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ブラームス

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ブラームス: 交響曲 第2番 ニ長調 Op.73
カール・シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送響
1966年3月16日 シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク

 この20枚組(+DVD1枚)のBOXはmaskballさんに教えて頂いたタワーレコードの激安セールで買ったものだ。放送用録音のため1966年のブラームスの2番とパルジファルの前奏曲以外はすべてモノラル録音で、まあそれは分かっていて買ったのだが、さらに悪いことに50年代のシュトゥットガルト放送響(当時は南ドイツ放送交響楽団と呼ばれていた。)は危なっかしい場所、あれっ?という感じの場所が結構ある。なのでこれは好事家向けのアイテムであることは否めないが、それでもシューリヒトが1967年に亡くなる前年に演奏したこのブラームスの2番がとびきりの演奏なので私は十分満足だ。

 シューリヒトはブラームスがいい。淡々とした表情の中に滋味があふれ出ている。幸いにしてステレオ録音であり、オケもこの時期にはだいぶまともなアンサンブルを聴かせている。シューリヒトは1965年のザルツブルグ音楽祭を最後にコンサートから引退したので、このブラームスは恐らくシューリヒトの最後の演奏の一つだろう。

 シューリヒトは戦前から活躍しSP時代から録音もあったが、戦後になってから巨匠として認識されウィーンやパリで人気を博した大器晩成型だ。ベームも戦後の評価の方が高い。世の中が平和を取り戻した50年代にシューリヒトやベームのような渋い芸風の指揮者の評価が上がったこととと、フルトヴェングラーの演奏がおとなしくなったことは相関関係にあるのではないかと私は思っているが、この件についてはまた別の機会に触れよう。


「カール・シューリヒト・コレクション 1950−1966」

=CD 1=
[1] ベートーヴェン: 交響曲 第7番 イ長調 Op.92
[2] シューマン: 交響曲 第2番 ハ長調 Op.61
録音:
[1] 1952年10月24日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[2] 1959年10月31日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

=CD 2=
[1] 交響曲 第9番 ニ短調 Op.125 「合唱つき」
 マリア・シュターダー(S)マルガ・へフゲン(A)マレイ・ディッキー(T)オットー・ヴィーナー(Bs)
 SWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト教員合唱協会、シュトゥットガルト・バッハ合唱団
[2] 序曲「コリオラン」 Op.62
録音:
[1] 1961年9月13日 シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
[2] 1952年9月25日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク(ライヴ)

=CD 3=
[1] ブラームス: 交響曲 第2番 ニ長調 Op.73
[2] 同: 運命の歌 Op.54
[3] 同: 悲歌 Op.82
 シュトゥットガルトSWR 声楽アンサンブル
録音:
[1] 1966年3月16日 シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク
[2] 1954年1月26日 
[3] 1954年1月25日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

=CD 4=
ブラームス: ドイツ・レクイエム Op.45
 マリア・シュターダー(S)ヘルマン・プライ(Br)
 シュトゥットガルトSWR 声楽アンサンブル、フランクフルト・ヘッセン放送Cho.
録音: 1959年11月7日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

=CD 5=
ブルックナー: 交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
録音: 1955年4月5日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)

=CD 6=
ブルックナー: 交響曲 第5番 変ロ長調
録音: 1962年10月18日 シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)

=CD 7=
[1] ブルックナー: 交響曲 第7番 ホ長調
[2] ワーグナー: 楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
録音:
[1] 1953年3月6日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[2] 1950年4月29日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム

=CD 8 & 9=
[1] ブルックナー: 交響曲 第8番 ハ短調
[2] 同: 交響曲 第9番 ニ短調
録音:
[1] 1954年3月10日 [2] 1951年11月2日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)

=CD 10=
[1] グリーグ: 演奏会用序曲 「秋に」 Op.11
[2] ブルッフ: ヴァイオリン協奏曲 第1番ト短調 Op.26
 ハンスハインツ・シュネーベルガー(Vn)
[3] ヘルマン・ゲッツ: ヴァイオリン協奏曲ト長調 Op.22
 ロマン・シマー(Vn)
(収録内容続き1)
[4] ロベルト・フォルクマン: 序曲 「リチャード3世」 Op.68
録音:
[1] 1954年12月2日 [3] 1953年4月10日 [4] 1952年9月12日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[2] 1960年9月15日 シュトゥットガルト、リーダーハレ

