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クリスタ・ルートヴィヒ

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・マーラー:歌曲集「さすらう若者の歌」
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
 アンドレ・クリュイタンス指揮フィルハーモニア管
 録音:1957年12月2日(1958年10月22日?)、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(モノラル)

・マーラー:歌曲集「リュッケルトによる5つの歌」より
 [私は快い香りを吸い込んだ/私はこの世に忘れられ/真夜中に]
・R.シュトラウス:あなたは私の心の王冠/憩え、我が魂/献呈
・ブラームス:セレナード/子守歌
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
 ジェフリー・パーソンズ(P)
 録音:1978年7月15日、ウィグモア・ホール、ロンドン(ステレオ)

・R.シュトラウス:4つの最後の歌
 セナ・ユリナッチ(S)
 マルコム・サージェント指揮BBC響
 録音:1961年9月11日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン(モノラル)

(下記サイトに試聴あり)
http://ml.naxos.jp/album/BBCL4107-2
http://tower.jp/item/tracks/935715

 このディスクもロンドンでのルートヴィヒの演奏を収めたものだ。ルートヴィヒが1958年にボールト指揮で「さすらう若者の歌」を録音した直後の10月22日のフィルハーモニア管のコンサート(クリュイタンス指揮)でこの曲を歌ったことを7月の記事で書いたが、前年12月とされる両者の録音がCD化されていることを発見したので聞いてみることにした。CDが正しければ1958年の共演は再演だったということになるが、クリュイタンスはこのオケをそんなに頻繁には指揮していないはずなのでCDの表記が誤っているのかもしれない。

 ルートヴィヒとクリュイタンスの共演は珍しいが、クリュイタンスのマーラーも珍しい。恐らくクリュイタンスもマーラーの交響曲は振っていないのではないだろうか。クリュイタンスらしい趣味の良い指揮だが強い主張をするというよりもあくまで主役はルートヴィヒだ。

 続いて1978年のパーソンズのピアノ伴奏によるリサイタルから8曲が収められている。これだけがステレオ録音だ。昨日の映像と曲目は異なるものの、マーラーとR.シュトラウスとブラームスを取り上げている点で共通している。

 このディスクにはユリナッチの4つの最後の歌が収録されているのも珍しい。ただこの曲は録音があまり良くなくて楽しめなかった。ルートヴィヒの録音も年代の割にはイマイチだと思う。リマスターの善し悪しもあるのだろうが、全体的にBBCの録音は大雑把でORFの録音の方が優れているような気がする。 

 さて、7月から続けてきたルートヴィヒ特集も今回はひとまずこの辺にしておこうかと思う。

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・ブラームス: 甲斐なきセレナードOp.84-4/サッポー風の頌歌Op.94-4、
・マーラー: 歌曲集『子供の不思議な角笛』〜ラインの伝説、
・R.シュトラウス: 悪いお天気Op.69-5
・ヴォルフ: ゲーテ歌曲集〜第41曲「わたしがユーフラテス川を渡ったとき」
・シューベルト: 死と乙女D.531
・R.シュトラウス: ツェツィーリエOp.27-2
 [メゾ・ソプラノ]クリスタ・ルートヴィヒ
 [ピアノ]ジェラルド・ムーア
 [収録]1962年7月11日BBCスタジオ(ロンドン)
 [映像監督]チャールズ・べアーサル

・シューベルト:
 音楽に寄せてD.547/歌曲集『冬の旅』D.111〜第5曲「菩提樹」/春にD.882/魔王D.328
 [バリトン]ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
 [ピアノ]ジェラルド・ムーア
 [収録]1959年5月14日 BBCスタジオ(ロンドン)
 [映像監督]ウォルター・トッズ

