こだわりクラシック Since 2007

12月までに移行します。コメントも手作業でコピーする予定です。

メンデルスゾーン

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

イメージ 1

イメージ 2

交響曲第3番イ短調『スコットランド』
交響曲第4番イ長調『イタリア』

ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ
ロジャー・ノリントン(指揮)
録音:1989年

演奏:18世紀オーケストラ
指揮:ブリュッヘン(フランス)
作曲:メンデルスゾーン
録音1990年、1994年

私が知る限りオリジナル楽器によるメンデルスゾーンの交響曲全集というのはまだ存在しないようだ。わずかに3番と4番にノリントンの演奏が、3〜5番にブリュッヘンの演奏があるだけのようだ。ガーディナーの4番5番はVPOとのモダンな演奏だしヘレヴェッヘが録音していないようのも大変残念だ。

それだけにこの2枚は大変貴重な演奏だと言えるが、残念ながら両方ともそんなに出回っていない。ノリントンはモダンオケでの再録音があるが、このLCPでの録音は国内盤が出たことすらないようだ。ブリュッヘンのほうは国内盤だがすでに生産停止で流通在庫のみのようだ。

ノリントンはスコットランドの第一楽章でリピートを実行しているにもかかわらず15分、全曲で37分半というサクサクした快速テンポで正直最初はちょっとビックリだが、楽譜を確認すると1楽章の主題は8分の6拍子で1拍半=100だからかなり速い。メトロノームを鳴らしてみたがノリントンはほぼこのテンポなのでこれで楽譜通りなのだ。
(下記の楽譜の5ページを参照)
http://imslp.info/files/imglnks/usimg/b/b0/IMSLP25173-PMLP18973-Mendelssohn_Symphony_3_Op_56.pdf

終楽章の転調した後の主題(クレンペラーがライブでカットしたイ長調の主題)は8分の6拍子で1拍半=104なのでさらに速い。この主題は普通のモダンオケではもっと遅いテンポで2小節ずつ4つ振りのような聞こえ方がするが、(生で確認したわけではないのだが)この演奏だと2つ振りで振っているように聞こえる。別の曲のように聞こえて新鮮な驚きだが、8分の6拍子でこのテンポなら2つ振りが正解だと思う。これは素晴らしい。やはり我々はまだメンデルスゾーンを発見していないようだ。ノリントン/LCPで全曲を聴きたかった。

LCPの頃のノリントンは結構好きだったのだがLCPは90年代で解散してしまったそうで、ノリントンは現在はシュトゥッツガルトのモダンオケで活動しているのはご存知の通りだ。LCP時代の演奏はもっと聴かれるに値すると思う。

ブリュッヘンの演奏はノリントンと比べるとテンポ設定ははるかに伝統的なものだ。4楽章の最後の主題も良くあるように4つに振っているように聞こえる。オリジナル楽器ならもう少し速い方が聴き栄えがするようだ。

        スコットランド/  イタリア
ノリントン/LCP 15:16/4/37/8:19/9:28/10:24/5:08/5:34/5:44
ブリュッヘン  16:27/4:20/9:20/9:58/11:11/6:22/5:41/5:17

(追記)
ところで「イタリア」の方だが、改めて聴いてみると長調(イ長調)で始まって短調(イ短調)で終わる交響曲というのは珍しいのではないだろうか? 短調→長調というのは王道だが、長調→短調というのは他にちょっと思いつかない。この曲が「へっ? これで終わり?」という感じのちょっと不思議な余韻というか、収まりの悪さを感じさせるのはそういうところに原因があるのかもしれない。

第一楽章はこんなに底抜けに明るいのになぜ終楽章は短調なのか? そして「抜本的に改訂が必要」としつつも、ついに改訂に着手できなかった第一楽章。この曲は完成しているように見えて実は未完成なのだ。一見オーソドックスに見えるがとても謎に満ちている。3番は王道通りに堂々と終わるのでCDの曲順は4番→3番の方が絶対に収まりが良いと私は思うのだが、そういうCDはないようだ。

