こだわりクラシック Since 2007

12月までに移行します。コメントも手作業でコピーする予定です。

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新年らしく祝典的なマイスタージンガーからはじめることにした。

ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
ハンス・ザックス:ヴォルフガング・ブレンデル
ヴァルター・フォン・シュトルツィング:イェスタ・ヴィンベルイ
ジクストゥス・ベックメッサー:アイケ・ヴィルム・シェルテ
ダヴィッド:ウヴェ・ペパー
エヴァ:エファ・ヨハンソン
マグダレーネ:ウテ・ヴァルター
夜警:ペーター・エーデルマン
ファイト・ポーグナー:ヴィクター・フォン・ハーレム
クンツ・フォーゲルゲザング:デイヴィッド・グリフィス
コンラート・ナハティガル:バリー・マクダニエル
フリッツ・コートナー:リーヌス・カールソン
バルタザール・ツォルン:フォルカー・ホーン
ウルリッヒ・アイスリンガー:ペーター・マウス
アウグスティン・モーザー:オットー・ホイアー
ハンス・シュヴァルツ:イヴァン・サルディ
ハンス・フォルツ:フリードリッヒ・モルスベルガー
合唱:ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
合唱指揮:カール・カンパー
オーケストラ:ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
指揮:ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス
演出:ゲッツ・フリードリッヒ
舞台美術:ペーターシーコラ
収録:1995年2月19日、23日、26日、ベルリン・ドイツ・オペラ
ディレクター:ブライアン・ラージ
レコーディング・エンジニア:ギュンター・グリーヴィッシュ
http://www.youtube.com/results?search_query=meistersinger+burgos&search_type=&aq=f

クラシカジャパンでティーレマンがウイーンで演奏したマイスタージンガーがかかっている。現在ではバイロイトとウイーンを活動の拠点とするティーレマンだがオペラを本格的に降り始めたのはベルリン・ドイツ・オペラだ。ティーレマンは今年のインタビューで共感するオペラ演出家としてゲッツ・フリードリヒとジャン・ピエール・ポネルを挙げている。ゲッツ・フリードリヒはベルリン・ドイツ・オペラの監督をしていたので当然だが、ポネルは88年に亡くなっているのでティーレマンと接点があったとは知らなかった。インタビューは下記サイトにある。
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY200908280245.html

ワーグナーの演出で知られたフリードリヒだが、映像で残されたのはバイロイトでのタンホイザー(78年)とローエングリン(82年)、ベルリン・ドイツ・オペラでのトリスタン(93年の来日公演)、それにこのマイスタージンガーの4つだけだ。他の作曲家ではシュトラウスのサロメ(74年)とエレクトラ(81年)、ヴェルディのファルスタッフ(79年)が映画で制作され、プッチーニのマノン・レスコー(83年)がビデオ収録された。

う〜ん、指輪とパルシファルが記録されなかったのは返す返すも残念だ。日本公演もあったリゲンツァのブリュンヒルデ見たかったなあ。バイロイトで82年〜85年に上演され87年、88年に再演されたパルシファルも好評でビデオ撮りの予定があったはずだが、保守的な演出を好むレヴァインと反りが合わず音だけのCDになってしまったのも大変残念だ。ホフマンが出ていたのに。

このマイスタージンガーは93年5月に新制作され日本でも93年9月に上演された舞台だ。私も見に行った。良い演奏だと思ったが何せ私には88年のミュンヘンオペラのマイスタージンガー(サヴァリッシュ指揮エヴァーディング演出)の印象が強烈だったため大変感動するところまでは至らなかった。95年にNHKがベルリンに出張してハイビジョン収録したこのビデオを見返してからなかなか良い上演だったことを再確認できた。

来日公演ではヴァルターがポール・フライで大変聞き劣りがしたがこの公演のヴィンベルイはまずまずの水準はクリアしている。ブレンデルのザックスはアダムやヴァイクルほど評判にならなかったかもしれないが水準は高い。まだ30代後半だったヨハンソンがエヴァを歌っている。ポップのような愛らしさを求めるのは難しいが、しっかりした歌を聞かせている。

フリードリッヒの演出はローエングリン同様に暗い。舞台で見たときはちょっとどうかなと思ったが、映像で見返すとこれもありかなと思えるようになった。幕切れでベックメッサーを追放せずにザックスが手を取って和解するので「和解のマイスタージンガー」と呼ばれた。群集が「ザックス万歳」と合唱すると「俺はそんなじゃない」というような素振りで逃げ帰ってしまうのも特徴だ。「偉大な人間でなく普通の人間としてのザックス」というキャラクター設定にブレンデルの歌は合っていると思う。歌合戦の場面にユダヤ人達も来ていることを示すいわゆる「ダビデの星」の旗が左手に見える。金色のはっきりした旗でフリードリッヒの政治的なメッセージが伺える。

私が持っているのは以前パイオニアが出していた国内盤だが現在は輸入盤でしか手に入らないようだ。日本語字幕は入っているが誤字があるらしい。国内盤DVDはこれ以外にはハンブルクオペラのものがあった。ヴァイクルとプライが出ているバイロイトの映像の国内盤が今年出るようなので楽しみだ。

あらすじは下記サイトを参照されたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC

下記サイトの情報も参考になる。このページは展覧会の絵の時も参考にさせて頂いたホルン吹きのTadasさんのHPだ。
http://www.hi-ho.ne.jp/tadasu/meister.htm
http://www.hi-ho.ne.jp/tadasu/index.htm

