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ベーム指揮VPO
CD:1977年3月11日東京文化会館
DVD:1970年
http://www.youtube.com/watch?v=iVVef7VzqXg

 このCDは1977年のベームの3回目の来日時の演奏だ。大きな反響を呼んだ1975年のVPOとの公演を受けこのコンビの来日公演が再び実現した。ベームが高齢のため前回はムーティも同行し、この年はドホナーニとアニヤ・シリア夫妻(当時)も同行した。しかしベームは予定された演目を全て振った(はずだ)。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3699/vpo.html

 1975年の伝説的なブラームスの交響曲第一番に続いてこの年は交響曲第二番が演奏された。1959年のBPOとの交響曲第一番の録音はだいぶ前にこのブログを立ち上げた頃に取り上げたが、ブラームスはシューベルトと並んでシンフォニー指揮者としてのベームの美点が最も発揮されるレパートリーだ。

 ベームの70年代のスタジオ録音はモーツァルトもベートーベンもブラームスもどういう訳か元気のない演奏になってしまっている。ベームの没後に1975年の来日ライブがLPで発売された際は、別人のように気合いの入った演奏が大変な評判になった。これは同時期にLP化されたデルモナコのオテロや道化師と同じくらいの事件だった。

 この1977年のブラームスは1975年の1番と比較すれば少しおとなしい感じもするが、DGのスタジオ録音の生気のない演奏と比べればはるかに良い演奏だ。この年の公演はNHKホールでのベートーベンもDVD化されておりyoutubeでも少し見ることができるが、このCDは東京文化会館での演奏をFM東京が放送用に収録したものだ。NHKホールのスッカスカした音を聞かなくて済むのは大きなメリットだ。
http://www.youtube.com/results?search_query=bohm+1977+NHK

 ベームが東京文化会館でコンサートを指揮したのはこの時だけだ(オペラでは1980年にフィガロの結婚を振っている)。他に1980年に昭和女子大人見記念講堂で1回コンサートを指揮しているが、それ以外のベーム/VPOのコンサートはすべてNHKホールだ。

 この日の演奏会からはモーツァルトの29番とR.シュトラウスのドンファン、それにこのブラームスの2番のリハーサル風景が収められたディスクも発売されている。リハーサルの冒頭ではベームの挨拶とVPOの理事長だったヒューブナーとのやりとりがあって、VPOが時計好きのベームのために、そして1975年は来日に同行したが今回は病気で同行できなかったベームの奥さんのために時計をプレゼントしたことが記録されている。。

 ベームは「(妻は)前のように元気にはならないでしょう。でもいくらか快方に向かってはいます」と述べている。この年の演奏が少しだけおとなしいような気がするのはそのせいかもしれない。このような状態でも日本のファンのために来日してくれたベームに感謝したい。その後ベームの奥さんは1981年に亡くなり、ベームも後を追うようにすぐに亡くなった。ベームは愛妻家だったのだ。下記のサイトによると、戦後の混乱期には奥さんが歌のレッスンをして辛うじて生活を支えたらしい。
http://homepage3.nifty.com/mahdes/ckb.htm
 
 さてDVDの方は来日公演の7年前の映像だ。基本的な解釈は変わらないものの、だいぶテンポが速い演奏で来日公演とはだいぶ印象は異なる。勢いがあるが、わずかに荒っぽい感じもしなくもない。これはヘッツェルにコンサートマスターが変わったばかりのVPOが近代的なオーケストラに脱皮する過渡期にあったことも影響しているだろう。

 シュナイダーハンの後を受けて1949年からVPOの第一コンサートマスターを務めていたボスコフスキーは1970年に退任しゲルハルト・ヘッツェルに交代した。ボスコフスキーはコンサートマスターとしてはやや粘着質でわずかにルーズな音楽性を持っていたようで、ボスコフスキー時代の後期にあたる60年代のVPOはややポンタメルト気味でルーズなアンサンブルの「ボテッ」としたやや前近代的なサウンドがする。

 コンマスがヘッツェルに変わった70年代のVPOは50年代のすっきりしたサウンドに戻ると同時に、機能的で輝かしい近代的な美質を備えたオーケストラにさらに変貌することになるが、ヘッツェル着任当初のこの演奏はその変化の過程を記録したものだ。ヘッツェルが92年に不慮の死を遂げたのは大変な損失だったが、1970年から1992年までベーム、カラヤン、バーンスタイン、そしてクライバーを支えたヘッツェルの時代は間違いなくVPOの黄金時代だったと言えるだろう。カラヤン時代のBPOを支えたシュヴァルベとブランディス、テンシュテット時代のLPOを支えたデビット・ノーランと並ぶ名コンサートマスターだと思う。

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・モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲
 フィオルディリージ:リーザ・デラ・カーザ(S)
 ドラベッラ:クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
 グリエルモ:エーリヒ・クンツ(Br)
 フェランド:アントン・デルモータ(T)
 デスピーナ:エミー・ローゼ(S)
 ドン・アルフォンソ:パウル・シェフラー(Bs)
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 カール・ベーム(指揮)
 録音:1955年

 コジ・ファン・トゥッテはフィガロの結婚と並んでベームが生涯に渡って振り続けた作品だ。50年代、60年、70年代それぞれにレコード録音を残しており、毎年のように行われたザルツブルグ音楽祭での公演はFMで放送た。1969年に制作した素晴らしい映画も最近になってDVD化された。

 この作品は「不道徳だ」とされて19世紀から戦前まではあまり上演されず(ワルターやフルトヴェングラーは演奏したことがあるのだろうか?)、現在このように頻繁に演奏されるようになったということ自体、ベームのおかげだと言っていいのではないだろうか。

 3種類の録音のうち評論家の評価が最も高いのは1962年のEMI盤だが、私はシュヴァルツコプフの歌が少し重たいように思う。私が好きなのは1955年のデッカ盤だ。デラ・カーザとウイーンにデビューして間もないルートビッヒの姉妹がみずみずしい。有名なカラヤンのバラの騎士のオクタヴィアンの前年の録音だ。この頃のルートビッヒは後年のように暗い声ではなく、デラ・カーザの声とどこかしら同質性も感じられる。姉妹役なのだからそれもありだろう。男声3人もスケールこそ大きくはないが、ウィーン流のモーツァルトのスタイルにピタリと収まっていて気持ちがいい。

 この録音は1956年のモーツァルトの生誕200年に向けて名プロデューサーだったヴィクター・オロフが企画・制作したもので、1954年の父クライバーのフィガロの結婚に続いて録音された。ステレオ最初期の録音だが音は決して悪くない。モダンオケの演奏としては1969年の映画と並んでこの作品のベストだ。コジでもフィガロでも決定的な演奏を残したベームは間違いなく20世紀最高のモーツァルト指揮者だったと言えるだろう。

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