(さらに追記)
KANZAKi氏の下記ページによるとノリントンのモダンオケの3番はだいぶ普通のテンポになってしまったようだ。残念。
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/mendelssohn

イメージ 1

「メンデルスゾーンの世界」にはドイツの文豪ゲーテがメンデルスゾーンをたいそう気に入って可愛がったことも触れられている。なるほど。文学性が高いというのもメンデルスゾーンの音楽の特徴の一つに上げられそうだ。聞く側にも高い知性が要求されている。「賛歌」にしても「エリア」にしても理解するにはこちらがちゃんと勉強する必要があるのだ。当時のドイツのインテリ層にとっては当然のことでも我々がそのレベルに達するのは容易なことではない。正直ゲーテの作品と言ってもファウストと若きウェルテルの悩みしか私は読んだことがない.......

この辺りのある種の敷居の高さが我々にとってメンデルスゾーンの分かりにくさの原因になっているとも言えそうだ。この生誕200年記念ボックスも英語とドイツ語の解説しかついていないが、頑張って読んでみることにしよう。カンタータ『最初のワルプルギスの夜』Op.60はゲーテにちなんだ作品なのでとりあえずここから聞いてみよう。

ゲーテはベートーベンについては高くは評価していなかったようだがメンデルスゾーンはベートーベンの素晴らしさを力説しゲーテは評価を一部改めたようだ。メンデルスゾーンはモーツァルトと比較されることが多かったが自分ではむしろバッハやベートーベンの後継者たらんとした節が伺えて興味深い。

それから「メンデルスゾーンの世界」にはメンデルスゾーンとイギリスとのかかわりについて詳しく、10回の訪英歴について詳細に触れられている。これによると1834年6月にはメンデルスゾーンは父親と一緒に訪英した(4回目)ことになっている。旅行の目的は英音楽界での自分の立場を父親に見せるためであり盛大なレセプションも行われたあるので、だとすればモシェレスによる6月2日の「イタリア交響曲」の1回目の再演も当然親子で立ち会ったと考えるべきだろう。父親が怪我をして8月まで滞在が伸びたことや、その間モシェレス宅にも留まった事なども書いてある。

モシェレスの手紙により1回目の再演を知ったとするOGT240などの記述とは矛盾するのでどちらが正しいかは不明だが、再演したという手紙を受け取ったとたんに突然改訂に着手するというのもやや不自然なので、モシェレスが演奏する再演を自分の耳で聞いてみてから改訂を思い立ったと考える方が改訂の動機としては自然なような気がする。さらに調べてみる必要がありそうだ。


Disc 1〜Disc 3:
・弦楽のための交響曲
 ハノーヴァー・バンド(ピリオド楽器使用)
 ロイ・グッドマン(指揮)
 録音:1992〜1993年、ロンドン、ロスリン・ヒル教会(デジタル録音)

Disc 4〜Disc 6:
・交響曲全集
 ツェレスティーナ・カーサピエトラ(ソプラノ)
 アデーレ・シュトルテ(ソプラノ)
 ペーター・シュライヤー(テノール)
 ライプツィヒ放送合唱団
 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
 クルト・マズア(指揮)
 録音:1972〜1973年、ライプツィヒ平和教会

Disc 7:
・『カマチョの結婚』序曲
・『夏の夜の夢』序曲
・序曲『静かな海と楽しい航海』
・序曲『ルイ・ブラス』
・劇音楽『アタリー』序曲
・序曲『フィンガルの洞窟』
・トランペット序曲
 バンベルク交響楽団
 クラウス・ペーター・フロール(指揮)
 録音:1987〜1988年バンベルク(デジタル録音)

