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明るい話題が乏しい昨今だが昨日のロイヤルウェディングは楽しめた。裏番組のスケート選手権も忘れて結局最後のバルコニーキスまで見てしまった。ウィリアム王子は目がダイアナ元妃にそっくりだ。自分の嫁さんでも母親の形見の指輪を渡すというのはなかなかできることではない。私はこの2人は別れないと思う。自宅前で気さくに握手に応じているのも気持ちがいい。日本の皇室もこのぐらい開かれていていいのではないだろうか。ケイト妃も謙虚で好感が持てる。
ダイアナ元妃がチャールズ皇太子と共に1986年5月に初来日しダイアナブームを巻き起こしてからちょうど25年になる。1961年7月生まれなのでまだ24歳だったのだ。生きていればまだ49歳、早すぎる死は本当に残念だ。ダイアナ元妃の最大の功績はウィリアムに一般人としての感覚を教えたことにあると思う。ウィリアムが寝袋を持ってホームレスと一緒に寝たのにはさすがに驚くが、一般人、特に恵まれない人や病気の人の気持ちがわかるのはイギリス国民の共感を得る上でウィリアムの強みになるだろう。一般人のケイト妃と結婚したことをダイアナ元妃も喜んでいるに違いない。
式典で演奏されていたウォルトンの「王冠」は1937年のエリザベス女王の即位を記念して作曲されたものだ。ケイト妃が付けていたティアラもエリザベス女王のものだそうだ。エリザベス女王はこのところの王室の支持率低下に苦慮していたそうだが素晴らしい後継を得て満足げだった。式典ではパリーのエルサレムも演奏されて、さながらプロムスのようだ。これがまさにイギリスらしさなのだろう。エルサレムはウィリアムの選曲だそうだ。大英連邦の宗主国であるイギリスの国家元首となる決意表明か。世界で見た何十億人かの人間がイギリスの未来は明るいと思っただろう。
振り返って、日本らしさとは何なのだろう。日本ももう一度アイデンティティを再確認するべきではないだろうか。ウィリアムが見せたような明るいビジョンは示せないのだろうか。50年後に皇室が存続している可能性は恐らくイギリス王室より高いだろう。イギリスではウィリアムが即位しているだろうが、日本では浩宮皇太子の後を誰が継ぐのだろうか。女帝でも構わないと私は思うのだが。
ロイヤルウェディングには日本の皇室の姿が見えなかったようなのも気になる。皇室は英国王室とは明治天皇以来のつながりがあるはずだが。まさか参席を自粛するということはないだろう。ウィリアム王子とケイト妃には早く来日してもらって幸せのおすそ分けをしてもらいたいものだ。
1 戴冠式行進曲「王冠」 (ウォルトン)
2 序曲「コケイン」 (エルガー)
3 トランペット協奏曲変ホ長調 (フンメル)
4 希望と栄光の国 (エルガー)
5 組曲「3人のエリザベス」〜グラミスのエリザベス (コーツ)
6 「イギリスの海の歌による幻想曲」〜第6・7・8番 (ウッド)
7 ルール、ブリタニア (アーン〜サージェント編)
8 エルサレム (パリー〜エルガー編)
9 イギリス国歌 (ブリス編)
チャールズ・グローヴズ指揮
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
ジョン・バース(og)(3)
レイモンド・シモンズ(tp)(7)〜(9)
サラ・ウォーカー(S)
(1990年6月)
前置きが長くなったが、このプロムスコンサートはライブではなくスタジオ録音で、グローヴズの75歳を記念して録音されたものだが、グローヴズは92年6月に亡くなり追悼盤として発売されたものだ。92年から衛星放送でプロムスの映像が流れるようになって私がプロムス好きになったのもこの頃だ。
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サー・チャールズ・グローブズには私もお世話になった一人です。日本ではあまり人口には膾炙していないようですが、本国イギリスでは大変に高い評価を得ている指揮者ですね!彼はちょうどイタリアの名オペラ指揮者ジェナンドレア・ガヴァッツィーニを思わせるようなところもあります。
何といっても私がお世話になったのはLP時代のディーリスの作品集でした。またレイフ・ヴォーン ・ウィリアムズの「グリーンスリーブスによる幻想曲」でも見事な名演奏を聞かせてくれました!!
2011/4/30(土) 午後 6:52 [ maskball2002 ]
maskballさんこんばんは
グローヴズは晩年に何度か日フィルに客演したのですよね。
聴かなかったのが残念です。
2011/4/30(土) 午後 10:29 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]
イギリス王室はダイアナ問題でこじれた英国民との関係を見事に修復し、君主制への国民の信頼とその国民統合力健在を世界に誇示することに成功しましたね。ケイト妃の気さくでエレガントな美貌の貢献は絶大ですね。一方、政治・経済の低調を覆い隠す「空騒ぎ」がなお一定の効力を保つ状況にある種の居心地の悪さも感じてしまうんですが。
>まさか参席を自粛するということは
そのまさかみたいで、日本の皇太子夫妻に招待状は届いたものの、震災の関係で自粛したようですね。これには色々な考え方があるとは思います。
日本の皇室に国民統合力があるのか、そもそもあるべきかは知りませんが、皇室を近代化し開かれたものにして、英王室のように世界に対する日本イメージの広報手段として活用できるのでなければ、その存続理由はますます不分明化していくと思います。まあこれは皇族にではなくその取り巻きに責任がありますが。
2011/5/2(月) 午前 10:30 [ 助六 ]
私は、新国は都心の一等地、皇居敷地内に建てるべきだったと夢想してます(笑)。音楽好きの皇太子も思い立ったら気軽に来れば、皇室イメージにも劇場宣伝にもプラス。
グローブズは一度だけ83年にBBC響でマーラー9番を聴きました。シノーポリの代役でしたからこちらもガッカリ、演奏はまあ何てことないものでした。そうですね、やっぱりディーリアスやティペットあたりで聞いてみたかったです。
2011/5/2(月) 午前 10:31 [ 助六 ]
助六さんお久しぶりです。
しばらくご無沙汰でしたのでひょっとしてご家族などが震災に遭われたのではないかとひそかに心配しておりました。東京は一応の平静を取り戻しつつありますが、放射能汚染や電力不足の危機はまだ続いています。それと今日は中国からの黄砂が東京まで降ってきて遠くが霞んでいます。中国で原発事故があったら日本も危ないですね。
>日本の皇太子夫妻に招待状は届いたものの、震災の関係で自粛したようですね。
それは残念ですね。結婚式への参列を自粛することなんて国民は望んでいないと思いますが。ああいう場所に顔を出すことによって国際支援の話や早期来日の話が出てくると思います。取り巻きというか宮内庁がもっと国民感情に敏感にならないといけないでしょうね。
ロイヤルウエディングは空騒ぎと言ってしまえばそれまででしょうが、でも空騒ぎだろうが便乗商法だろうがどこかで元気を出さないと放っておけば経済も文化も沈んだままになってしまいます。日本ももっと元気を出していきたいものです。
2011/5/2(月) 午後 7:23 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]