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テンシュテット

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通りすがりの駅中のテナントショップで、秋田の泉栄堂という和菓子屋さんが「ずんだ柿」というお菓子を売っているのを見つけた。干し柿にずんだで作ったあんこを詰めたものでなかなかおいしかった。負けんな東北! 日本の復活を信じよう。
(泉栄堂のHP)
http://hp.akitanokasi.com/senneidou/

マーラー/交響曲第2番ハ短調作品73「復活」
エディット・マティス(S)、ドリス・ゾッフェル(Ms)、
北ドイツ放送合唱団、リアス室内合唱団、
クラウス・テンシュテット指揮、北ドイツ放送交響楽団、
1980年9月29日 ハンブルク、ムジークハレ

 このディスクはFIRST CLASSICSというレーベルが97年に出した海賊盤で、マニアの間ではかなり有名な演奏だ。テンシュテットと北ドイツ放送響のスタジオ録音は少なく1992年のケネディとのベートーベンなど何点かがあるだけだ。しかし1979年から1981年までの短い間だがテンシュテットがハンブルクのこのオケの音楽監督を務めていたことは当時から良く知られていた。なぜならば1981年のアムステルダムの演奏旅行をテンシュテットがキャンセルし、代役でマーラーの巨人を振ったコンドラシンが急逝してしまったからだ。

 北ドイツ放送響はテンシュテットの後任のヴァントの時代になって急に録音が増えたが、70年代までの録音は1945年の設立から71年まで音楽監督を務めたイッセルシュテットの古いライブ(ほとんどはモノラル)が何点かあったぐらいだ。このため、バイエルン放送響やシュトゥッツガルト放送響、あるいはケルン放送響やフランクフルト放送響と比べても地味な存在だったと思う。

 テンシュテット時代のこのオケの演奏を聞いたのは私はこの演奏が初めてだったが、ヴァントに変わる前から優れたオケだったことをこの演奏で初めて知った。テンシュテットの前任のアツモンの時代はどうだったのか確認してみたいところだが、LPOと同様にこのオケはテンシュテットによって初めて潜在能力を引き出されたのかもしれない。

 テンシュテットはこのライブの翌1981年にマティスとゾッフェルという全く同じソリストを起用してLPOとこの曲をスタジオ録音している。その演奏は、第四楽章「原光」のテンポがさらに遅くなっているのを除けば基本的な解釈が変わっている訳ではない。しかしデジタル初期にあたるこのEMIの録音は中低音が薄く全体的にガサガサした音質で、アナログ全盛期の77年の1番や78年の5番のようなソノリティを獲得していない。テンシュテットの復活は全体に遅めなのでこのようなスカスカした録音では白けてしまう。ロンドンフィルの合唱団が下手で特にバスの響きが薄いのも残念だ。

 それに対して前年のこのハンブルクでのライブは適度に細部が明瞭でありながらも豊かな響きを捉えている。北ドイツ放送合唱団にリアス室内合唱団が加わった合唱の深い響きも素晴らしく、この曲の合唱はドイツ人でないとだめなのかもと思ってしまう。何よりテンシュテットのノリが素晴らしい。後半盛り上がり型のクーベリックとは異なり第一楽章からパワーさく裂で、あまりの入魂ぶりに聞いていて拳に力が入ってしまう。全てのフレーズに意味が込められていることがありありと伝わってくる演奏で、そういう意味では大変「聴き疲れ」がする。第一楽章を聴いただけで5分どころか10分ぐらい休憩がほしくなる。全曲を無事聴き終えた瞬間には涙が出そうになるくらいだ(笑)。CDを聴いただけでこうなのだから生で聞いたらさぞやすごかっただろう。「原光」のテンポもこのくらいの方がいい。

 私は主にアバド、メータ、ショルティの復活を聴いてきたので遅目のテンポの復活はそれまで苦手だったのだが、遅めの復活であればこういう演奏でなくてはならない。あまりにすごすぎるのでしょっちゅう聴く気にはならないが(こんな演奏を毎日聞いていたら気がおかしくなってしまいそうだ)、この演奏を基準にしたらアバドもメータもショルティもクーベリックもあっさりした演奏に聞こえてしまう。空前絶後の強烈な復活だ。

 テンシュテットの復活は最近になって1989年のLPOとのライブがLPOレーベルでCD化された。EMIのスタジオ録音より良い録音であり演奏だと思うが、ロイヤルフェステバルホールは大きな会場なのでちょっとオフ気味の大味なサウンドになるのは否めない。北ドイツ放送響とのこの演奏がベストだ。EMIはテンシュテットと北ドイツ放送響のベートーベンの7番とジュピターのライブを正規CD化したことがある。最近はテスタメントやALTUSもテンシュテットのライブをCD化している。この演奏もぜひ正規CDで出して多くの人に聞いてほしい。

北ドイツ放送響(1980L)24:42/10:58/10:47/6:18/35:02
ロンドンフィル(1981) 24:48/11:21/10:31/7:10/34:54
ロンドンフィル(1989L)25:02/12:10/11:24/6:14/38:00