Disc 8:
・ヴァイオリン協奏曲ホ短調 Op.64
 アイザック・スターン(ヴァイオリン)
 フィラデルフィア管弦楽団
 ユージン・オーマンディ(指揮)
 録音:1958年3月、フィラデルフィア

・ヴァイオリン協奏曲ニ短調
 竹澤恭子(ヴァイオリン)
 バンベルク交響楽団
 クラウス・ペーター・フロール(指揮)
 録音:1994年1月、バンベルク(デジタル録音)

Disc 9:
・2台のピアノのための協奏曲ホ長調
・2台のピアノのための協奏曲変イ長調
 アーサー・ゴールド(ピアノ)
 ロバート・フィッツデーレ(ピアノ)
 フィラデルフィア管弦楽団
 ユージン・オーマンディ(指揮)
 録音:1963年1月、フィラデルフィア

Disc 10:
・ピアノ協奏曲第1番 ト短調 Op.25
・ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 Op.40
 マライ・ペライア(ピアノ)
 アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(アカデミー室内管弦楽団)
 ネヴィル・マリナー(指揮)
 録音:1974年8月ロンドン、CBSスタジオ

・華麗なるカプリッチョロ短調 Op.22
・華麗なるロンド 変ホ長調 Op.29
 アンドレイ・ピザレフ(ピアノ)
 ロシア・フィルハーモニー管弦楽団
 ザミュエル・フリードマン(指揮)
 録音:1996年10月、モスクワ放送スタジオ(デジタル録音)

Disc 11:
・劇音楽『夏の夜の夢』(全曲)
 アーリーン・サンダーズ(ソプラノ)
 ヘレン・ヴァンニ(メゾ・ソプラノ)
 インガ・スヴェンソン(語り)
 ボストン交響楽団
 エーリヒ・ラインスドルフ(指揮)
 録音:1962〜1963年、ボストン

Disc 12〜13:
・オラトリオ『聖パウロ』(全曲)
 ヘレン・クォン(ソプラノ)
 エルツビータ・アルダム(アルト)
 ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ(テノール)
 ペーター・リカ(バス)
 南西ドイツ放送交響楽団
 ヨーロッパ合唱アカデミー
 ヨシャルド・ダウス(指揮)
 録音:1997年2月、ミュンヘン・フィルハーモニーでのライブ(デジタル録音)

Disc 14〜15:
・オラトリオ『エリヤ』(全曲)
 クリスティアン・ゲルハーヘル(バルトン)
 ナタリー・シュトゥッツマン(アルト)
 ジェームズ・テイラー(テノール)
 シビラ・ルーベンス(ソプラノ)
 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団&合唱団
 ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
 録音:2003年10月31日&11月1日、ライプツィヒ、ゲヴァンントハウス大ホールでのライヴ(デジタル録音)

Disc 16:
・カンタータ『最初のワルプルギスの夜』Op.60(全曲)
 デオン・ファン・デル・ヴァルト(テノール)
 ヤドヴィガ・ラッペ(アルト)
 アントン・シャーリンガー(バルトン)
 マティアス・ヘレ(バス)
 バンベルク交響楽団
 クラウス・ペーター・フロール(指揮)
 録音:1997年1月、バンベルク(デジタル録音)

・12のメンデルスゾーンの歌曲集(ジークフリート・マトゥス編曲:管弦楽版)
 デオン・ファン・デル・ヴァルト(テノール)
 バンベルク交響楽団
 クラウス・ペーター・フロール(指揮)
 録音:1997年1月、バンベルク(デジタル録音)

Disc 17:
・詩篇第42番『鹿が谷の水を慕いあえぐように』Op.42
 ミュンヘン・オラトリオ合唱団
 アンドレアス・ハントケ(指揮)
 録音:1996年3月ミュンヘン(デジタル録音)

・6つの歌曲 Op.59
 ハルヴェステフーデ室内合唱団
 クラウス・バンツァー(指揮)
 録音:1996年ハンブルク(デジタル録音)

