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MACBETH PIERO CAPPUCCILLI Baritono
BANCO NICOLAI GHIAUROV Basso
LADY MACBETH SHIRLEY VERRETT Mezzosoprano
DAMA DI LADY MACBETH RINA PALLINI Soprano
MACDUFF VERIANO LUCHETTI Tenore
MALCOLM ANTONIO SAVASTANO Tenore
MEDICO CARLO ZARDO Basso
指揮:Claudio Abbado
演出:Giorgio Strehler
1976年9月
https://www.youtube.com/watch?v=e0smGHhxT_4
https://www.youtube.com/watch?v=NSfhS0Vg7yQ
下のスペイン語の字幕が入っている映像の方が音質が良い
カプッチルリとアバドのコンピをもう一つ取り上げよう。このマクベスはアバドが初めて録音したヴェルディの歌劇であり大変話題になった。アバドが72年に上演したアイーダや75年の仮面舞踏会ではアバドが上演したキャストを、録音ではほとんどそのままムーティのEMI盤に持って行かれるという失態があった。このため、この76年のマクベスと続く77年のシモン・ボッカネグラでは慎重な準備がされ、上演とほとんど変わらないキャストでDGの録音が行われた。
ユーチューブでは76年9月の再演(プレミエは75年12月)の映像を見ることができる。マクダフがプレミエのタリアヴィーニ(CDはドミンゴ)からルケッティに替わっているが、それ以外の主要キャストはCDと同じだ。先日紹介したシモン・ボッカネグラのガブリエレも舞台ではルケッティが歌っており(CDはカレーラス)、アバドがルケッティを高く評価していたことを伺わせる。演出はシモン・ボッカネグラ同様にストレーレルだ。
カプッチルリのマクベスが適役なのは当然として、ヴァーレットの力強いマクベス夫人が驚くほど素晴らしい。CDではややもすると声のすごみにばかり耳が行ってしまいがちだが、舞台で見るとその必然性がより伝わってきて説得力がある。先日紹介したカルメンよりもマクベス夫人の方が合っている。手紙の場(第1幕第2場)では幕の途中だというのに客席から花が投げ込まれて盛大な拍手が2分も鳴りやまない。アバドの音楽も躍動的で、これと比較するとCDの演奏は似ているが大人しく聞こえる。
暗い照明の舞台は画質が貧弱ということもあって魔女の合唱のシーンなどは何をやっているのかよく分からない。少なくとも写実的ではなくシンプルで抽象的な舞台のようだ。4幕のバーナムの森などは森というよりは岩に見える。その一方で衣装はかなり写実的だ。1幕の手紙の場ではマクベスの手紙をマクベス夫人に読ませるのではなく、マクベス自身の声をマイクで流すという演劇的な手法を採用いたことが議論を巻き起こした。このやり方は映像で見る限りそれほど違和感は感じなかった(CDでは普通にマクベス夫人が読んでいる)。
また、3幕の魔女の合唱に続くバレエがカットされているのは助六さんがストレーレルのコメントを引用して下さった通りだ。CDにはバレエ音楽が入っているし、アバドはヴェルディ序曲集でもこれをわざわざ録音している。アバドはこのバレエが本当は好きなのだと思われる。
ヴェルディの出世作はナブッコだが、幕開けから幕切れまでが一直線につながったヴェルディらしいドラマトゥルギーが本当に発揮された作品はこのマクベスが最初だと私は思っている。CDも良い演奏だが、さらに素晴らしいこの歴史的な舞台を映像で目撃することができて良かった。ぜひ良好な状態でDVD化してほしい。
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ヴェルディの「マクベス」の映像は、どうも「これ」というものが見当たらず、とりあえずスフェリステリオ・オペラ・フェスティバルのライブ映像で見ております。
まさかアバドの映像が残っているとは知りませんでした。
若干気が引けるところもありますけれども、RAIの映像をゆっくり楽しんでみたいと思います。
しかし、2時間半、PCの前に座っていられるかなぁ…
2014/10/7(火) 午後 10:03
Gustavさんこんばんは
マクベスの映像は商品化されているものだとLDで出ていたブルゾンがまあまあだったと思います。DVDは輸入盤しかないようです。
この映像素晴らしいのでぜひご覧になって下さい。私もヴァーレットがこんなに良い歌手だとは初めて知りました。
PCで見続けるのは確かにしんどいですね。wiiのようなゲーム機をお持ちであればテレビでも見られるのですが。この場合、アドレスをテレビのリモコンで打ち込むのは余り現実的ではないので、PCであらかじめお気に入りのリストに登録しておいて、それをテレビで見る形になります。
他には、もしPCにHDMI出力があればいっそのことPCをテレビにつないでしまうという手も考えられます。ご検討なさってみて下さい。
2014/10/7(火) 午後 11:17 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]
う〜ん、手紙の男声朗読はやはり私は舞台映像でも抵抗ありますね。
やっぱりカンタービレに先立つシェーナの一部の役割を果たしている部分だから、アリア主部と同じ女声で聞かないとなんか音楽的論理は埋没してしまう気がします。
ヴァ―レットのレディは86年にリサイタルで聞いてヴェルディ歌いとしての実力に驚かされたことがありますが、このスカラでの映像の歌唱はちょっとヴィブラートとフレージングの粘りが耳についてしまいます。もちろん大変優れた歌唱であることは間違いないけれど、個人的にはヴァルナイ、カラス、ネトレプコの方が好み、リザネックとは同じくらいかな。ゲンジェルも大好きですが、ベルカントのレディできれいすぎるという批判が出そうなことは容易に想像付きます。こう並べてみると改めてレディはイタリア声でない歌唱が成功する余地が高いことに気付きますね。
2014/10/26(日) 午後 0:51 [ 助六 ]
そうですね。シェーナの一部分であることを考えれば音楽的にはレディがしゃべるべきなのでしょうね。でも話には聴いていたマクベス自身の朗読が画面で確認できたことは良かったです。
ネトレプコのレディをお聞きになったのですか! メットでも歌っているようですがどんなものでしょう? 私はちょっと想像できないのですが? 最近のメットの映像は映画館で見られるので見てみようかな。
2014/10/29(水) 午後 9:20 [ たか改め「みんなのまーちゃん」 ]