こだわりクラシック Since 2007

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突然フランス物に飛びます(笑)

・マスネ:歌劇『ウェルテル』
 ウェルテル:トーマス・ハンプソン(バリトン)
 シャルロット:スーザン・グレアム(メゾ・ソプラノ)
 アルベール:ステファーヌ・デグー(バリトン)
 ソフィ:サンドリーヌ・ピオ(ソプラノ)
 法務官:ルネ・シレール(バス)
 シュミット:フランソワ・ピオリーノ(テナー)
 ヨハン:ローラン・アルヴァーロ(バリトン)
 トゥールーズ・カピトル国立管弦楽団
 パリ聖歌隊
 ミシェル・プラッソン(指揮)
 収録時期:2004年4月29日(ライヴ)
 収録場所:パリ、シャトレ座
http://www.youtube.com/results?search_query=werther+massenet+graham+plasson&search_type=&aq=f

 マルセロ・アルバレス(T:ウェルテル)
 エリーナ・ガランチャ(Ms:シャルロット)
 アドリアン・エレード(Br:アルベール)
 イレアーナ・トンカ(ソフィー)
 アルフレード・シュラメク(Br:法務官)
 ペーター・イェロジッツ(シュミット)
 マルクス・ペルツ(ヨハン)、他
 ウィ−ン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
 フィリップ・ジョルダン(指揮)
 演出:アンドレイ・セルバン
 収録:2005年2月25,28日 ウィーン国立歌劇場[ライヴ]
http://www.youtube.com/results?search_query=werther+massenet+2005&search_type=&aq=f

ウイーンでマスネというとちょっと意外な気もしてしまうが、なんとマスネのウェルテルはウイーン国立歌劇場(当時は宮廷劇場)で1892年に初演されたのだそうだ。しかもドイツ語版! パリのリリック座でのフランス語初演が事情で1893年にずれ込んだためとか。作曲者が作成したドイツ語版が存在することになる。原作はドイツの文豪ゲーテなので考えられる話ではある。初演はそこそこの評価だったようだがしかしこの作品が本当に成功を収めたのはやはりフランス語で初演されてからだと書いてある資料もある。

マスネはその後さらに当時のイタリアの高名なバリトン、マッティア・バッティスティーニのためにイタリア語のバリトン版も作ったそうなので作曲者自身による3ヶ国語の版が存在することになる。これはすごい。サロメには作曲者自身によるドイツ語版とフランス語版があり、ドン・カルロにはフランス語版とイタリア語版があるといった例はあるが、作曲者自身が3ヶ国語の版を作成するというのは前例があるのだろうか? 

フランスオペラの微妙な立ち位置というか、ドイツやイタリアで上演してもらわなければならない台所事情を表しているようで興味深い。イタリアでは50年代ぐらいまでイタリア語で上演するのが普通だったようだが私はイタリア語のウェルテルもドイツ語のウェルテルも聞いたことがない。今回の2種の映像もフランス語だ。

ウェルテルの映像は1985年にヴァイグル監督が作成した短縮版の映画が存在したが私は見ていない(ドヴォルスキーとファスベンダーというキャスティングだった)。やっとDVDになったのがハンプソンによるバリトン版のウェルテルだった。イタリア語の歌詞はフランス語に戻して演奏している。フランスには以前紹介したバリトン・マルタンの伝統があり、ペレアスのようにテノールでもバリトンでも歌われる役もある。バリトン版ウェルテルもひょっとしたらいいかもと思って買ってみた。

ハンプソンの歌は悪くないがフランス物にはちょっと生真面目すぎるかもしれない。それと、当然のことではあるが高い音は下に下げてあるので3幕の有名なアリアなどはちょっと物足りない。むしろスーザン・グレアムのシャルロッテはなかなかの名唱だと思った。この人てっきりヨーロッパの人だと思っていたらアメリカ人なのですね。

プラッソンの指揮とトゥールーズのオケもなかなかだが、楽譜台付の演奏会形式で中途半端に演技が入るので映像としては落ち着きがないのが残念だ。プラッソンの指揮はたっぷり見られる。クラウスとのCDはテンポが少し遅いように思ったが、今回はテンポ自体はそんなに変わらないものの映像がついているせいか充実して見える。

次に見たウイーンの映像の方は最近評判らしいラトヴィアのメゾソプラノ、ガランチャとアルバレスの共演だ。2人ともちゃんと聞くのは初めてだったがこれが意外に良かった。ガランチャはなかなかの美人でシャルロッテらしい雰囲気十分だ。アルバレスもルックスはともかく(笑)歌はぱっと聴いた感じはちょっとカレーラスばりでなかなか。二人とも少なくともハンプソンよりはフランス語っぽく聞こえる。ウイーンのオケも結構フランス物に合っている。演出も取り合えず違和感はない。今度低価格で再発売されるようなのでこの作品をまだ映像で見られていない方にはぜひお勧めする。

あらすじは下記サイトを参照されたい。
http://www.music-tel.com/ez2/o/work/Werther/1.html
http://www.and.or.tv/operaoperetta/81.htm
http://www.geocities.jp/wakaru_opera/werther.html
http://homepage2.nifty.com/aine/opera/opera69.htm