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マーラー作曲交響曲第5番
テンシュテット指揮ロンドンフィル
(1978年)
13:53/15:18/18:12/11:55/16:19
(1988年12月13日ライブ)
13:38/15:45/18:06/11:21/14:52

 テンシュテットの衝撃的なデビューとなった1番の翌1978年に録音された5番は、1番以上の大成功を収めた。レコード芸術の1987年の「名曲名盤」で1位、1983年と1993年にも3位に入った名盤である。バーンスタインのように粘りすぎず、60年代のハイティンクやクーベリックのようにあっさりしすぎず、ショルティのように力づくでもなく、まさに知情意のバランスが取れた演奏で、現代オケによるマーラー演奏の一つの典型と言えるだろう。

 だが、残念なことにこの演奏は国内盤では廃盤のようで、現在入手できるのは10年後のライブ録音の方だけのようだ。テンシュテットのマーラー全集は1986年の千人の交響曲で完結したが、翌1987年にテンシュテットは病気療養のためLPOの音楽監督を辞任して桂冠指揮者になり、指揮台に復帰した1988年から引退する1994年までは主にロイヤルフェスティバルホールにおけるライブ録音の形で記録が残されることになった。

 マーラーのライブ演奏はEMIから5番(1988)、6番(1991年)、7番(1993年)が発売され、さらにテンシュテットの没後にLPOの自主レーベルから2番(1989年)、1番(1990年)、8番(1991年)、6番(1983年)が発売された。これにより3番、4番、9番以外はスタジオ録音の5年〜13年後の濃厚なライブ演奏を聴くことができるようになった。もし3番、4番、9番の晩年の録音も残っていればぜひ聞いてみたいがキャンセルされた演奏会も多かったようなので実現しなかったのかもしれない。

 テンシュテットは1984年、1988年、1992年の3回来日したが、ベートーベンの5番と6番が予定されていた最後の来日ではドクターストップで指揮できなかった。私はチケットを買ってあったがメストが代役で振ることを当日知った。1984年の演奏は私はFMで聞いただけだが、この頃日本ではテンシュテットはなぜかあまり人気がなく大きな評判にはならなかった。テンシュテット人気が日本でもようやく沸騰するのは1988年10月の来日の際で、私も素晴らしい英雄を聞くことができた。テレビ中継され後にビデオで発売されたサントリーホールでのワーグナーのコンサートも大きな評判を呼んだ。

 1988年の5番はその来日公演直後の12月の演奏だ。10年前のスタジオ録音に比べて特に弱音部でテンポが遅くルバートするようになり表現が粘着質になっているのが特徴だ。この新盤が出たため1993年の「名曲名盤」では旧盤と票が割れてどちらも同点3位という結果になった。ちなみにこの年に1位になったのはバーンスタインの新盤で、90年代以降は濃厚なマーラーが評論家に好まれる傾向が強くなったようだ。

 晩年のテンシュテットの濃厚さは病気との闘いからくる生きることへの執念が根源にあるので、バーンスタインの自己陶酔的な濃厚さとは本質的に異なると私は思う。でも濃い目のマーラーが好きな評論家は、ぱっと聞いた感じでより濃厚なバーンスタインの方を好む人が多いようで、90年代以降の名曲名盤のランキングではテンシュテットの新盤はバーンスタイン盤の後塵を拝している。

 88年の新盤はデジタル録音とはいえ、ロイヤルフェスティバルホールは3000人ぐらい入る大きな演奏会場なので音の鮮明度は78年のスタジオ録音に及ばないことも考慮すると、テンシュテットの5番を代表するのはバランスのとれた78年盤の方だと私は思う。アナログ最後期の録音は豊潤な響きを捉えており、特に私が今聞いているartリマスター盤は全く問題ない良好な音質だ。

 晩年の濃厚な演奏はテンシュテットの良さが分かる人向けなのではないだろうか。88年盤については当時のチラシにBBCがテレビ放送したことも書いてある。むしろ映像で見てみたい演奏だ。残念ながらその映像はユーチューブでも見当たらなかった。ぜひDVD化を期待したい。

(追記)
 ついにと言うか、ようやくというか1988年の5番のDVD化が実現した。見てみたところEMIのCDとは別テイクあるいは別編集のようだ。映像の方は編集なしのようで金管のミスが少々目立つ。音楽だけ聞くならCDの方が良い。

 86年の3番のライブもCD化さたので、あとは4番と9番の晩年のライブも残っていないものだろうか? 下記HPによると9番は1988年のフィラデルフィア管との演奏がCD-Rの海賊盤で出ていたようだ。ぜひ正規CD化を期待したい。4番も70年代のライブであれば正規CD化されている。
http://www.kna-club.com/archives/tennstedt/tennstedt022.html

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マーラー作曲:交響曲第1番「巨人」
テンシュテット指揮ロンドンフィル
(1977)

