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AKB48の総選挙が朝日や読売にも取り上げられているのには少々驚いたが、日本赤十字に義捐金を5億円も寄付したそうだからまあよしとしておこう。暗い話題が多い昨今、こういうエンタメな話題があるということ自体は悪いことではないだろう。このブログも全国の音楽ファンの方の何かの楽しみになれば幸いである。没後100年を記念してマーラーの名曲名盤総選挙でも企画しようか(笑)。
・マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
クリーヴランド管弦楽団
クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)
録音時期:1988年7月
録音場所:クリーヴランド、メイソニック・オーディトリアム
録音方式:デジタル(セッション)
(下記サイトに試聴あり)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3864924
さて、今日は本当はタワーレコードのおかげでやっと手に入ったドホナーニのマーラーの9番(97年録音)を取り上げるつもりだったのだが.....期待していたのと何か違うのだ。ドホナーニは91年の6番まではストコフスキー型の配置(92年の4番は未聴)で演奏していた、この9番はバイオリン両翼・左チェロの古典的両翼配置で演奏している。この曲は両翼配置が効果的であり、アバド(VPOの旧盤)やラトル(VPO盤とBPO盤)もこの曲だけは両翼配置で演奏しているので、出だしは「おっ」と思ったがその後が続かなかった。何かズルズルと鈍い感じだ。5番、1番、6番では絶好調だったのに、この6年間で何があったのだろうか?
むしろ余白に収められたハルトマンのアダージョ(94年録音)の方が変わった曲で面白いと思ったが、だいたい97年の録音と94年の録音がカップリングされるということ自体、レコード不況だったこの時期に何か計画通りに録音が進まなかったのではないだろうかと思わせる事実だ。私は聴きに行けなかったが、ドホナーニとクリーブランドは確か来日公演でもマラ9を演奏したはずだ。どんな演奏だったのだろうか? 両翼配置は実行したのだろうか?
という訳で今日は予定を変更してドホナーニのマーラー第一弾となった1988年の第五番を取り上げよう。金管や低弦をスッカスッカ鳴らした、レントゲンで撮ったみたいなマーラーだが、言いたいことは確信を持って十分言いきっているので「何か物足りない」感じは皆無だ。すっきり爽やかなネアカ系マーラーの代表的な演奏だろう。92年頃に「アダージェット論争」が起きる前の録音で、第一楽章が12分でアダージェットが10分というのも妥当なところだが、すっきり系の演奏なのでアダージェットは9分ぐらいでも良かったかもしれない。
続く89年の1番と91年の6番も良い演奏だったので、期待していた97年の9番がちょっと停滞気味なのは気になる。92年の4番はどんな演奏なのだろう? 私はもうこの時点で「全集になってから買おう」と思っていたので4番は買い損なってしまったが、9番がこの調子だとそもそもドホナーニが全集を完成させるつもりだったのかどうかすら疑わしくなってくる。
というのは、マーラーを何曲か振ったが全部は振らなかった指揮者は1番、4番、5番、6番、9番、大地の歌あたりを選ぶことが多いからだ。(未完の全集に終わったレヴァインとメータの70年代の録音については先日書いたので除くとして)、例えばカラヤンは4番、5番、6番、9番、大地の歌、ジュリーニは1番、9番、大地の歌しか演奏しなかった。2番、3番、7番、8番あたりの濃い目の作品には手をつけていない。ドホナーニが2番、3番、7番、8番をレパートリーに入れているのかどうか、本人に聞いてみたいところだ。(追記:2番はクリーブランドで演奏しておりライブ演奏が10枚組の高価なCDBOXに収録されたそうだ。スタジオ録音しなかったのは出来映えに納得しなかったのか?CDのセールス的な問題か?)
旧世代のマーラー指揮者の場合、放送録音も含めるとワルターは1番、2番、4番、5番、9番、大地の歌、クレンペラーは2番、4番、7番、9番、大地の歌、メンゲルベルクは4番のみ、ホーレンシュタインは1番、3番、4番、6番、7番、8番、9番、大地の歌、シェルヘンは1番、2番、3番、5番、6番、7番、8番、9番、10番(アダージョ)、ミトロプーロスは1番、3番、5番、6番、8番、9番、10番(アダージョン)、ロスバウトは1番、6番、7番、9番、大地の歌の録音が残っている。
中間世代のラインスドルフの録音はRCAに1番、3番、5番、6番があるが、アンチェルはスプラフォンの1番、9番のみでバルビローリもスタジオ録音はヴァンガードの1番とEMIの5番、6番、9番だけだ。これだけだとカラヤン・ジュリーニパターンかと思ってしまうが、バルビローリは実はライブでは2番、3番、4番、大地の歌も演奏していて近年になってCD化された。アンチェルも恐らくライブでは1番、9番以外も演奏していたのではないだろうか。60年代にマーラーがもっと聴かれていれば他の曲も録音できたかもしれない。
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