(追記)
Valenciennesさんが映像リストをまとめているのも見つけた。自分と比較するとValenciennesさんはまず映像から入る見方をされているように思う。私は映像であってもまず音楽から入るので受け取り方の違いが興味深いと思った。女性よりも男性の方が視覚情報に左右されやすいというようなことを以前聞いたことがあるが必ずしもそうとは言えなさそうだ。コロのチューリッヒの映像は見てみたい。ホフマンがバイク事故で怪我をした際にコロが替わったのは70年代のシェローの指輪の時の話だったと記憶している。
http://www.geocities.jp/traeumereienvalencienne/soft-19.htm
http://www.geocities.jp/traeumereienvalencienne/menu.htm

アサヒコムの記事は時間が経つと読めなくなってしまうのでここに引用させてもらおう。

(アサヒコムより)
ティーレマン「指環」で席巻 バイロイトで10年
2009年8月29日
 ドイツの指揮者クリスティアン・ティーレマンが今夏、大曲「ニーベルングの指環」でバイロイト音楽祭を席巻した。ワーグナーの殿堂に立って10年。「気心の知れた仲間と響きを知り尽くした劇場を得て、のびのびと歌う余裕が出てきた」と語る。来年3月、音楽監督を務めるミュンヘン・フィルと来日公演をする。
 ワーグナー自身が設計したオーケストラピットは、客席からは一切見えない深みにもぐっている。「わんわん鳴って風呂場のよう」と語る団員もいるほどだが、ティーレマンは劇場全体をさながらオルガンのように鳴らしてみせた。
 「色々な位置でアシスタントに音を聴いてもらったり、他の指揮者のリハーサルにもぐりこんだりして、試行錯誤を重ねてきた。客席での響きを具体的にイメージし、楽しめるようになれば、ここは最高の劇場だ」
 少し早口で、目を伏せがちにオーケストラの魅力を語り続ける。
 「音色の変化を試すのが楽しくて仕方ない。おもちゃをいじる子供のような気分かも。指揮者の使命は、自分の趣味に責任を持ち、音楽が楽しい魔法なのだと聴衆に伝えること。難しいのは、音楽を仕事だと思うこと」
 練習ピアニストや下振りなどを経てオペラ制作の一切を知る。ドイツの伝統を継承する第一人者としても、期待を背負う。
 ベルリン・フィルをはじめとする多くのオーケストラの響きが均質化する傾向にあるなか、昔ながらの音を武骨に奏で続けるミュンヘン・フィルとのコンビを愛する人は少なくない。
 来日公演では、ベートーベンの「運命」を演奏する。「ダダダダーン」という有名な出だしも、音楽の呼吸に素直に従えば、それほど難しいものではないと言う。
 「考えすぎるから力が入る。新しいことをやらなければ、という呪縛に多くの音楽家がとらわれている。何かを変えてやる、という野心ほど無意味なものはない。真の芸術は、人にショックを与えるためのものではないのだ」
 共感するオペラ演出家はゲッツ・フリードリヒとジャン・ピエール・ポネル。「この2人が私に教えてくれた。伝統への謙虚さこそが、新しい世界へ我々を導いてくれるということを」(吉田純子)

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明けましておめでとうござます。昨年中はお世話になりました。
本年もまた宜しくお願いしますね!お互いに素晴らしい年にしていきたいですね。

「マイスタージンガー」は「トリスタンとイゾルデ」で自己の芸術境を切り開いたワーグナーがある種の限界と閉塞感とを感じて、いたたまれない思いで番号オペラに戻った喜劇作品でもあると思います。サヴァリッシュの演奏は私も観ました。またホルスト・シュタイン指揮ヴォルフガング・ワーグナー演出のDVDも印象に残っています。

この作品もまた名演奏にはこと欠きませんね、ボダンツキー、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、そしてあのトスカニーニ唯一のワグナーの全曲録音、コンヴィチュニー、カイルベルト、コロ&カラヤン、ヨッフム、加えるにバレンボイム等々。

伝統への謙虚さという点で、私はやはりイタリアの天才演出家ルキノ・ヴィスコンティの名前を忘れることが出来ません。彼の直径の弟子、フランコ・ゼフェレッリやオットー・シェンクの名前も思い出してきました!!

2010/1/1(金) 午前 7:06 [ maskball2002 ]

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こちらこそいつも刺激を頂いてありがとうございます。
名演は多いのですが、サヴァリッシュの来日時のキャスティングで収録されなかったのは大変残念です。あんなに素晴らしいポップのエヴァがない(涙)
シェンクもヴィスコンティの弟子だったのですか。知りませんでした。

2010/1/1(金) 午後 10:22 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]

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追記、オットー・シェンクは違います。
弟子はゼフェレッリにだけかかっている形容になります!
そういえばヴィスコンティの演出でそのまま上演された「ドン・カルロ」のDVDが出ていましたね!!

2010/1/1(金) 午後 10:31 [ maskball2002 ]

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そうですよね。色彩感がヴィスコンティやゼフィレッリとちょっと違います。あれはやはり映画をやっている人の感覚なのでしょうね。
コベントガーデンのドンカルロがヴィスコンティ原演出でしたっけ?

2010/1/1(金) 午後 10:34 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]


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