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クリスタ・ルートヴィヒ

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・マーラー作曲
「さすらう若者の歌」
 ボールト指揮(1958)
「亡き子をしのぶ歌」
 ヴァンデルノート指揮(1958)
「リュッケルトの詩による5つの歌」〜1,4,5曲(1964)
 クレンペラー指揮
「子供の不思議な角笛」〜5,9曲(1964) 
 クレンペラー指揮

 フィルハーモニア管弦楽団
 クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
(下記サイトに試聴あり)
http://tower.jp/item/680138

 私はこの録音でマーラーの歌曲に親しんだ。LP時代に評論家の勧めに従ってフェリアーも何点か持っていたが、フェリアー独特の、気持ちはものすごく入っているがちょっとドスの効いた歌(失礼!)になじめなかった。ルートヴィヒはカラヤンの有名なばらの騎士でオクタヴィアンをすでに聴いていたからこの声なら大丈夫だろうという選択だった。そしてそれは大変正解だったと今でも思う。

 オリジナルのLPは「さすらう若者の歌」と「亡き子をしのぶ歌」のカプリングで、「リュッケルトの詩による5つの歌」〜1,4,5曲と、「子供の不思議な角笛」〜5.9曲はLPではクレンペラーのマーラーの交響曲とカプリングされていたものだ。ルートヴィヒは亡き子をしのぶ歌とリュッケルトの詩による5つの歌を1974年にカラヤン/BPOと再録音しており、さすらう若者の歌も1969年のザルツブルクでのベーム/VPOとのライブがCD化されている。しかしそれら後年の録音とこの録音では歌の傾向はだいぶ異なるように思う。

 1958年のこの録音では後年と比べてビブラートをあまりかけない素直な歌い方で、比較的明るい声で歌っている。ビブラートが大きくなり表情が濃くなった後年の録音では、テンポが遅くなった曲と、逆にだいぶ速くなった曲があるのが興味深い。

さすらう若者の歌
(1958)4:23/4:49/3:08/5:11
(1969)3:41/4:02/3:07/4:53
亡き子をしのぶ歌
(1958)5:55/4:52/5:07/4:08/6:20
(1974)6:13/5:45/5:06/3:27/5:37
リュッケルトの詩による5つの歌〜第1,4,5曲
(1964)6:35/2:47/5:33
(1974)7:04/2:37/6:03

 オーケストラ歌曲の場合、テンポを決めているのは指揮者なのか歌手なのかというのは微妙な問題だが、カラヤンやベームの場合はある程度歌手の意向に沿っている、少なくとも歌付交響曲よりは、と考えられる。ルートヴィヒは歌の表情を濃くした分、曲によってはテンポを速くすることで重たくなり過ぎないようにバランスを取ったのではないだろうか。旧盤の亡き子をしのぶ歌は一般的にはカラヤン盤ほど高く評価されていないと思うが、私は良い演奏だと思う。現在は廃盤中のようで大変残念だ。

 ルートヴィヒは歌い方だけでなくレパートリーも意図的に変えていった歌手のように思う。カラヤンとマーラーを録音した74年以降のカラヤンとの共演は、録音(CDとビデオ)での「蝶々婦人」のスズキ、ザルツブルグ音楽祭での「ドン・カルロ」のエボリ(1975年)、「ファルスタッフ」のクイックリー夫人(1981年)、カラヤンのウィーン復帰公演だった「トロヴァトーレ」でのアズチェーナ(1977年)などほとんどイタリア物だ。それまで舞台でレパートリーにしていたイタリア物は(1960年頃までドイツ語圏では普通だったドイツ語翻訳上演のアイーダやマクベスなどを除けば)、1964年のジュリーニ盤と1972年のカラヤン盤で歌っているヴェルディのレクイエムぐらいのようなので、70年代中盤以降のルートヴィヒがこんなにイタリア物を歌っているのは興味深いことだ。

 カラヤンは70年代以降、ベートーベンの「荘厳ミサ」やモーツァルトのレクイエムといったドイツ物のレパートリーではギリシャ生まれのバルツァを使うようになった。常識的に考えれば配役が逆だと思う。70年代以降のルートヴィヒのイタリア物への傾斜は本人の意向なのか、カラヤンの意向なのか、それがルートヴィヒの歌い方が重たくなったことと関係があるのか、ないのか知りたいところだ。