(追記)
助六さん情報によるとバリトン版ウェルテルはテキストが残っているのみで譜面は残っていないとのこと。バリトン用にするには当然高い音を下げなければならないので旋律をいじらなければならないのだが、私も正直ちょっと変だなと思っていた。有名なアリアがユーチューブで聴けるが皆さんはどう思われるだろうか?
http://www.youtube.com/watch?v=uD-AB_ukys8

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・ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』全曲
 トリスタン:ルネ・コロ(テノール)
 マルケ王:マッティ・サルミネン(バス)
 イゾルデ:ヨハンナ・マイアー(ソプラノ)
 クルヴェナール:ヘルマン・ベヒト(バリトン)
 メロート:ローベルト・シュンク(テノール)
 ブランゲーネ:ハンナ・シュヴァルツ(メゾ・ソプラノ)、他
 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 ダニエル・バレンボイム(指揮)
 演出・舞台装置・衣装:ジャン=ピエール・ポネル
 映像監督:ブライアン・ラージ
 収録:1983年、バイロイト祝祭劇場
http://www.youtube.com/results?search_query=tristan+1983+bayreuth&search_type=&aq=f

バレンボイムのスカラ座でのトリスタンがクラシカジャパンで放送されていたが、やはりトリスタンの映像はこれにつきる。1981年にバレンボイムとポネルがバイロイトに初登場した際のプロダクションだ。当初83年までの3年間の予定だったが好評につき86年と87年にも主演をホフマンに変えて再演された。ポネルは88年に亡くなりバイロイトでの演出はこれが最初で最後になった。
http://www.1876.net/wagner/document/bayreuth3.html

ポネルの演出作品については下記サイトが詳しい。
http://www.ne.jp/asahi/sayuri/home/music/ponnellemozart.htm

81年の頃はちょうど私がオペラを聴き始めて年末のバイロイトのFM放送をエアチェックし始めた時期だ。このような優れた演奏に初めから接することができたのはとても幸運だ。もちろん初めは良く分からなかったが、この映像が86年頃に地上波で放送されたころにはだいぶ理解できるようになっていた。

とにかくコロの輝かしいトリスタンが素晴らしい。コロは80年のチューリヒがトリスタンの初役で、この年にはクライバーのトリスタンの録音にも参加しているが、83年のこの映像ではこの役を完全にものにし切ってさらに力強い。コロが実際にバイロイトでトリスタンを歌ったのは81年〜82年の2年間だけで83年の夏はミュンヘンでリエンツィを歌ったためバイロイトの舞台では歌っていない(舞台ではヴェンコフが歌った)。この映像は上演とは別の機会(下記サイトによれば83年10月)に収録されたものだ。録音の少なかったヨハンナ・マイアーのイゾルデも素晴らしい。86年のウイーン国立歌劇場の来日を聞けなくて残念だ。サルミネンのマルケとシュヴァルツのブランゲーネも適役でベストメンバーの映像が残されて本当に良かった。
http://www.wagneropera.net/RW-Performers/Rene-Kollo.htm

ポネルの演出もロマンティックでありながら奇をてらうことなく爽やかで違和感がない。ポネルは81年の初演時にゲネプロの段階になって3幕でトリスタンがイゾルデと会わない(イゾルデはトリスタンの幻覚だった)という解釈に変更しようと考えたそうだが、舞台ではこのアイディアを十分に実現できなかったそうだ。コロとポネルとバレンボイムがとても良い共同作業をしていたことも含めてこの経緯がエウリディーチェさんのHPに詳しく書いてある。
http://www.geocities.jp/euridiceneedsahero/k169.html

この映像では最後にイゾルデが消えてトリスタンが残され、全てはトリスタンの幻覚だったのだというエンディングになっている。この映像が放送されたときには解釈の変更かと話題になったが、事実は逆でポネルはもともとそういう演出意図を持っていたが舞台でできなかったことを映像版でやっと実現できたのだ。まだこの映像を見ていない方はユーチューブで確認してほしい。
http://www.youtube.com/watch?v=sUVaJrLDF7A

バレンボイムはトリスタンが好きなようで90年代にCDにも録音しておりバイロイトのミュラー演出も最近DVD化されていたので都合4種類の演奏が存在する。バレンボイムの指揮はだんだんあっさりしてきてうねりが感じられなくなってしまったように思う。
(1995年のバイロイトのトリスタン)
http://www.youtube.com/results?search_query=muller+tristan+1995&search_type=&aq=f
(2007年のスカラ座でのトリスタン)
http://www.youtube.com/results?search_query=tristan+scala+2007&search_type=&aq=f

下記サイトでは8人のイゾルデの聞き比べができる。
http://www.wagneropera.net/Themes/Liebestod.htm

(追記)
プレミエは81年だったので修正した。バイロイトは少なくとも3年は同一プロダクションを上演するので83年までの上演が当初から予定されていたことになる。つまり83年のミュンヘンでのリエンツィはかなり早い段階で契約が入っていたことになる。あるいは83年のトリスタンをキャンセルしてミュンヘンのリエンツィを選んだのかも? この後コロは85年のタンホイザーをキャンセルし、その後バイロイトには戻らなかった。この83年10月の映像収録台がバイロイトの舞台に立った最後の機会になってしまった。

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