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「初稿・異稿」特集、器楽・オペラ

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・ディーリアス:ピアノ協奏曲(1897年原典版)
 ハワード・シェリー(ピアノ)
 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
 アンドリュー・デイヴィス(指揮)
http://ml.naxos.jp/work/2443675

 これは1897年の初稿による演奏だそうだ。ディーリアスが1904年と1907年の2回に渡る大改訂をする前のバージョンだ。1907年の最終稿と異なり3楽章に分かれた構成になっている。第一楽章の後半と第三楽章は最終稿と全く異なる。改訂というよりは改作で、その規模としては私が知る限り、ブルックナーが交響曲第三番と第四番にやはり2度に渡る大改訂を施してほとんど別の作品に書き直したのに次ぐ規模の改訂だ。

 とは言え初稿の第一楽章の後半は最終稿でほぼそのまま第三楽章に移されたものなのでブルックナーの初稿ほどの大きな違和感はない。ただし初稿の第一楽章のフィナーレはややあっさりしており、「まだ第二楽章と第三楽章があるので第一楽章はこのあたりで止めておきます」的なちょっと取って付けた感がある。静かな音楽になって第二楽章にそのままつながる最終稿の方が良いアイディアだと思う。

 第三楽章は終わりの1分ほどを除いてほとんど違う内容になっている。最終稿で完全になくなった初稿の第三楽章の主題も決して悪い出来ではないと思うが、グリーグ風の旋律を短調で回想する部分はちょっと冗長かもしれない。この旋律は長調で使った方が効果的だと思う。いずれにしてもディーリアスの推敲の過程を知る上で貴重な録音であることは間違いない。シェリーというピアニストは初めて聞いたが演奏は悪くない。

 この曲には他に1904年版の世界初録音とされるハイペリオン盤もあるようだ。この表記が間違いなければ1回目の改訂版(3種あるうち2番目の楽譜)ということになる。HMVの紹介によると、この段階ではまだ3楽章に分かれた構成だったようだ。

1904年原典版
 ピアーズ・レーン(p)
 アルスター管弦楽団
 デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)
【録音】2005年3月8-9日
http://diskunion.net/clubt/ct/detail/CL-101122020

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