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2007年11月2日18時半
江戸東京博物館大ホール
ボッカチオ:阿相聡子
フィアメッタ:藤本恵美子
イザベラ:田代香澄
ペロネッラ:奥幸子
レオネッタ:成瀬緋沙子
ロッテリンギ:砂原真也
ランベルトゥッチョ:滝上慎悟
ピエトロ:坂本嘉之
座長:池上誓一
指揮:平野桂子
ピアノ:矢持真希子
友人が出演するオペレッタを見てきた。このところ忙しくてオペラを生では全然見ていない。ご無沙汰している友人にたくさん会えた。
グレース・アーツがボッカチオを上演するのは2004年に次いで今回が2度目だ。今回は江戸東京博物館の大ホールで舞台が広く、筋書きが凝っているグレース・アーツ版のボッカチオが前回よりも分かりやすかったように思う。
大正時代の浅草オペラなるものがどういうものか良く知らなかったのだが、「ボッカチオ」 と「天国と地獄」だけで年間50万人以上を動員する大オペレッタブームがあったらしい。グレース・アーツ版のボッカチオはその史実を踏まえて、大正時代の浅草を舞台に一座の座長が当時ボッカチオ役で評判をとった原信子と自分の間にできた娘を自分の一座で新たにボッカチオ役で売り出すという設定になっている。1幕は舞台稽古という形でボッカチオの前半を、2幕は劇中劇という形でボッカチオの後半が上演される。劇は大成功し座長は自分の一座が浅草オペラを超えたことを確信して幕となる。
自分がオリジナルのストーリーを正確に把握していないのでどこまでが元の筋書きでどこからが創作なのかはっきり書けないのがもどかしいが、全体が今は無き浅草オペラに対するノスタルジーになっていることは良く分かる。江戸東京博物館という舞台もドタバタした筋書きもしっくりくる。グレース・アーツ主宰の池上誓一さんはそんなにお歳ではないので浅草オペラは見ていないはずなのだが、ウイーン仕込の氏の劇場感覚がなせる業なのだろう。
全体として演劇的な要素が強い舞台で、阿相さんのズボン役ボッカチオも成瀬さんのハイカラさんレオネッタもはまっていたし、ランベルトッチョの滝上さんとロッテキンギの砂原さんの軽妙なタップも印象的だった。しかし音楽的にもしっかりした演奏だったし、女性の平野さんが暗譜で振っていたのも印象的だった。
ぜひ見に行くことをお勧めしたいところだが残念ながら昨日が最終日だ。グレース・アーツは要チェックだ。
http://www.interq.or.jp/jupiter/byron/
なお女声によるボッカチオは浅草オペラに限らず向こうでもなされているようで、来年のフォルクスオパーの来日公演もそうなっているようだ。
http://eplus.jp/sys/web/s/wien/index.html
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