・マーラー:歌曲集「さすらう若者の歌」
 No.1: 彼女の婚礼の日は
 No.2: 朝の野原を通ると
 No.3: 私の胸の中には燃える剣が
 No.4: 彼女の青い目が
 [バリトン]ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
 [指揮]パウル・クレツキ[演奏]NHK交響楽団
 [収録]1960年10月24日「国連デーコンサート」より (サル・プレイエル、パリ)
 [映像監督]ドニーズ・ビヨン
http://www.classica-jp.com/program/detail.php?classica_id=CE0938
http://www.youtube.com/results?search_query=christa+ludwig+1962+moore&aq=f
http://www.youtube.com/watch?v=tKtRombx5DM

 この番組ではルートヴィヒがBBCのテレビ番組に初出演した1962年の映像と、同じくF=Dが初出演した1959年の映像(いずれもスタジオ収録)、それにN響が1960年に世界一周する演奏旅行をした際のパリでF=Dと共演した際のライブ映像を放送した。かなりの部分をユーチューブで見ることができるし、ルートヴィヒのブラームスとマーラーの計3曲、およびF=Dのシューベルトとマーラーの計8曲はDVDでも発売されていた。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3517830
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001AW098/

 ルートヴィヒのブラームスとマーラー、R.シュトラウスの5曲は先日紹介したザルツブルグでの1963/68年のリサイタルと重なっており、これらの曲が60年代のルートヴィヒの主要なレパートリーだったことが伺える。ただし伴奏はウェルバではなくイギリスのジェラルド・ムーアだ。助六さんによるとルートヴィヒは自伝で「ムーアは見事に伴奏してくれたけど、(…)やはりイギリス人で堅かった。その点ヴェルバはヴィーン人で楽節にぴたりと合ったルバートをかけた。」と書いているそうで、伴奏の違いがどう歌に影響を与えるのかが注目された。

 聴き比べてみると、確かにルートヴィヒの言っていることが分かるような気がした。同じ時期に同じ人が歌っているので全体として非常に違いがある訳ではないのはもちろんだが、ムーアの伴奏ではかっちりとした歌を聴かせているのに対して、ウェルバの伴奏ではもう少し自由に伸び伸び歌っている気がする。ムーアの伴奏はマーラーやR.シュトラウスよりもシューベルトやヴォルフの方が合っているような気がした。

 一方F=Dはかっちりとした堅いスタイルの歌を歌うだけにムーアとの相性はピッタリだ。F=Dはウェルバやデムスといったウィーンのピアニストとも数多く共演しているが、F=Dにとって理想の伴奏者はムーアだったに違いない。F=Dとムーアのシューベルトは20世紀後半に「まさにこうあるべき」と考えられていた理想形だと言っていいだろう。ムーアは意外に背が低く、F=Dより小さいのは当然のこと、ルートヴィヒよりもかなり小さい。そういったことが分かるのも映像の面白さだ。

 F=Dがクレツキ指揮で歌っている「さすらう若者の歌」は1951年のフルトヴェングラーとの共演でF=Dが一躍有名になった作品だけにこれも実に堂々とした歌いっぷりだ。クレツキの映像も珍しいのでその意味でも貴重な映像だ。

 1960年のN響の世界一周演奏旅行は9月1日から11月1日までの2カ月でインドからアメリカまで12カ国24都市を回るというものだった。10月24日の国連デーコンサートにおける演奏にはクレツキやF=Dが客演で参加した。Wikiによると同年のショパンコンクールに優勝しクレツキとピアノコンチェルトをEMIに録音したばかりのポリーニもこのコンサートに参加する予定だったが、ドライブ中に腕を冷やしすぎてキャンセルしたそうだ。

 当然モノクロ映像のモノラル音声だが、比較的安定した音質で私は楽しめた。

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 このアルバムはルートヴィヒがウィーン国立歌劇場のメンバーになった1955年から引退する1994年まで実に39年に渡るウィーンとザルツブルグにおけるライヴ録音をほぼ年代順に3枚のCDにハイライトしたものである。ただし、ベームのフィガロとマクベス、クリップスのコジ、カラヤンのフィデリオ、タンホイザー、影のない女、プレートルのカプリチョ、マゼールのカルメンとファルスタッフはオルフェオやDGから既発売の全曲盤から採られたものだ。しかもステレオ録音は3枚目だけ、おまけに1枚2000円以上するフルプライスのCD(今どき珍しいかも?)なので、買おうかどうか一瞬躊躇した。