=CD 11=
[1] ハイドン: 交響曲 第100番 ト長調 「軍隊」
[2] 同: チェロ協奏曲ニ長調
 エンリコ・マイナルディ(Vc)
[3] 同: 交響曲 第95番 ハ短調
録音:
[1] 1958年4月8日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[2] 1950年11月5日 (ライヴ) [3] 1955年4月5日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム

=CD 12 & 13=
[1] マーラー: 交響曲 第3番 ニ短調
 ルート・ジーヴェルト(Ms)シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル女声合唱、
 シュトゥットガルト・エバーハルト=ルートヴィヒ・ギムナジウム児童合唱団、
[2] R. シュトラウス: アルプス交響曲
録音:
[1] 1960年4月7日 シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
[2] 1955年1月4−7日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

=CD 14=
[1] モーツァルト: 交響曲 第35番 ニ長調 KV.385 「ハフナー」
[2] 同: 交響曲 第38番 ニ長調 KV.504 「プラハ」
[3] 同: 交響曲 第40番 ト短調 KV.550
[4] 同: コンサートアリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」KV.419
 ルート=マルグレート・ピュッツ(S)
[5] 同: 歌劇 「フィガロの結婚」より、愛の神よ、安らぎを与えたまえ
 エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S)
[6] 同: 歌劇 「魔笛」より、なんと美しい絵姿
 フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
録音:
[1] [2] 1956年7月4日 ルートヴィヒスブルク(ライヴ)
[3] 1961年5月19日 シュヴェツィンゲン音楽祭(ライヴ)
[4] 1959年4月9日 シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
[5] 1959年4月6日 [6] 1959年4月12日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

=CD 15=
[1] モーツァルト: ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 KV.271 「ジュノーム」
[2] 同: ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 KV.459
 クララ・ハスキル(P)
録音:
[1] 1952年5月23日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[2] 1956年7月4日 ルートヴィヒスブルク城、バロック=テアーター(ライヴ)

=CD 16=
[1] レズニチェク: シャミッソーの詩「悲劇的な物語」にもとづくバリトン独唱と大管弦楽のための主題と変奏
 バリー・マクダニエル(Br)
[2] R. シュトラウス: 歌劇 「グントラム」 第1幕前奏曲
[3] プフィッツナー: 劇音楽 「ハイルブロンのケートヒェン」 序曲
[4] レーガー: モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132
 録音:
[1] 1960年2月12日 [2] 1956年3月20日−23日 [3] 1956年1月20日
 以上シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[4] 1950年11月5日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
(収録内容続き2)

=CD 17=
[1] シューマン: 「マンフレッド」序曲 Op.115
[2] メンデルスゾーン: 序曲 「静かな海と楽しい航海」 Op.27
[3] シューマン: 序曲、スケルツォとフィナーレ Op.52
[4] メンデルスゾーン: 序曲 「フィンガルの洞窟」 Op.26
[5] 同: 劇音楽 「真夏の夜の夢」より序曲 Op.21、夜想曲 Op.61-7、スケルツォ Op.61-1
録音:
[1] 1960年9月14−15日 シュトゥットガルト
[2] 1961年3月10日 [3] 1954年9月21日 [4] 1955年1月4日 [5] 1954年1月26日
 以上、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

=CD 18=
[1] 「パルシファル」より 第1幕への前奏曲
[2] 「トリスタンとイゾルデ」より 第1幕への前奏曲
[3] 「神々の黄昏」より夜明けとジークフリートのラインへの旅
[4] 「神々の黄昏」よりジークフリートの葬送行進曲
[5] ジークフリート牧歌
[6] 「パルシファル」より聖金曜日の音楽
[7] 「パルシファル」より 第3幕フィナーレ(合唱なし)
録音:
[1] 1966年3月17日 [7] 1966年3月17−19日 シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ゼンデザールII
[2] 1950年4月29日 シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[3] [4] [5] 1955年9月28日 [6] 1954年9月23日 シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク

