こだわりクラシック Since 2007

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このDVDは1982年4月13日にロンドンのロイヤルアルバートホールで行われたコンサートの映像で、英国の皇太后もご覧になったロイヤル・ガラ公演だ。もともとパバロッティ・イン・ロンドンというタイトルでパイオニアがLDで出していたものだが、2004年になってデッカが「the essential Pavarotti 」というタイトルでDVD化した。商品化されたパバロッティのソロコンサート映像としては最も初期のものだ。曲目は以下の通り


1.ヴェルディ「運命の力」序曲
2.プッチーニ「トスカ」〜妙なる調和
3.ヴェルディ「マクベス」〜ああ父の手は
4.ヴェルディ「第一回十字軍のロンバルディア人」〜私の喜びで彼女を包みたい
5.ヴェルディ「ルイザ・ミラー」〜穏やかな日には
6.ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」〜やがてこの世に別れを告げよう
7.チレア「アルルの女」〜ありふれた話
8.プッチーニ「トスカ」〜星は光りぬ
9.ドニゼッティ「愛の妙薬」〜人知れぬ涙
10.プッチーニ「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ
11.クルティス 帰れソレントへ

アドラー指揮ロイヤル・フィルハーモニック

一見してどこか見たような曲目だと思うかもしれない。そう、このコンサートで歌っている曲目は、同じくロンドンで9年後の1991年7月30日に開催した野外コンサート「パバロッティ・イン・ハイドパーク」や、横浜で1993年1月に開催した「パバロッティ・アリーナ・コンサート」とほとんど同じなのだ。

「パバロッティ・イン・ハイドパーク」もDVDになっているが、しかしこのコンサートは大きな違いがある。それはパバロッティがマイクに向かって歌っていないという点だ。映像をよく見ると舞台の端に控えめにマイクが置いてあり、これは映像収録だけでなく場内拡声に使われた可能性もある。ロイヤルアルバートホールは8000人も入る大きなホールなのでその可能性は否定できないが、しかしここでのパバロッティはマイクによる拡声を前提としない真剣そのものの歌を聴かせている。

皇太后を前にしてさすがのパバロッティも緊張したのか最初は少し声が上ずっているが、すぐに調子を取り戻す。後年のように1曲ごとに舞台袖に引き帰らずに何曲も立て続けに歌うので見ていてとても気持ちいい。後年のパバロッティに慣れてしまうと、一聴して「おっ」と思うくらいに突き抜けた明るさの声だ。私はこのビデオを見る度に「そうなんだよ。これが本当のパバロッティなんだよ」と納得する。

パバロッティがデッカのディレクターのジェイムズ・ロックの音響システムを用いた「パバロッティ・アレーナ・コンサート」を開始したのは翌1983年のことだ。以後パバロッティはドーム球場や公園で拡声器を使った大規模コンサートに執着し、1993年のニューヨークセントラルパークのコンサートには50万人が集まったとも言われる。

3大テナーコンサートも含めてマイク付きの公演によるクラシックの大衆化を一概に否定するつもりはないが、クラシック歌手の場合マイクをあのように近くに置くとどうしても声の音圧が歪みとして音に乗ってきてしまう。パバロッティは2004年4月の最後の来日ではサントリーホールの公演ですらマイクを使ったそうだが、(恐らく)高額なチケットを買った客は肉声を聞けると思っていたのではないだろうか?

私は「パバロッティ with マイク」ではなくて人間パバロッティの声をもっと聞きたかった。このロイヤル・ガラが、大規模コンサートは金になるということをパバロッティに気づかせてしまったのだとすると、この夜は「終わりの始まり」だったことになる。