 しかし、1994年の最後のオペラ出演である「エレクトラ」など貴重な音源も少なくない。ルートヴィヒがフランス物やイタリア物、それにベルクやプフィッツナー、アイネムの初演物(!)といった新しい作品まで幅広いレパートリーを持っていたことを確認できる貴重なアルバムでもあるので聞いてみることにした。

 まずDISC1では、恐らく正規盤初出の1955年8月のザルツブルグ音楽祭でナクソス島のアリアドネの作曲家を歌っているのが注目される。ルートヴィヒのザルツデビューは1956年のケルビーノ(フィガロの結婚)かと思っていた。ヨセフ・ギーレン演出のこの舞台はゼーフリートが作曲家を歌った1954年のライブが名演として有名でLP時代から海賊盤で出ていた(DGが正規CD化していた)。ウィーン国立歌劇場が1955年12月に再建される前にザルツブルグの大舞台に抜擢したあたり、ベームがルートヴィヒにいかに目をかけていたか分かる。ルートヴィヒはこの年、ショルティ指揮「魔笛」の第二の侍女のような小さい役も歌っているが、ひょっとしたらアリアドネの作曲家はゼーフリートが何らかの理由で出演できなくなり急きょ代役で抜擢されたのかもしれない。

 ケルビーノ(フィガロの結婚)やドラベッラ(コジ・ファン・トゥッテ)といった当たり役が収められているのは当然のこと、ソプラノになりたかったと公言しているルートヴィヒが60年代に積極的に取り上げたレオノーレ(フィデリオ)、ヴェーヌス(タンホイザー)、マリー(ヴォツェック)、染物屋の妻(影のない女)と言った役も収められている。ドイツ語だがルートヴィヒのチェレネントラが聞けるのも珍しい。

 DISC2の「ばらの騎士」はソプラノの元帥夫人を歌ったバーンスタインの1968年の1幕と、メゾのオクタヴィアンを歌ったクリップスの1971年のモスクワ公演の2幕から聴くことができる。カルメンやオルトルート(ローエングリン)と言った悪女・魔女系の役も意外と好きだったようだ。R.シュトラウスの「カプリッチョ」やプフィッツナーの「パレストリーナ」といった20世紀作品も積極的に取り上げていたことが分かる。

 DISC3にはイタリア物、フランス物、さらにはドイツ語のチャイコフスキーまで収められているが、クイックリー夫人(ファルスタッフ)は当たり役と言ってよいだろうし、マクベス夫人(マクベス)も意外に(←失礼!)良い。「ルイーザ・ミラー」のフェデリーカや「トロイの人々」のディドまで歌っていたとは知らなかった。メータ指揮の「ラインの黄金」は結局「ワルキューレ」までで打ち切られてしまった指輪チクルスでの演奏だが、ルートヴィヒがエルダを歌っていたとは知らなかった。ルートヴィヒはショルティ盤とカラヤン盤の指輪でワルトラウテを、レヴァイン盤の映像ではフリッカとワルトラウテを歌っていた。

 ルートヴィヒとル・ルーは「ペレアスとメリザンド」をアバド指揮で1991年にDGに録音しているが、この1988年のライブはギャウロフが参加している上、このCDには出てこないが主役はシュターデだったはずだ(DGの録音はユーイング)。しかもこの録音には映像も残されている。LD時代にパイオニアが発売を予告していたので私は楽しみにしていたのだが、残念ながら結局発売されなかった。ぜひ発売を期待したい。