=CD 19 & 20=
[1] マーラー: 交響曲 第2番 ハ短調 「復活」
 ハンニ・マック=コザック(S)ヘルタ・テッパー(A)
 シュトゥットガルトSWR 声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハCho.
[2] ハイドン: 交響曲 第86番 ニ長調 Hob.I-86
録音:
[1] 1958年4月17日 シュトゥットガルト、リーダーハレ
[2] 1954年5月20日 シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

=DVD=
[1] ロルフ・ウンケル監修 「シューリヒト〜生涯の肖像」
[2] ストラヴィンスキー: バレエ組曲 「火の鳥」 (1919年版)
[3] モーツァルト: 交響曲 第35番 ニ長調 「ハフナー」より 終楽章
収録: [1] 1957年 [2] 1958年 [3] 1956年
仕様: NTSC/リージョン0/4: 3/字幕:独英仏

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クレンペラー指揮フィルハーモニア管
交響曲第一番〜第四番、悲劇的序曲、大学祝典序曲(1956&57年)
『アルト・ラプソディ』(1962年)
『ハイドンの主題による変奏曲』(1954年モノラル)

 これもヴァイオリン両翼配置、左チェロで録音されたクレンペラーの名演だ。50年代半ばの全盛期のクレンペラーの集中力の高い演奏がステレオ録音で残されたことは大変な幸運だ。結果的にデッカによる同年のクーベリック/VPOの録音と並んでステレオ録音による最初のブラームス全集となった。クーベリック/VPOの方は未聴だが、これも(デッカがフルトヴェングラー型配置を要請していなければ)両翼配置のはずだ。第九もそうだがヴァイオリン両翼配置、左チェロのブラームスはクレンペラーとクーベリックとノリントンぐらいだろう。

 一見サクサクとしたテンポの中からにじみ出てくるしみじみとした味わいは近年なかなか得難いものだ。強いて言えばやや近いものがシューリヒトの演奏にも感じられるが、シューリヒトの演奏はもっと穏やかでややロマンティックなもので、クレンペラーの方がザッハリッヒ(即物的)な感じだ。近年で言うとヴァントの演奏に一脈通じるものがある(特に80年代の演奏)。ルートビッヒのアルトラプソディも素晴らしく、私は1976年のベーム盤より好きだ。

 ステレオ最初期の録音ではあるが、1955年のベートーベンの7番が試験的な感じのぼやけた録音なのに対して、このブラームスはartリマスターされたこともあってまずまず聴ける音質に仕上がっている。アルトラプソディだけ1962年録音のためチェロが右に移動している。CDを聴いている最中にチェロが左から右に移動してまた左に戻るのはおかしいので、アルトラプソディはCDの最初か最後に入れた方が良かったと思うのだがレコード会社の人はそういうところは聞いていないのだろうか(笑)。

 唯一残念なのはホルンソロをデニス・ブレインが吹いていないと思われる点だ。レッグはブレインのソロとクレンペラーの指揮でヒンデミットのホルン協奏曲を録音しようとしたが、両者のテンポが合わず決別してしまった。ブラームスの3番の有名なホルンソロは明らかにブレインではないと思う。ブレインのブラームスはカラヤン盤の1番、2番、4番と、カンテルリ盤の1番、3番で聞くことができる。私は聞いていないが最近テスタメントから正式リリースされたトスカニーニの有名なライブも多分ブレインだろう。ブレインは結局ヒンデミットの協奏曲を作曲者自身の指揮で録音した。

(追記)
下記サイトによるとクレンペラーのブラームスは1番と2番のみブレインが吹いているようだ。せめて3番は吹いてほしかった(涙)。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/1921/orchsolo.html

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ベーム指揮VPO
CD:1977年3月11日東京文化会館
DVD:1970年
http://www.youtube.com/watch?v=iVVef7VzqXg

 このCDは1977年のベームの3回目の来日時の演奏だ。大きな反響を呼んだ1975年のVPOとの公演を受けこのコンビの来日公演が再び実現した。ベームが高齢のため前回はムーティも同行し、この年はドホナーニとアニヤ・シリア夫妻(当時)も同行した。しかしベームは予定された演目を全て振った(はずだ)。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3699/vpo.html

