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マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」
Gwyneth Jones - soprano 1: Magna Peccatrix
Arleen Auger - soprano 2: Una Poenitentium
Barbara Bonney - soprano 3: Mater Gloriosa
Jard van Nes - contralto 1: Mulier Samaritana
Carolyn Watkinson - contralto 2: Maria Aegyptiaca
Werner Hollweg - tenor: Doctor Marianus
Thomas Hampson - baritone: Pater Ecstaticus
Robert Holl - bass: Pater Profundus
(1988年4月11日)
http://www.youtube.com/watch?v=psyAnLWLXe4
マーラー:交響曲第9番
(1987年)
http://www.youtube.com/watch?v=9nCtM6rTBJs
ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ
マゼールの記事で書いたようにハイティンクはバーンスタインと並んで70年代の日本におけるマーラー演奏の普及に大きく貢献した。フィリップスへの録音でもコンセルトヘボウとの交響曲全集を1971年に完成しているハイティンクが、60歳近くになり円熟味を増した1987年(カラヤン存命中)に開始したベルリンフィルとのチクルスは大きく注目されていたと思う。1992年までに1番から7番と10番のアダージョが録音され、1,2,3,4,7番は映像も収録された。しかし90年代半ばの世界的なレコード不況のあおりを受け、8番と9番だけを残してこのシリーズは中断されてしまった。8番の演奏会は予定通り開催されたそうなので、せめてライブで音だけでも残して欲しかった。
今回紹介する映像はベルリンフィルとのチクルスと同時期のコンセルトヘボウとの演奏で、ベルリンでは収録されなかった8番と9番の穴を埋めるものとして注目される。いずれも堂々とした正攻法のアプローチが好ましい。地味に受け取られることも多いハイティンクだが、映像で見るとどうしてなかなかカッコイイと私は思うのだがどうだろうか? 8番のソリストがオールスターキャストなのも注目で、特に女声は全盛期のジョーンズや、今年没後20年のオジェー(1993年6月10日没)が見られるのが嬉しい。合唱は見たところ数百人はいそうだ。8番も9番もDVD化を期待したい映像だ。
なおオケの並びは意外なことにチェロが右のアメリカ型だった。ヨッフムの1986年の来日公演がビオラが右のベルリンフィル/ウィーンフィル型になっているのとは異なる。クライバーの有名なベト4/ベト7の映像(1983年)もアメリカ型だったのでコンセルトヘボウの標準配置はアメリカ型のようだ。フランスのオケはアメリカ型が主流なのでオランダがドイツ文化圏とフランス文化圏の狭間にあることを改めて感じさせる。
また声楽ソリストが左から右へバス、テノール、アルト、ソプラノの順に並んでいるのも興味深い。先日紹介したヘレヴェッヘのモツレクもそうだったが、オランダやベルギーあたりではこの並びが一般的なのだろうか? 日本やドイツでは逆が普通だと思うのだが。バーンスタインの有名なマラ8の映像も指揮者の左側に女声ソロ、右側に男声ソロが並んでいる。同じコンセルトヘボウでも2006年のヤンソンスの第九ではソプラノが左に並んでいる。
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