 アルバムの最後を飾るのは、ルートヴィヒのオペラのラストステージとなったクリテムネストラ(エレクトラ)だ。クリテムネストラの登場と共に拍手が沸いている。ここで拍手が沸くのは珍しいと思う(笑)。きっと聴衆もこれが見おさめだと知っていたのだろう。先日ユーチューブから引用したようにこの録音にも映像がある。
http://www.youtube.com/watch?v=Od5wfqxrgQk&feature=relmfu

 素晴らしい演奏を断片で聞かされるのは残念でもあるが、しかしルートヴィヒがいかにウィーンから愛されていたかがたった3枚で良くわかる好アルバムだ。

(追記)
 ルートヴィヒがミュンヘンで演じたクリテムネストラの映像も見つけた。指揮はヤノフスキだ。
http://www.youtube.com/watch?v=SRqHrOsfGq8


(DISC1)
・モーツァルト:『フィガロの結婚』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ケルビーノ)
 カール・ベーム(指揮)
 ウィーン・フィルハーモニ−管弦楽団
 録音:1957年7月30日、ザルツブルク音楽祭(モノラル)

・R.シュトラウス:『ナクソス島のアリアドネ』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms 作曲家)
 カール・ベーム(指揮)
 ウィーン・フィルハーモニ−管弦楽団
 録音:1955年8月6日,ザルツブルク音楽祭(モノラル)

・モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』から
 ヒルデ・ギューデン(S フィオルディリージ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ドラベッラ)
 ヴァルデマール・クメント(T フェランド)
 ヴァルター・ベリー(Br グリエルモ)
 カール・デンヒ(Br ドン・アルフォンソ)
 カール・ベーム(指揮)
 録音:1966年4月2日(モノラル)

・モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ドラベッラ)
 ヴァルター・ベリー(Br グリエルモ)
 ヨゼフ・クリップス(指揮)
 録音:1968年9月22日(モノラル)

・ロッシーニ:『チェネレントラ』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms チェネレントラ)
 ヴァルデマール・クメント(T ドン・ラミーロ)
 ヴァルター・ベリー(Br ダンディーニ)
 ルートヴィヒ・ウェルター(Bs アリドーロ)、他
 アルベルト・エレーデ(指揮)
 録音:1962年9月3日(モノラル)※ドイツ語歌唱

・ベートーヴェン:『フィデリオ』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(S レオノーレ)
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
 録音:1962年5月25日(モノラル)

・ワーグナー:『タンホイザー』
 ハンス・バイラー(T タンホイザー)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ヴェーヌス)
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
 録音:1963年1月8日(モノラル)

・ベルク:『ヴォツェック』から
 ヴァルター・ベリー(Br ヴォツェック)
 クリスタ・ルートヴィヒ(S マリー)
 レオポルド・ルートヴィヒ(指揮)
 録音:1963年5月19日(モノラル)

・R.シュトラウス:『影のない女』から
 ヴァルター・ベリー(Br バラク)
 クリスタ・ルートヴィヒ(S 染め物屋の妻)
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
 録音:1964年6月11日(モノラル)

(DISC2)
・R.シュトラウス:『カプリッチョ』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms クレロン)
 リーザ・デラ・カーザ(S 伯爵夫人)
 ヴァルター・ベリー(Br オリヴィエ)
 オットー・ヴィーナー(Bs ラ・ロシュ)
 ロバート・カーンズ(Br 伯爵)
 ジョルジュ・プレートル(指揮)
 録音:1964年3月21日(モノラル)

・プフィッツナー:『パレストリーナ』から
 セーナ・ユリナッチ(S イギノーノ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms シッラ)
 ロベルト・ヘーガー(指揮)
 録音:1964年12月16日(モノラル)

・ワーグナー:『ローエングリン』から
 クレア・ワトソン(S エルザ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms オルトルート)
 ヴァルター・ベリー(Br テルラムント)
 カール・ベーム(指揮)
 録音:1965年5月16日(モノラル)

