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思いがけず久しぶりの更新になってしまいました。しばらくは週末に週1回の更新とさせて下さい。
アンフォルタス:サイモン・エステス
ティトゥレル:マッティ・サルミネン
グルネマンツ:ハンス・ゾーティン
パルジファル:ペーター・ホフマン
クリングゾール:フランツ・マツーラ
クンドリー:ヴァルトラウト・マイアー
第1の聖杯騎士:ミヒャエル・バプスト
第2の聖杯騎士:マティアス・ヘレ
第1の小姓:ルートヒルト・エンゲルト・エリー
第2の小姓:ザビーネ・フエス
第3の小姓:ヘルムート・ハンプフ
第4の小姓:ペーター・マウス
花の乙女:デボラ・サスーン
花の乙女:スーザン・ロバーツ
花の乙女:モニカ・シュミット
花の乙女:アリソン・ブラウナー
花の乙女:ヒルデ・ライトラント
花の乙女:マルギッテ・ノイバウアー
アルト独唱:ルートヒルト・エンゲルト・エリー
バイロイト祝祭合唱団
合唱指揮:ノルベルト・バラチュ
バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:ジェームズ・レヴァイン
録音:1985年7月、8月(デジタル)
デッカからワーグナーの33枚組みのセットが出た。と言ってもショルティのセットではなくフィリップスのバイロイトライブを集めたものだ。パルシファルがクナの62年盤でなくレヴァインの85年盤に差し替えられている点を除けば、DGから借りてきたトリスタンを含めて80年頃にフィリップスからレコードで出ていたバイロイト大全集と全く同じだ。子供の頃に図書館から借りてきて聞いていたのを思い出す。
パルシファルとマイスタージンガー以外は全て60年代の演奏だが、60年代にレコードで発売されていたのは確かサヴァリッシュのオランダ人とタンホイザーとベームのトリスタンだけで、ベームの指輪、サヴァリッシュのローエングリンは70年代になってから発売されたものだ。ベームの指輪は71年にベームがバイロイトでオランダ人を振った際に一部手直しの収録を行ってやっと発売にこぎつけた。ワーグナーはレコードの枚数が多くなり高額になるので60年代は市場が限られていたのだ。ワーグナーがある程度一般的に売れるコンテンツになったのは70年代後半ぐらいのことだったと思う。
さて今回のCD版バイロイト大全集で注目されるのはそのレヴァインのパルジファルの久しぶりの復活だと思う。ゲッツ・フリードリヒ演出によるこのプロダクションは84年、85年、87年〜89年の5年間上演された。確か当時「原子力パルシファル」と言われていたこの演出の評判は概ね良かったようだ。ホフマンとマツーラという2人の体育会系(?)歌手の間で槍を本当に投げたらしい。しかし保守的なレヴァインはこの演出が気に入らず、そのためか87年だけはバレンボイムが振っている。
80年代のバイロイトは非常に積極的にビデオ録りを行い、このプロダクションの収録予定もあったようだが結局収録されなかったようなのはそれが原因かもしれない。音のみがCDで発売された。80年代のバイロイトでビデオ録りが行われなかったのはこのプロダクションとショルティ/ホールの指輪だけだ。フリードリッヒのバイロイトでの演出は結局これが最後になっただけに残念だ。
レヴァインはその後90年代にメットでパルジファルを取り上げているが、私はこのバイロイトでの演奏の方が数段優れていると思う。レヴァインの基本的な解釈はメット同様でこの作品にはやや楽天的だが、メットの軽いオケの音を聞かされずに済むし、ホフマン、ゾーティン、サルミネンという70年代から80年代のバイロイトを代表する男声陣はメットよりも聞き応えがある。
ただ録音が80年代のデジタル録音にしてはやや甘い。ひょっとしたら放送用の機材で何回か分収録したものをつなぎ合わせたのかもしれない。実現しなかったビデオ収録の埋め合わせで商品化されたもののような気がする。もしビデオが残っているのならぜひ発売してほしいが、でもビデオ撮りが全曲完成していたなら少なくともCD化の際にはその音源を使っていただろう(80年前後の指輪、ローエングリン、オランダ人の映像はいずれもCDでも発売されている)。
フリードリッヒのパルシファルの後91年からはウオルフガング・ワーグナー演出のパルシファルが復活し、レヴァイン、シノーポリ、エッシェンバッハ、ティーレマンによって2001年までの長期にわたって演奏された。シノーポリ指揮で1998年に2回目のビデオ収録が行われている。私はユーチューブで一部を見ただけだが(CSで放送されたそうだ)、ここでもゾーティンが素晴らしいグルマネンツを歌っているようだ。70年代後半から20年もの間この役を一線で歌い続けたことは驚嘆に値する。私はパルジファルの音楽的な主役は実はグルマネンツだと思っており、古くはルートビッヒ・ウエーバーが、最近ではゾーティンが素晴らしいと思う。
1981年のパルジファル
http://www.youtube.com/results?search_query=parsifal+Stein+Bayreuth&search_type=&aq=f
1998年のパルジファル
http://www.youtube.com/results?search_query=parsifal+sinopoli&search_type=&aq=f
このCDセットの収録曲は以下の通り
CD1&2:歌劇「さまよえるオランダ人」
(シリア、ウール、グラインドル、クラス、他 指揮:サヴァリッシュ)
CD3-5:歌劇「タンホイザー」
(シリア、ヴィントガッセン、ヴェヒター、他 指揮:サヴァリッシュ)
CD6-8:歌劇「ローエングリン」
(シリア、ヴァルナイ、トーマス、ヴィナイ、他 指揮:サヴァリッシュ)
CD9-11:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
(ニルソン、ヴィントガッセン、他 指揮:ベーム)
CD12-15:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
(ボーデ、コックス、ヴァイクル、他 指揮:ヴァルヴィーゾ)
CD16&17:楽劇「ニーベルングの指環」から「ラインの黄金」
(ブルマイスター、ヴィントガッセン、アダム、ナイトリンガー、他 指揮:ベーム)
CD18-21:楽劇「ニーベルングの指環」から「ワルキューレ」
(ニルソン、リザネク、キング、アダム、他 指揮:ベーム)
CD22-25:楽劇「ニーベルングの指環」から「ジークフリート」
(ニルソン、ヴィントガッセン、アダム、他 指揮:ベーム)
CD26-29:楽劇「ニーベルング指環」から「神々の黄昏」
(ニルソン、ヴィントガッセン、グラインドル、ナイトリンガー、他 指揮:ベーム)
CD30-33:舞台神聖祝典劇「パルジファル」
(マイヤー、ホフマン、ゾーティン、エステス、他 指揮:レヴァイン)
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