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《ワーグナー:管弦楽作品集 Vol.1》
歌劇「タンホイザー」序曲とバッカナール
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
歌劇「ローエングリン」〜第1幕への前奏曲
楽劇「神々の黄昏」〜ジークフリートの葬送行進曲
楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
ワルトラウト・マイヤー(Ms)
[録音:1997年]
《ワーグナー:管弦楽作品集 Vol.2》
歌劇「リエンツィ」序曲
歌劇「ローエングリン」〜第3幕への前奏曲
序曲「ファウスト」
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕への前奏曲
ジークフリート牧歌
楽劇「神々の黄昏」〜夜明けとジークフリートのラインへの旅
[録音:1999年]
以上ロリン・マゼール(指揮)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
コンサートでの指揮活動と並んでマゼールが最晩年まで注力し続けたのはオペラの指揮だ。初来日も1963年に初来日したベルリン・ドイツ・オペラの「トリスタンとイゾルデ」(日本初演!)であり、その後も1966年には「さまよえるオランダ人」と「椿姫」、1970年には「ローエングリン」と「ファルスタッフ」を指揮した。この間1965年にはベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督に就任している。一連の来日公演が終了した後に日本のオケの指揮もしているようだが、当時のファンにとってはマゼールはコンサート指揮者というよりはオペラ指揮者としての印象の方が強かっただろう。3回の来日公演で必ずワーグナーを振っており、ワーグナーがマゼールにとって重要なレパートリーであることが分かる。
(ベルリン・ドイツ・オペラの来日記録)
http://users.catv-mic.ne.jp/~pika/berlin.htm
60年代には1960年に史上最年少の30歳でバイロイトにもデビューして「ローエングリン」を指揮した。1968年、1969年には「指輪」も指揮した。1962年〜1963年のシーズンにはメットにもデビューし「ドンジョバンニ」と「ばらの騎士」を振っている。
(バイロイト音楽祭の上演記録)
http://www.bayreuther-festspiele.de/fsdb_en/personen/7699/index.htm
80年代にはウィーン国立歌劇場の総監督まで上り詰め、退任後もスカラ座への客演やザルツブルグ音楽祭などでオペラを振り続けた。1996年にベーレンス主演でミュンヘンで振った「トリスタンとイゾルデ」は以前記事で紹介した。同年にやはりベーレンス主演でザルツブルグで振った浅利慶太演出の「エレクトラ」は助六さんがご覧になっている。近年では2008年にメットに45年振りに復帰し「ワルキューレ」を、2013年には「ドンカルロ」を振っている。2008年にはニューヨークフィルで「エレクトラ」を演奏会形式で上演したこともある。
(1996年のトリスタンとイゾルデ)
http://blogs.yahoo.co.jp/takatakao123/40989707.html
(1996年のエレクトラ)
http://www.salzburgerfestspiele.at/archive_detail/programid/71/id/71/j/1996
(2008年のエレクトラ)
http://blog.goo.ne.jp/madokakip/e/8a0c61ce18791445031cd10068f8c71a
(2008年のワルキューレ)
http://blog.goo.ne.jp/madokakip/e/7621defcab0a13e36b717ca657fc9749
これだけオペラ指揮者として活動した割にマゼールのオペラの録音はプッチーニの録音が相当数あるのを除けばそれほど多くない。特に得意にしたワーグナーの録音あるいは映像が1点もないのだ。ワーグナーはマゼールのけれん味のある音楽が効果的だと予想されるだけ、にこれは大変残念なことだ。マゼールは以前紹介した指輪のオーケストラ編曲である「言葉のない指輪」をベルリン、ウィーン、N響で度々取り上げ晩年までワーグナーへのこだわりを見せている。
http://blogs.yahoo.co.jp/takatakao123/41035149.html
今日取り上げる2枚はマゼールの数少ないワーグナーのまとまった管弦楽曲集だ。1989年にベルリンフィルと決別して以来久しぶりの共演で話題になったものだが、1枚目は久しぶりの共演で勝手が分からなかったのか、お互いに少し手探りな感じでやや不完全燃焼気味の演奏だ。2枚目はぐっと乗りは良くなったが、どちらも低音が軽めの音作りに不満が残る。残念だ。それにパルジファルの前奏曲と聖金曜日の音楽も聴きたかったのだが、どこかに放送録音でも残っていないものだろうか。それから1996年のトリスタンとイゾルデの映像のDVD化も強く希望したい。
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