(追記)
 ルートヴィヒはこの録音の直後の1958年10月22日のフィルハーモニア管のコンサートで「さすらう若者の歌」を歌っているが、指揮はボールトでなくクリュイタンスだった。クリュイタンスとルートヴィヒの共演というのは珍しいと思うが、録音ではボールトとヴァンデルノートが振っているのが興味深い。クリュイタンスのコンサートのメインプロはベルリオーズの幻想交響曲で、これはコンサート直後に録音された。

 ヴァンデルノートのマーラーというのも大変珍しいと思う。ヴァンデルノートはこの録音の直前にシフラとチャイコフスキーのコンチェルトを録音している。翌11月にはラヴェルのスペイン狂詩曲とシャブリエのエスパーニャを録音していることからこの時期しばらくロンドンに滞在していたようだ。


(亡き子をしのぶ歌、リュッケルトの誌による5つの歌の対訳は下記サイトを参照)
http://pacem.web.fc2.com/lyrics/kindertotenlieder.htm
http://www.ne.jp/asahi/jurassic/page/talk/mahler/ruckert.htm

「さすらう若者の歌」対訳(wikiより)

第1曲「恋人の婚礼の時」

愛しい人が婚礼をあげるとき、
幸せな婚礼をあげるとき、
私は喪に服す!
私は自分の小部屋、
暗い小部屋に行き、
泣きに泣く、愛しい人を想って、
恋しく愛しい人を想って!

青い小花よ! 青い小花よ!
しぼむな! しぼむな!
甘い小鳥よ! 甘い小鳥よ!
君は緑なす野原の上で、こうさえずる。
「ああ、この世って、なんて美しいの!
ツィキュート! ツィキュート!」

歌うな! 咲くな!
春はもう過ぎたんだ!
歌はすべて終わった。
夜、私が眠りに入るときも、
私は苦しみを思うだろう!
苦しみを!

第2曲「朝の野を歩けば」

今朝、野を行くと、
露がまだ草の上に残っていた。
こう、陽気な花鶏(アトリ)が話しかけてきた。
「やあ君か! そうだろう?
おはよう、いい朝だね! ほら、そうだろ? 
なあ君! なんて美しい世界じゃないか?
ツィンク! ツィンク!
美しいし、活気に溢れてるよなあ!
なんて、この世は楽しいんだろう!」

それに、野の上のツリガネソウは
陽気に、心地よく、
その可愛らしいツリガネで、キーン、コーンと、
朝の挨拶を鳴り響かせた。
「なんて美しい世界じゃない?
カーン、コーン! 美しいものねえ!
なんて、この世は楽しいんだろう! ああ!」

そして、陽の光をあびて
たちまち、この世は輝きはじめた。
あらゆるものが音と色を得た—
陽の光をあびて!
花も鳥も、大きいものも小さいものも!
「こんにちは、いい日和だね、
なんて美しい世界じゃないか?
ほら君、そうだろう? 美しい世界だろう!」

では、いまや私の幸せも始まったのだろうか?
いいや、いいや、私の望むものは
決して花開くことがない!

第3曲「僕の胸の中には燃える剣が」

燃え盛るナイフが、
一本のナイフが胸の中に!
おお、痛い! ナイフは余りにも深々と
喜びと楽しみ一つ一つに突き刺さっている。
ああ、なんと忌まわしい客なんだろうか!
決して休むことなく、
決して止むことなく、
昼となく、夜となく、眠っている間にも!
おお、痛い! おお、痛い!

空を見ると、
二つの青い眼が見える!
おお、痛い! おお、痛い! 黄色の野を行くと、
ブロンドの髪が風になびいているのが見える!
おお、痛い! おお、痛い!

夢からとび起きて、
彼女の白銀のような笑みが聞こえたとき、
—おお、痛い! おお、痛い!—
こう願った、私が黒い棺に横たわっていたならと、
目が二度と、二度と開かなかったならと!

第4曲「恋人の青い瞳」

二つの青い眼、
愛しい人のが、
私をこの
広い世界へと追いやった。
さあ、私は最愛の地に別れを告げなければ!
おお、青い眼よ、なぜ私を見つめたりしたんだ?
いま私にあるのは、永遠の苦しみと嘆きだ。

私は旅立った、静かな夜に、
暗い荒れ野をすっぽりと包む夜に。
惜別を私に告げる者などいないが—さらばだ!
私の仲間は愛と苦しみだった!

街道のそばに、一本の菩提樹がそびえている。
その蔭で、はじめて安らかに眠ることができた。
菩提樹の下、
花びらが私の上に雪のように降り注いだ。
人生がどうなるかなんて知りもしないが、
全て—ああ—全てが、また、素晴らしくなった。
全て! 全てが、恋も、苦しみも、
現(うつつ)も、夢も!

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