 1975年の伝説的なブラームスの交響曲第一番に続いてこの年は交響曲第二番が演奏された。1959年のBPOとの交響曲第一番の録音はだいぶ前にこのブログを立ち上げた頃に取り上げたが、ブラームスはシューベルトと並んでシンフォニー指揮者としてのベームの美点が最も発揮されるレパートリーだ。

 ベームの70年代のスタジオ録音はモーツァルトもベートーベンもブラームスもどういう訳か元気のない演奏になってしまっている。ベームの没後に1975年の来日ライブがLPで発売された際は、別人のように気合いの入った演奏が大変な評判になった。これは同時期にLP化されたデルモナコのオテロや道化師と同じくらいの事件だった。

 この1977年のブラームスは1975年の1番と比較すれば少しおとなしい感じもするが、DGのスタジオ録音の生気のない演奏と比べればはるかに良い演奏だ。この年の公演はNHKホールでのベートーベンもDVD化されておりyoutubeでも少し見ることができるが、このCDは東京文化会館での演奏をFM東京が放送用に収録したものだ。NHKホールのスッカスカした音を聞かなくて済むのは大きなメリットだ。
http://www.youtube.com/results?search_query=bohm+1977+NHK

 ベームが東京文化会館でコンサートを指揮したのはこの時だけだ(オペラでは1980年にフィガロの結婚を振っている)。他に1980年に昭和女子大人見記念講堂で1回コンサートを指揮しているが、それ以外のベーム/VPOのコンサートはすべてNHKホールだ。

 この日の演奏会からはモーツァルトの29番とR.シュトラウスのドンファン、それにこのブラームスの2番のリハーサル風景が収められたディスクも発売されている。リハーサルの冒頭ではベームの挨拶とVPOの理事長だったヒューブナーとのやりとりがあって、VPOが時計好きのベームのために、そして1975年は来日に同行したが今回は病気で同行できなかったベームの奥さんのために時計をプレゼントしたことが記録されている。。

 ベームは「(妻は)前のように元気にはならないでしょう。でもいくらか快方に向かってはいます」と述べている。この年の演奏が少しだけおとなしいような気がするのはそのせいかもしれない。このような状態でも日本のファンのために来日してくれたベームに感謝したい。その後ベームの奥さんは1981年に亡くなり、ベームも後を追うようにすぐに亡くなった。ベームは愛妻家だったのだ。下記のサイトによると、戦後の混乱期には奥さんが歌のレッスンをして辛うじて生活を支えたらしい。
http://homepage3.nifty.com/mahdes/ckb.htm
 
 さてDVDの方は来日公演の7年前の映像だ。基本的な解釈は変わらないものの、だいぶテンポが速い演奏で来日公演とはだいぶ印象は異なる。勢いがあるが、わずかに荒っぽい感じもしなくもない。これはヘッツェルにコンサートマスターが変わったばかりのVPOが近代的なオーケストラに脱皮する過渡期にあったことも影響しているだろう。

 シュナイダーハンの後を受けて1949年からVPOの第一コンサートマスターを務めていたボスコフスキーは1970年に退任しゲルハルト・ヘッツェルに交代した。ボスコフスキーはコンサートマスターとしてはやや粘着質でわずかにルーズな音楽性を持っていたようで、ボスコフスキー時代の後期にあたる60年代のVPOはややポンタメルト気味でルーズなアンサンブルの「ボテッ」としたやや前近代的なサウンドがする。

 コンマスがヘッツェルに変わった70年代のVPOは50年代のすっきりしたサウンドに戻ると同時に、機能的で輝かしい近代的な美質を備えたオーケストラにさらに変貌することになるが、ヘッツェル着任当初のこの演奏はその変化の過程を記録したものだ。ヘッツェルが92年に不慮の死を遂げたのは大変な損失だったが、1970年から1992年までベーム、カラヤン、バーンスタイン、そしてクライバーを支えたヘッツェルの時代は間違いなくVPOの黄金時代だったと言えるだろう。カラヤン時代のBPOを支えたシュヴァルベとブランディス、テンシュテット時代のLPOを支えたデビット・ノーランと並ぶ名コンサートマスターだと思う。