・ビゼー:『カルメン』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms カルメン)
 ロリン・マゼール(指揮)
 録音:1966年2月19日(モノラル)

・R.シュトラウス:『ばらの騎士』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(S 元帥夫人)
 ギネス・ジョーンズ(S オクターヴィアン)
 レナード・バーンスタイン(指揮)
 録音:1968年4月13日(モノラル)

・R.シュトラウス:『ばらの騎士』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms オクタヴィアン)
 ヒルダ・デ・グローテ(S ゾフィー)
 ヨゼフ・クリップス(指揮)
 録音:1971年10月3日、モスクワ(モノラル)

(DISC3)
・ヴェルディ:『マクベス』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(S マクベス夫人)
 シェリル・ミルンズ(Br マクベス)、他
 カール・ベーム(指揮)
 録音:1970年4月18日(ステレオ)

・アイネム:『老婦人の訪問』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms クレア)
 エーベルハルト・ヴェヒター(Br アルフレート・イル)
 カール・テルカル(T コビー)
 録音:1971年5月23日(ステレオ) ※初演

・ヴェルディ:『ルイーザ・ミラー』より
 フランコ・ボニゾッリ(T ロドルフォ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms フェデリーカ)
 アルベルト・エレーデ(指揮)
 録音:1974年1月23日(ステレオ)

・ベルリオーズ:『トロイの人々』から
 ギィ・ショベ(T エネ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ディド)
 ニコラ・ギュゼレフ(Bs ナルバル)、他
 ゲルト・アルブレヒト(指揮)
 録音:1976年10月17日(ステレオ)

・ワーグナー:『ラインの黄金』から
 ハンス・ゾーティン(Bs ヴォータン)
 ブリギッテ・ファスベンダー(Ms フリッカ)
 ヨゼフ・ホプファーヴィーザー(T フロー)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms エルダ)
 ズービン・メータ(指揮)
 録音:1981年3月22日(ステレオ)

・チャイコフスキー:『スペードの女王』から
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms 伯爵夫人)
 ドミトリー・キタエンコ(指揮)
 録音:1982年11月22日(ステレオ) ※ドイツ語

・ヴェルディ:『ファルスタッフ』から
 ヴァルター・ベリー(Br ファルスタッフ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms クイックリー夫人)
 ロリン・マゼール(指揮)
 録音:1983年2月22日(ステレオ)

・ドビュッシー:『ペレアスとメリザンド』から
 フランソワ・ル・ルー(Br ペレアス)
 ニコライ・ギャウロフ(Bs アルケル)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms ジュヌヴィエーヴ)
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音:1988年6月11日(ステレオ)

・R.シュトラウス:『エレクトラ』から
 ヒルデガルト・ベーレンス(S エレクトラ)
 クリスタ・ルートヴィヒ(Ms クリテムネストラ)、他
 ハインリヒ・ホルライザー(指揮)
 録音:1994年12月14日(ステレオ) ※ルートヴィヒの最後のオペラの舞台

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 連日暑い日が続いていますが皆様体調を崩されたりしておりませんでしょうか。私もさすがにクーラーをつけたいなと一瞬思いましたが、何とか踏みとどまりました。家にいるときは近くのプールや図書館に行くなどしてしのいでいます。

 おかげさまで本日50000アクセスを達成することができました。愛読して下さっている全ての皆様に感謝申し上げます。40000アクセスってそんなに昔ではなかったなあと思って確認してみたところ4月21日でした。3カ月半で10000アクセスというのは私としては結構速かった感じがします。書きたいことがたくさんあって、このところ比較的マメに更新しているからかもしれません。

 最近は聞いているだけで作曲家が語りかけてくるような気がする瞬間すらあります。書いている時間がもっとあればいいのですが、頭からパソコンに直接インプットする方法が発明されないものでしょうか(笑)。