 テンシュテット/LPOの巨人はテンシュテットのデビュー録音として、またEMIの初めてのマーラー交響曲全集の第一弾として1977年に録音された(ただし国内盤が出たのは確か79年か80年になってからだったと思う)。続く録音は78年の5番と10番、79年の9番と3番、80年の7番、81年の2番、82年の4番、83年の6番、86年の8番と9年がかりで完結した(その後だいぶ経ってから82/84年の大地の歌が発売された)。

 最後にウェストミンター大聖堂で録音された8番を除けば録音会場はアビーロードスタジオ(1番、5番、7番、9番、10番、大地の歌)か、キングズウェイホール(2番、3番、4番、6番)のいずれかだが、この間録音方式が80年からデジタルに変わった。このためデジタル初期の録音に当たる7番、2番、大地の歌は少し音が痩せて聞こえるのが残念だ。アナログ録音の3番までの方が概ね良い音だと思う。

 さて、マーラーの録音を何番から始めるかというのは録音時代や指揮者の個性を反映しているようだ。60年代初期には4番が分かりやすい作品として人気があった。4番から録音を始めた例としてバーンスタインの旧全集(60年)やショルティの旧番(61年)がある。最近ではヘンスラーが録音したギーレンの全集が4番(88年)から始めている(その前の81年に8番を全集とは別に単独でソニーにライブ録音しているが)。

 60年代後半頃から70年代にかけては1番が人気曲になった。1番から録音を始めた例としてハイティンク(66年)、レヴァイン(74年)、メータ(74年)、テンシュテット(77年)、インバル(85年)などがある。70年代に入り5番のアダージェットがヴィスコンティの映画「ヴェニスに死す」で使われたこともあって5番も人気曲になった。5番から録音を始めた例としてカラヤン(73年)、ノイマン(77年)、マゼール(83年)、シノーポリ(85年)、ドホナーニ(88年)などがある。テンシュテットが1番から初めて次は5番に進んだというのは王道中の王道だ。

 こうして見ると76年の2番から始めたアバド、80年の8番のライブが全集のきっかけになった小澤、84年の6番から始めたベルティーニ、クック版の10番から始めたラトル(80年)とシャイー(86年)は個性派だということが分かる。ブーレーズもDGの全集は6番からだがソニーに最初に録音したマーラーは10番のアダージョだった。

 ところで、イギリス・ロンドンのオケは5大オケと言われるが60年代から70年代前半にかけてレコード録音を活発に行っていたのは主にロンドン響(LSO)と(ニュー)フィルハーモニア、ロンドン・フィル(LPO)の3つだ。この時期、EMIは主にクレンペラーやジュリーニ、ムーティ指揮で(ニュー)フィルハーモニアを、プレヴィンやヨッフム指揮でLSOを、デッカは主にケルテスやセル、ショルティ指揮でLSOを、DGは主にアバドやティルソン・トーマス指揮でLSOを録音していた。

 一方のLPOはこの時期プリチャードから首席を引き継いだハイティンク指揮でフィリップスにベートーベンなどを録音しているが、ハイティンクはACOと掛け持ちだったこともありLSOや(ニュー)フィルハーモニアほどの存在感はなかったように思う。しかし1976年にヨッフムとのブラームスやロストロポービッチのチャイコフスキーなどをEMIに録音し始めたあたりから少し風向きが変わり始め、1977年にはテンシュテットが客演し大成功を収めた。 

 恐らくこの時期にコンサートマスターにデビット・ノーランを招へいしたり、各パートの主席奏者を入れ替えたりといった大改革を実施したのではないだろうか? 詳しい事情は良く分からないのだが、LPOはこの「巨人」で突然、LSOや(ニュー)フィルハーモニアに負けないしっかりした音を出すようになった。

 オケの潜在能力を目ざましたのはテンシュテットの才能に加えてLPOとの相性の良さだろう。カラヤンがこの録音を聞いて「自分の後任に」と言ったという説がある。実際BPOとの初録音は翌78年にすぐに実現し、以後数回に渡って客演が実現しているので、これはあながち全く嘘ではないだろう。

 LPOは翌78年に長年LSOやコペントガーデンオペラでロンドンになじみの深いショルティを音楽監督に迎えた。ボールトとショルティが78年にLPOと録音した2つの「惑星」も名盤の誉れ高いが、ショルティ時代は4期で終わり、83年からはテンシュテットを首席に迎えてLPOの黄金時代が始まることになる。

 東芝EMI(現EMIミュージックジャパン)が現在CDとDVDで出しているのは1990年のシカゴ響とのライブ録音でこの演奏はマーラーの若書きにしては表現が濃厚なので(DVDは面白いが)、まずお勧めしたいのはこちらの録音の方だ。アナログ最後期の録音はたっぷりと響く好ましいものだ。私が現在聞いている盤は輸入盤で出ていたダブルフォルテシリーズ(2000年のartリマスター盤)だがこれは現在は廃盤中のようだ。

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