・わが祈りを聞きたまえ
 ケンブリッジ・トリニティー・カレッジ合唱団
 リチャード・マーロウ(指揮)
 録音:1993年3月ケンブリッジ(デジタル録音)

Disc 18:
・弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20
 ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団アンサンブル
 ロス・ポープル(指揮&Vc)
 録音:1996年5月ロンドン(デジタル録音)

・クラリネット・ソナタ 変ホ長調
 チャールズ・ナイディック(Cl)
 ロバート・レヴィン(フォルテ・ピアノ) (ピリオド楽器使用)
 録音:1993年5月オランダ(デジタル録音)

・歌の翼に Op.34-2
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 エマニュエル・ベイ(ピアノ)
 録音:1949年4月ニューヨーク(モノラル録音)

・ヴェネツィアの舟歌第1 Op.19-6(J・ブリーム編曲)
・弦楽四重奏曲第12番より『カンツォネッタ』(J・ブリーム編曲)
 ジュリアン・ブリーム(ギター)
 録音:1970年5月ウィルトシア

Disc 19:
・弦楽五重奏曲第1番 イ長調 Op.18
・弦楽五重奏曲第2番 変ロ長調 Op.87』
 ラルキブデッリ(ピリオド楽器使用)
 ヴェラ・ベス(ヴァイオリン)
 ルシー・ファン・ダール(ヴァイオリン)
 ユルゲン・クスマウル(ヴィオラ)
 フース・ジューケンドゥルップ(ヴィオラ)
 アンナー・ビルスマ(チェロ)
 録音:1999年2月オランダ(デジタル録音)

Disc 20〜Disc 22:
・弦楽四重奏曲全集
 ヘンシェル・クァルテット
 録音:2004年3月、バイエルン放送スタジオ(デジタル録音)

Disc 23:
・ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
・ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66
 アイザック・スターン(ヴァイオリン)
 ユージン・イストミン(ピアノ)
 レナード・ローズ(チェロ)
 録音:1966年&1979年、ニューヨーク

Disc 24:
・協奏的変奏曲 ニ長調 Op.17
・チェロ・ソナタ 第1番 変ロ長調 Op.45
・アルバム・ブラッド ロ短調
・無言歌 ニ長調 Op.109
・チェロ・ソナタ 第2番 ニ長調 Op.45
 スティーヴン・イッサーリス(チェロ)
 メルヴィン・タン(フォルテ・ピアノ)
 録音:1994年1月、ロンドン、ブラック・ヒース・コンサートホール (デジタル録音)

Disc 25〜26
ピアノ作品集
 マライ・ペライア(ピアノ)
 録音:1981〜1982年、ニューヨーク
 マティアス・キルシュネライト(ピアノ)
 録音: 2000年4月、ケルン(デジタル録音)
 グレン・グールド(ピアノ)
 録音: 1970年7月トロント
 アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
 録音:1995年12月ニューヨーク(デジタル録音)
 ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
 ウラディーミル・ホロヴィッツ(ピアノ)
 録音:1946年10月(モノラル録音)
 タール&グロートホイゼン(ピアノ・デュオ)
 録音:1991年4月(デジタル録音)

Disc 27〜Disc 29:
オルガン作品集
 ヨハネス・ブライヒャー(サン・ピエール=オ=リアン・ド・ビュル教会、歴史的モーザー・オルガン)
 録音:1999年7月(デジタル録音)

Disc 30:
歌曲・重唱
 アンゲリカ・キルヒシュラーガー(メゾ・ソプラノ)
 バーバラ・ボニー(ソプラノ)
 マルコム・マルティノー(ピアノ)
 録音:2004年8月、ベルリン・ドイツ放送スタジオ (デジタル録音)

 パウル・アルミン・エーデルマン(バリトン)
 ペーター・エーデルマン(バリトン)
 フィリップ・モル(ピアノ)
 録音:2000年11月ベルリン、イエス・キリスト教会(デジタル録音)