「ルートヴィヒ/リートの夕べ〜R.シュトラウス、ヴォルフ」
・R.シュトラウス:
 見出されたもの/夜/あすの朝/万霊節/憩え、わが心/
・ヴォルフ:
 希望の復活/朝早く/庭師/アナクレオンの墓/語らぬ愛
・同:「スペイン歌曲集」より、
 私の髪のかげに/花で私をおおって/私は罪をにない、御恵みをうけ
・R.シュトラウス:
 あなたは私の心の王冠/出会い/帰郷/
 ああ恋人よ、私は別れねばならない/サフラン/献呈
・ヴォルフ:ゲーテの詩による4つのミニョンの歌

(以下アンコール)
・リスト:愛し合うことは素晴らしいことだろう
・ヴォルフ:ずっと前からあこがれていた
・チャイコフスキー:ただあこがれを知る者だけが
・ヴォルフ:つきることのない愛

【演奏】クリスタ・ルートヴィヒ(MS)エリク・ヴェルバ(P)
【録音】1984年8月7日、ザルツブルグ祝祭大劇場(ライブ、ステレオ)
(下記サイトに試聴あり)
http://tower.jp/item/1026366/Strauss,-R;-Wolf:-Lieder

 このディスクはルートヴィヒとウェルバが1984年のザルツブルグ音楽祭で開催したR.シュトラウスとヴォルフの夕べだ。先日の1963,1968年のリサイタルからは約20年の歳月が経っているが、2人とも衰えの類は一切感じさせない。会場が祝祭大劇場に変わっているのはちょっとびっくりだ。あそこはかなりだだっ広い会場らしいので声が隅まで届くのか心配になるが、この年で言うとプライやレオンタイン・プライスも大劇場でリサイタルを行っている。一方、フィッシャー=ディースカウ、ベリー、バトルは小劇場を使っている。1982年のリサイタルでもルートヴィヒとプライは大劇場、F=Dは小劇場を使っているのでこれは歌手の意向を反映していると考えて良いのではないだろうか?

 F=Dの声は生で聞いても決して小さな声ではなかったが、非常に大きな声という訳でもなかった。これは本人も自覚していたようで、例えばクレンペラーのドイツ・レクイエムでF=Dの声だけマイクのボリュームを明らかに上げてあるのは声量に対するコンプレックスの表れだと思う。F=Dがリサイタルに小劇場の方を使ったのは正しい選択ではないだろうか。私はサントリーホールで聴くことができたがこれは大変幸いなことだ。ルートヴィヒは大劇場派だったようだが、大劇場だと残響も多くなることはこの録音でも分かる。マイクまでの距離でこの調子だと、遠い席ではきちんと聞こえないだろう。ひょっとしたらこのCDで聞いた方が良く聞こえるかもしれない。

 助六さんのコメントして下さったルートヴィヒの回想録によると、リサイタルのプログラム構成についてはウェルバは「3部からなるべき。ひとつは批評家連中に音楽学知識をひけらかす機会を与え、もう一つは聴衆を楽しませるため、3つ目は演奏家自身の楽しみのため」といつも言ってたそうだ。

 このディスクはR.シュトラウスとヴォルフを中心に73分収録しており、1枚のディスクに収めるために何曲かカットしたかもしれないが、恐らくこの晩の演奏がほとんど収められているだろう。R.シュトラウスとヴォルフだけだと3部ではないのでは?、と思ってしまいがちだが、実はシュトラウス5曲、ヴォルフ8曲、シュトラウス6曲、ヴォルフ4曲と交互にプログラミングされており、これのいずれかが批評家向け、聴衆向け、自分向けに割り当てられているものと考えられる。どれがどれなのかは本人に聞かなければ分からないが、それを予想しながら聞くのもまた楽しいものだ。