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CD45
・カンタータ『リナルド』Op.50
・運命の女神の歌Op.89
 ルネ・コロ(テノール)
 プラハ・フィル合唱団
 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:ジュゼッペ・シノーポリ

CD46
・アルト・ラプソディOp.53
・運命の歌Op.54
・勝利の歌Op.55
 ブリギッテ・ファスベンダー(アルト)
 プラハ・フィル合唱団
 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:ジュゼッペ・シノーポリ

46枚組みセットだがお目当ては最後の2枚だ。これはシノーポリがチェコ・フィルと録音した管弦楽と声楽のための作品全集からのもので、だいぶ以前に紹介したドイツレクイエムも含めて3枚組か4舞組みのCDセットがだいぶ前に国内でも出ていたが、時間的には1枚に収まるはずのドイツレクイエムが2枚に分かれていたのが気に入らなかった。そのうち直るかなと思っているうちに廃盤になってしまった。久しぶりの復活だ。

この運命の女神の歌はテンポとダイナミクスが非常に良い。いくつか他の演奏も聞いたがこの演奏を超えるものはなかった。リナルドも渋い曲には違いないが、まだ良い意味でローカルな味わいがあったころのチェコフィルや、全盛期のコロの素晴らしい歌、素直な合唱と合わせて大変聞き栄えがする。

この全集はなぜかドイツレクイエムはジュリーニのものに差し替えてしまったが、とにもかくにもこのような名演の復活を素直に喜びたい。他の収録曲は交響曲全集がカラヤンのあまり感心しない80年代の再録だったり(個人的には交響曲全集をジュリーニにしてドイツレクイエムをシノーポリにすれば良かったのに!)、F=Dの歌曲はEMIの旧盤の方がよいなあなどといろいろあることはあるが、押しなべてメジャーどころを集めている。限定盤なので入手できるうちに入手した方が良いだろう。

収録曲目は下記サイトを参照されたい。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3542502

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ブラームス交響曲第三番/メンデルスゾーン交響曲第四番
(テスタメントSBT1173)
ラベル亡き王女のためのパヴァーヌ/ドビュッシー海
( 5629512 Emi Great Artists )
グィド・カンテッリ指揮フィルハーモニア管


今回はホルンのデニス・ブレイン。彼が奏でるメロウなサウンドは私の大のお気に入りで、EMIから出ていたブレイン大全集はもちろん、ブレインのソロが聴きたいという理由だけでカラヤン/フィルハーモニアのベートーベンの全集やシルヴェストリ/フィルハーモニアのチャイコフスキーの4番〜6番を買ったりしている。幸いにしてどの演奏にブレインが参加しているかは下記のサイトに詳しくまとまっている。

「憧れのデニス・ブレイン」
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/1921/orchsolo.html

今回取り上げた2枚のディスクはブレイン同様に若くして世を去ったイタリアの天才指揮者、グィド・カンテルリとの貴重な共演だ。どれも素晴らしい演奏だが聞き物は何と言ってもブラームスの3番の第三楽章と、ラベルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」だ。

私はホルンという楽器の演奏について詳しくはないが一聴して他の演奏とは次元が違う。特にブラームスは他の演奏が聴けなくなる。音量はむしろ控えめなのに確実に存在感があって、どこで息継ぎをしているのかほとんど分からない完璧になめらかなフレージング。

ブレインは長いことフレンチタイプのラウーを使っていたそうだが、後にはドイツ式のアレクサンダーも使うようになったらしい。残念ながら私はこの録音がどちらのものか音だけでは判断できないが、BPOなどで使われている普通のドイツ式のものともVPOが使っているウインナ式とも違う音だ。恐らくフレンチタイプのラウーなのではないかと私は思うのだがどうだろうか? ただしこの時期のフランスのオケのような強いビブラートは使っていない。

ソリストでありながらオケの曲を演奏するときはオケのサウンドに同化して一人浮き上がらないところは近代的な演奏家としての美質を感じさせる。カンテルリ共々すっきりとしたクリスタルな美感の後味の良い演奏がいっそう聴く者の涙を誘う。これらの演奏がいつまでも忘れ去られないでほしい。幸い録音は悪くない。ブラームスはステレオで、カンテッリが師のトスカニーニ同様に両翼(対向)配置を採用していたことが分かる。

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