こだわりクラシック Since 2007

12月までに移行します。コメントも手作業でコピーする予定です。

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 N響が10月13日(月・祝)の 午後0時15分〜10時45分にFM放送を予定している「今日は一日“N響”三昧」のリクエスト募集のページで放送音源が残っている演奏記録の5000曲のアーカイブリストを公開している。丁寧に年代別、指揮者別、作曲家別の3通りで同じデータをPDFファイルで公開している。
http://www9.nhk.or.jp/zanmai/program/141013.html

 これは貴重な資料であり、この中からCDあるいはネット配信の形で公開される音源も今後多数出てくると予想される。この機会にダウンロードしておきたい。

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 集中的に書いてきたマゼール追悼記事も取りあえずここで一段落しようと思います。気がついたことが何かあればまた書くかもしれませんが。

キャスト:
ドン・ジョヴァンニ:ルッジェーロ・ライモンディ
騎士長:ジョン・マカーディ
ドンナ・アンナ:エッダ・モーザー
ドンナ・エルヴィラ:キリ・テ・カナワ
ドン・オッターリオ:ケネス・リーゲル
レポロ:ジョゼ・ヴァン・ダム
ゼルリーナ:テレサ・ベルガンサ
マゼット:マルコム・キング
黒衣の召使い:エリック・アジャーニ

制作スタッフ:
監督・脚色:ジョセフ・ロージー
協力・脚色:フランツ・サリエリ
企画:ロルフ・リーバーマン
原作・原案:ロルフ・リーバーマン
指揮:ロリン・マゼール
パリ・オペラ座管弦楽団及び合唱団
音楽監修:ジャニース・レイス
美術:アレクサンドル・トロネール
撮影:ジェリー・フィッシャー
製作:ミシェル・セイドゥ
(制作1978年)
https://www.youtube.com/results?search_query=Don+Giovanni%2C+Mozart+-+Losey

 先日記事にした1976年の映画「フィガロの結婚」でスザンナを歌っているフレーニが、パリ・オペラ座で73年にプレミエだったストレーレル演出の「フィガロの結婚」でもスザンナを歌っていたことを助六さんとM.F.さんに教えて頂いた。そのパリ・オペラ座の当時の総支配人ロルフ・リーバーマンが映画『パリの灯火は遠く』(75)などで知られるジョセフ・ロージー監督と組んで制作したのがこの映画「ドン・ジョヴァンニ」である。

 リーバーマンはパリ・オペラ座の前にハンブルクの歌劇場で支配人を勤めていた時代からオペラの映像化に熱心だった。恐らくテレビ放送を目的にフィルムでスタジオ制作されたオペラ映画が多数残されている。リーバーマンが映画「ドン・ジョヴァンニ」の制作に際し、映画「フィガロの結婚」をどれだけ意識したかは分からないが、日本でも80年頃にはこの作品は映画「フィガロの結婚」とベイルマン監督の映画「魔笛」と並んでオペラ映画の定番として頻繁に上演されていた。映画「フィガロの結婚」と映画「魔笛」が楽しげな映像だったのと比較して、映画「ドン・ジョヴァンニ」の暗さは強い印象を残した。

 この映画の特徴はスタジオ内のセットで撮影するのではなく、実際の建物を使って屋外ロケを敢行したことにある。ドンジョバンニは本来はセヴィリアが舞台という設定だが、この映画は敢えてイタリアのヴェネチアを舞台に撮影を行った。一見ありものの建物を使って撮影したように見えるが、実際は撮影用に家を建てたりする凝りようだったそうだ。

 屋外ロケでリアリティのあるオペラ映画を撮影したのはこの映画「ドン・ジョヴァンニ」が初めてではない。歌手の吹き替えで俳優が演じたオペラ映画は戦前からあり、戦後も旧ソヴィエトでは1954年の映画「ボリスゴドゥノフ」や1966年の映画「カテリーナ・イズマイロヴァ」などが制作された(後者はヴィシネフスカヤ以外は俳優が演じているが)。リーバーマン自身がハンブルク時代に1970年にテレビ用に制作した「ヴォツェック」で屋外ロケを行っている。しかしこの「ドン・ジョバンニ」は日本を含めて広く封切りされたので、屋外ロケによるリアリティのある映像を広く認知させるのに貢献したと言えるだろう。スタジオ内のセットで撮影する手法を最後まで変えなかったポネルやカラヤンとはオペラ映画に対する考え方が違って面白いところだ。

 この作品はマゼールの最初のオペラ映画でもある。マゼールは1971年にベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督を辞任しているが70年代のリーバーマン時代のパリ・オペラ座でオペラを振ったのはわずかな機会しかなかったようだ。いずれにしてもマゼールはフランチェスコ・ロージ監督と組んで1984年に映画「カルメン」も制作しており、またクライバーの代役とは言えゼフィレッリ監督の映画「オテロ」も制作している。いずれの作品も日本の映画館でも封切りされたメジャーな作品だ。マゼールは映像には一瞬も登場しないが、マゼールがカラヤンに劣らずオペラの映画化に熱心に取り組んだことが分かる。

 この映画にでている歌手の多くはパリ・オペラ座の舞台でも同じ役を歌っているが、指揮のマゼールおよびこのキャスティング自体は映画作成用に集めた独自にもののようだ。マゼールはロージ監督の映画「カルメン」でもライモンディを起用しており、ライモンディには他に映画「トスカ」(2001)にも出演している。演技や容姿(身長は1メートル90だそうだ)を含めて映画向きの歌手だと言える。またライモンディはアバド指揮のスカラ座のカルメンやウィーンのドンジョバンニにも起用されており、アバドとマゼールの両巨匠に愛されたバスだと言える。ライモンディが今年相次いで亡くなったアバドやマゼールをどう評しているのか知りたいところだ。

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