 今回一つ気がついたことは、オペラ歌手のリサイタルは有名で派手なアリアが入っているのでともかくとして、純粋にリートのリサイタルはライブCDの方がプログラミングが多彩で飽きないということだ。本当に正直に告白してしまうと、私はリートのCDを1枚聴き続けていると結構飽きてきてしまう。冬の旅ぐらい有名な作品であればストーリーが分かるし対訳も手に入りやすいのでまだいいが、歌詞も対訳もなければ間違いなく1枚もたないだろう。一度止めて何度かに分けて聞くことになる。このディスクも歌詞も英訳も何も入っていないのは残念だ。そういうCDの作り方をしていると、分かっている人しか買えなくなるので市場が小さくなってしまうと思う。PDFでいいから歌詞と英訳ぐらいは入れておいてほしい。でも、とにかくリートはライブに限る。

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・マーラー:
 わたしはたのしく森を歩んだ
 わたしはこの世から姿を消した
 ラインの伝説
 魚に説教するパドヴァの聖アントニウス
・ベルク:
 夜
 葦の歌
 ナイチンゲール
 無上の夢
 部屋のなかで
 愛を讃える
 夏の日々
・ブラームス:
 サポー風頌歌op.94-4
 早すぎた誓いop.95-5
 五月の歌op.43-4
 セレナーデop.106-1
 永遠の愛op.43-1
・プフィッツナー:
 漁師の子供たちop.7-1
 母なるヴィーナスop.11-4
 だから春の空はそんなに青いの?op.2-2
 グレーテルop.11-5
・R.シュトラウス:
 ぼくの心の王冠のきみop.21-2
 夜op.10-3
 ひどいあらしの日op.69-5

(以下アンコール)
・プフィッツナー:
 わが娘との別れop.10-3
・R.シュトラウス:
 ツェツィールエop.27-2
・マーラー:
 原光

クリスタ・ルートヴィヒ(メゾソプラノ)
エリック・ウェルバ(ピアノ)
モーツァルテウム大ホール(ザルツブルグ)
(マーラーとブラームスは1963、ベルク、プフィッツナー、シュトラウスとアンコールは1968)
(ザルツブルグ音楽祭におけるライブ、モノラル)

 助六さんが面白いコメントを寄せて下さった。フィッシャー=ディースカウは回想録で、バーンスタインのピアノ伴奏について、「伝統的意味での『伴奏』とは何の関係もない。『ピアノに虎を入れる』みたいな感じだ」と言っているそうだ。これは私の印象と全く一致する。これは「伴奏」ではなくて「協奏」、もっと言うと「競奏」だ。昨日紹介したブラームスの歌曲を何も知らない人に聞かせたらブラームスだとは決して思わないだろう(笑)。

 しかしF=Dは「歌手はしくじりたくなければ耐えるしかない」と言っている割に、結局1968年11月のスタジオ録音でバーンスタインのピアノ伴奏に付き合っている。助六さんのコメントでは、このマーラーの録音の際バーンスタインはピアノを5台丸く並べさせ、ピアノの調子が気に食わないと楽器を変えて録音したそうだ。本当に目に浮かぶようだ。まるでグールドみたいだ。

 このエピソードでも分かるように、ピアノ伴奏をしていても真ん中に座っている主役はどこまでもバーンスタインであり、歌手の方がバーンスタインのピアノに「付き合っている」(もしくは付き合わされている?)のだ。バーンスタインの指揮と同様に、これは歌のオブリガート付きのピアノ曲なのだ。それをルートヴィヒのように楽しんでしまうか、F=Dにように耐えるか、という受け取り方の違いも歌手の個性を反映している。

 先日紹介した大地の歌でも書いたとおり、F=Dとバーンスタインの方向性はかなり違う(カルショウの尽力で一つの枠の中にはギリギリ収まっているので目立たないが)。私はF=Dがその後もバーンスタインと共演していることの方が不思議だ。F=Dほどの歌手がバーンスタインの伴奏に「耐えて」まで付き合わされる必要は全然ないからだ。間に誰か仲介役でもいたのだろうか。

