴェルなんかも燦然たるものでした。さすがに最近は年の功か、NYフィルとのパリ公演など込むようになり安いチケットは入手し損ねましたが。

2009/2/19(木) 午後 1:29 [ 助六 ]

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マゼール/フランス国立のマラ7ですか。いけそうな組み合わせですね。マイクがあったということは放送があったのですね。ぜひCD化を期待したいものです。私はこの組み合わせの惑星は結構良い演奏だと思っています。
以前も紹介しましたがユーチューブにはマラ8の映像があがっていますね。マゼールはきわものっぽい作品の方が本領を発揮するように思います(笑)
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=maazel+mahler+8&aq=f

2009/2/19(木) 午後 9:34 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]


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