 ジュディス・ラスキン(ソプラノ)
 ジョージ・シック(ピアノ)
 録音:1965年、ニューヨーク

 クリストフ・プレガルディエン(テノール)
 アンドレアス・シュタイアー(フォルテ・ピアノ)
 録音:1993年ハム・マキシミリアンザール、ドイツ(デジタル録音)

イメージ 1

舩木 元著
文芸社

「イタリア」交響曲が1830年に着想を得て33年に初演されたのに対して、作曲順では最後の交響曲である「スコットランド」は29年に着想を得ていたが完成は42年になってからだ。メンデルスゾーンというとモーツァルト同様に筆が速いという印象があったが、イタリアの改訂の件も含めて自分の作品に対してとても厳しい目を持っていたということは今回初めて気づかされた。

「イタリア」の改訂と「スコットランド」の作曲に時間がかかった理由は、ちょうどこの時期にメンデルスゾーンの作風が変化したことも関係しているようだ。真夏の夜の夢の頃からの軽やかで小気味良い作風(モーツァルト風とでも言うべきか?)から、より重厚でどっしりした作風(ベートーベン風とでも言うべきか?)へ、初稿のまま残った「イタリア」と42年になって完成した「スコットランド」はまさに対照的だといえる。この2曲は1枚のCDに収められることも多いが、軽快なイタリアを前に持ってきてスコットランドを後にした方が作曲順から言っても作風から見ても収まりがよさそうだ。

オリジナル楽器の交響曲全集を探してみたが見当たらない。オリジナル楽器によるシューマンの全集は何通りかあるのにメンデルスゾーンはシューマンと比べてもリバイバルが遅れているようだ。生誕200年の今年が転機になることを期待しよう。

もう少しメンデルスゾーンの人となりを知るために伝記本や作品解説本の類も探してみたが、メンデルスゾーンに関する本は大変少ないことに気がついた。生誕200年に向けて出版されたのはこの本だけのようだ。

この本にはモシェレスとリーツはシューマンなどと共にメンデルスゾーンの葬儀の際は棺をかついだこと、ユダヤ人排せき運動はメンデルスゾーンの時代からすでにはじまっていたこと、生前はモーツァルト以上の高い評価を得ていたことなどが触れられていて大変興味深かった。

モシェレスはメンデルスゾーンのピアノの先生でもあり1825年からロンドンの王立音楽院で教鞭をとっていたそうだ。ロンドンのフィルハーモニック・ソサエティがメンデルスゾーンに交響曲を委嘱したのももしかしたらモシェレスの推薦によるものなのかもしれない。「イタリア」の改訂をめぐって一時はメンデルスゾーンとの関係が緊張したと思われるがその後和解したようで、1844年にはメンデルスゾーンが開いたライプツイヒ音楽院のピアノ科の教授に就任している。モシェレスはその後亡くなるまでライプツイヒで活動したようだ。

ユーリウス・リーツはメンデルスゾーンおよび結核で若くしてなくなった兄とともに「マタイ受難曲」の蘇演を企画し、パート譜の写筆を行ったそうだ。リーツはメンデルスゾーンの没後、ゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督に就任した。

イメージ 1

イメージ 2



今回は趣向を変えて大編成の声楽曲を取り上げる。

サヴァリッシュはクライバーと並んで私が好きな指揮者である。特にオペラと声楽について日本の音楽界にとても大きな貢献をしたと思っている。ちなみにコンサート指揮者であれば他に好きなのはチェリビダッケ、テンシュテット、ベルティーニ、ヴァントといったあたりだ。古い世代ではホーレンシュタインと(出来不出来が激しいが)クナッパーツブッシュを好んで聞く。