 F-Dはその後1978年にバーンスタインのウィーンでのフィデリオの録音にドン・フェルナンドで参加している。ドン・フェルナンドはF=Dのそれほど多くないオペラのレパートリーの一つであり、初来日だった1963年のベルリン・ドイツ・オペラでも初日だけ歌っている(指揮はベーム、レオノーレはルートヴィヒ)。ただしDVDになっているウィーンのライブ映像ではハンス・ヘルムという人が歌っている。ドン・フェルナンドの出番はそれほど多くないのでウィーンでもF=Dは初日しか歌わなかったのかもしれない。あるいは単に録音しておきたかっただけなのかもしれない。

 助六さんの情報によると、1989年にもマーラーのオーケストラ歌曲で共演の予定があったが風邪でキャンセルになったそうだ。しかし、晩年のバーンスタインは以前にも増してこってりした自己陶酔の激しい演奏をするようになっていただけに、「風邪でキャンセル」というのはあくまで表向きの建前で、実際はバーンスタインとテンポが合わなかったので出るのを止めたのでははないだろうか? これは私の勝手な推測ではあるが、1966年の大地の歌や1968年11月の歌曲の録音ですら結構ギリギリのところで合わせているのに、キャリア後期のF=Dと晩年のバーンスタインで合うようにはとても思えない。1968年4月のウィーン芸術週間のキャンセルも恐らくは同じような事情だったのではないかと思う。

 一方、ルートヴィヒは自伝で、F=Dがバーンスタイン以外にもバレンボイム、リヒテル、ポリーニといった伴奏専業でないピアニストに伴奏させていることに対して、「大パーソナリティからは新たな面白い提案を受けられるけれど、自分としては慣れた伴奏者を好む」と述べているそうだ。

 さらに「ムーアは見事に伴奏してくれたけど、(…)やはりイギリス人で堅かった。その点ヴェルバはヴィーン人で楽節にぴたりと合ったルバートをかけた。ゲージは素晴らしいけど、時々私が歌ってることとは無関係のことを弾いてる感じがした。(…)スペンサーはイギリス人だけどヴィーンで勉強し長く生活し、ヴェルバとパーソンズの弟子だったと思う」と書いているそうで、ルートヴィヒの意中の伴奏者はウェルバだったようだ。

 さて、前置きが長くなったが、このディスクは1963年と1968年にルートヴィヒがそのウェルバとザルツブルグ音楽祭で開催したリサイタルを収めたものだ。Mahler、Brahms、Pfitzner、Straussといった十八番に加えてBergの歌曲を歌っているのが少々珍しいのではないだろうか。「ヴォツェック」のマリーは歌っているようなので予想できることではあるが、DGやEMIには録音していなかったのではないだろうか。少なくとも私は初めて聴いた。モノラルだが音質は大変良好で、いずれの曲もまだ声に若々しさを残していた60年代のルートヴィヒの安定した歌で楽しめる

 ただし、ジャケット解説に歌詞も訳も何も載っていないのは困る。日本語訳が期待できないのは仕方ないとしても、私はドイツ語がまるでできないので原詩と英訳ぐらいは載せておいてもらわないと、「言葉」でなく「音」としてしか聞くことができなくなってしまう。オペラの場合は対訳が1部あれば使いまわすことができる。オペラの対訳を本で売っているケースも多く、「オペラ対訳プロジェクト」のようにネットで手に入る場合もある。国内盤のDVDなら字幕が出るので何回か見ていればストーリーはあらかた覚えてしまう。しかしピアノ歌曲の対訳を一つ一つ入手するのはかなり難しい。このあたりが日本人がクラシックの歌曲を理解する上での障害になっていると思う。PDFでいいから入れておいてほしい。

 ルートヴィヒとウェルバは1984年にR.シュトラウスとヴォルフを歌ったコンサートのライブもあるようなのでこれも聞いてみたくなった。

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