残念ながらデッカはこのDVDを日本では発売していない。多少収録が古くてもベストフォームの演奏の方を作品として残すのがレコード会社の義務だと私は思う。画質・音質は悪くない。後年のパバロッティしか知らない人にもぜひ見てほしい映像だ。幸いリージョン0で日本のプレイヤーでも問題なく再生できる。ユーチューブにもたくさんアップされていたので紹介するができればDVDで見てほしい映像だ。

http://www.youtube.com/results?search_query=pavarotti++1982+idock02

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今回は打って変わってワーグナーの古い録音。クナッパーツブッシュの大戦中の録音だ。初めから3幕だけの放送用の演奏だったようだ。相当な年代物だが磁気テープによる安定した録音で、リマスタリングが成功していることもあって鑑賞には問題ない。2回に分けて収録されたのか後半で音が変わり少し密度が薄くなるような気がするのは残念だが、前半はウエーバーの素晴らしいグルマネンツも合わせて大変に聴き応えがする。

カール・ハルトマン(パルジファル) 
エルザ・ラルセン(クンドリー) 
ハンス・ラインマール(アンフォルタス) 
ルートヴィヒ・ウェーバー(グルネマンツ)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団 
録音:1942年3月31日
(Music & Arts CD1067)

下記サイトに試聴あり
http://ml.naxos.jp/album/CD-1067


クナッパーツブッシュは戦後のバイロイト音楽祭で1951年〜1964年まで(1953年を除く)パルシファルを指揮した。1951年の演奏がデッカから、1962年の演奏がフィリップスからレコード化されている他、その他のほとんどの年の演奏もCD化されている。中でも1962年の演奏は発売当初から名盤のほまれ高いが、私はこれには懐疑的だ。

私が学生の頃、レコードでパルシファルを初めて聞いたのもご多分にもれず1962年盤だが、正直言って何も良いと思わなかった。この頃図書館でカラヤンのトリスタンとイゾルデ、カイルベルトのマイスタージンガー、サバリッシュのタンホイザーとオランダ人などのLPを好んで借りて聞いていたがパルシファルの良さは分からなかった。

CD時代になってデッカのクナッパーツブッシュのワーグナー作品集にワルキューレのフィナーレが入っていて、これが素晴らしい演奏だったことがクナッパーツブッシュに関心を持つきっかけだ。1951年の方の演奏がCD化された際はメードルのクンドリーが聞きたかったこともあってすぐに購入した。これが大当たりだった。

1962年盤よりもはるかに遅いテンポであるにも関わらず、エッジの効いたテンションの高い演奏で、バイロイト音楽祭の復活がいかに記念碑的な出来事だったかが良く伝わってくる。音が無限に広がるような感覚は1962年盤からは決して感じ取れないものだ。

60年代以降のクナッパーツブッシュはずいぶんあっさりとした音楽をするようになってしまった。その違いはユーチューブの映像でも断片的にかいま見ることができる。1959年とされるバイロイトでのパルシファルの映像では椅子から立ち上がって腕をグンと伸ばしてタメを作る様子が短い時間ながらはっきり映っている。「そうそうクナはこうでなくっちゃ」と思わせる映像だ。

Hans Knappertsbusch Conducting at Bayreuth 1959
http://www.youtube.com/watch?v=NxLdDNNEc1k

一方日本でもDVD化されたウイーンでの60年代のワルキューレやトリスタンの映像では手際はよいがこぢんまりした感じの指揮になってしまっている。50年代のようなタメが効いていない感じが見た目にも出ている。

Hans Knappertsbusch condutcs ""Vorspiel" Die Walkure 1963
http://www.youtube.com/watch?v=lYH2-TqAIdc

Birgit Nilsson & Hans Knappertsbusch "Liebestod" 1962
http://www.youtube.com/watch?v=uSGbM2jvahY

このためクナが良いのは50年代までというのが私の意見だ。この1942年の3幕も大変素晴らしい。ウイーラント・ワーグナーも恐らくこの演奏を聴いて戦後バイロイトのパルシファルをクナに託したのではないだろうか。

この2つの演奏と比較すると有名な1962年盤はステレオだということしか取り柄がない。日本はワーグナーが入ってくるのが遅く1962年盤の方が先に発売されたのでバイロイトへの憧れからこの演奏を神格化してしまったのだろう。もし日本でも1951年盤の方が先に発売されていたら状況は違っていたと思う。

私もそうだったが、1962年盤を聞いてパルシファルはつまらないと思ってしまう人がいたら大変残念なことだ。ぜひ1951年盤と、この1942年の3幕を聞いてほしい。

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