この曲は1829年にバッハのマタイ受難曲を復活上演したメンデルスゾーンが1846年に作曲した2番目のオラトリオである。第1部は予言者エリアが干ばつに苦しむ人々に雨をもたらして救う話を,第2部は王女による迫害とエリアの予言と昇天を扱っている。聖書を基にした作曲家自身によるドイツ語の歌詞で歌われる「メンデルスゾーン版の受難曲」とも言える内容だ。

1968年に録音されたこのCDは(恐らく)この曲の初のステレオ録音で、長くこの演奏の模範的な演奏とされてきたものだ。私も大変優れた演奏だとは思うが、残念ながら英語の対訳すらついていないので正直細かいところまではよく理解できないでいた。

指揮:ヴォルフガング・サヴァリッシュ
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ライプツィヒ放送合唱団
バスI(エリア):テオ・アダム
ソプラノI(寡婦、天使):エリー・アメリング
ソプラノII(若者、天使):レナーテ・クラーマー
コントラルトI(天使):アンネリーズ・ブルマイスター
コントラルトII(女王、天使):ギゼラ・シュレーター
テナーI(オバディア):ペーター・シュライアー
テナーII(エイハブ):ハンス=ヨアヒム・ロッチュ
バスII:ヘルマン=クリスティアン・ポルスター他
(PHILIPS 420 106-2 )

サヴァリッシュはこの曲を十八番にしており、1986年のN響の第1000回定期演奏会の記念コンサートと2001年のN響設立75周年記念コンサートでも取り上げている。1986年の演奏はソニーからCDでも出ていたが、少し前に第二部がテレビで再放送された。映像で見て全盛期のサバリッシュの熱い棒に感銘を受けたと同時に、字幕のありがたさを改めて感じた。

ミサ曲は通常どれもラテン語のほぼ似たような歌詞で歌われるが、メンデルスゾーンが敢えてオラトリオを復活させたのは、聞き手が歌詞の意味を理解できることを重要視したためと思われる。しかし私は残念ながらドイツ語に堪能ではないので対訳が必要なのだ。

1986年の演奏もポップ、ザイフェルト、ヴァイクルと素晴らしいキャストを揃えている。まるで1988年のミュンヘンオペラのアラベラを思わせるキャスティングで、チーム・サヴァリッシュのベスト・メンバーだと言える。

ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮NHK交響楽団
ソプラノ:ルチア・ポップ
アルト: アリシア・ナフェ
テノール:ペーター・ザイフェルト
バリトン:ベルント・ヴァイクルほか
下記サイトにCD(ソニー SRCR-2738)の試聴サンプルあり
http://joshinweb.jp/dp/4988009273839.html

ブラームスが1868年に完成したドイツ・レクイエム(ドイツ語によるレクイエム)もメンデルスゾーンがドイツ語による受難曲やオラトリオを復活させた影響を受けているのではないかと私は推測している。そういえばサヴァリッシュはフィッシャー=ディースカウ、ユリア・ヴァラディ夫妻と共に素晴らしいドイツ・レクイエムを聞かせてくれた。NHKにはこの素晴らしいエリアとドイツ・レクイエムの映像をぜひDVD化してもらいたいものだ。

ユーチューブを見てみたがこれらの映像は見当たらなかったが、サヴァリッシュのコンサート映像では80年代のチェコフィルとの第九の映像と、(現時点では)最後の来日である2004年のベートーベンの7番の映像を見つけることができた。
http://www.youtube.com/results?search_query=sawallisch+beethoven

なおエリヤの歌詞対訳をネットで見つけることができたのでこれも紹介しておく。
(湘南シティ合唱団ホームページより)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~n-kodama/sub251.htm
(名古屋市民コーラスHP)
http://nagoyashimin.sakura.ne.jp/data/elia/frame/eliya_frame.html

全1ページ

[1]


.
検索 検索
たか改め「みんなのまーちゃん」
たか改め「みんなのまーちゃん」
男性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

友だち(5)
  • ミキ
  • noriko
  • サヴァリッシュ
  • maskball2002
  • 恵
友だち一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事