時事問題のメモ

時事問題などについて考えたこと。目的は手段を正当化しないし、その逆も真なり。

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文科相、3大学開設認めず 「審査のあり方見直す」
http://www.nikkei.com/article/DGXDASDG0201R_S2A101C1MM0000/


田中大臣の大学開設の不認可、相変わらず盛り上がって(?)います。

議論を見ていると、大学が多すぎるかどうかという現状認識、そのために大学の開設を不認可するのが良いのかという手法、審議会の答申を大臣が覆すという裁量についての議論がごっちゃになっていて、それぞれ議論があるところですが、最終的な結論だけで言えば、開設を認めないのは不適切だと思います。

大学の設置認可については、事前チェックから事後チェックという方向で政策が進められてきました。
かつては設置認可は厳しく、その一方で一旦設置されればその後はチェックされないという状態だったのですが、設置認可は緩やかにして、その代わり、「認証評価」と呼ばれる事後的なチェックを、たとえば大学であれば7年に一度、受けなければならない仕組みになりました。

これは全体として規制緩和の流れにのっているものと思いますが、そもそも事前チェックだけでは、無理があるからです。どんなに細かく事前にチェックしたからといっても、あくまでも計画ですから、善し悪しを見分けるには限界があります。その一方で、通ってしまえばどうなっても、という問題です。
そのため、事前チェックより事後チェックという方針は正しいものと思います。学生の志願状況、教育研究の実績が出てくれば、もっと効果的なチェックができるはずです。

もっと言ってしまうと、現在の(いや、以前のか・・・)大学設置・学校法人審議会が審査するという手続さえ、まだまだ重いと感じます。

一応大学設置基準というものがあり、校地の面積や教員数など細かく定められているのですが、まだあいまいな裁量が残るところがあります。実際の審査の過程で、学科等の名称など非常に細かいところまで指摘があるということも仄聞します。

ただ、そうした意見を受け入れて開学したところで、きちんと学生が集まり、教育研究がうまくいくかは何の保証もないし、うまくいったからと言って審議会の委員が責任をとってくれるわけではありません。

そうしたことを考えると、設置基準に合致しているか、虚偽がないか形式的に判断すれば良い話で、審議会が審査をして、という手続さえも、過剰ではないかという気がします。

以上を敷衍すれば、大学の設置について事前チェックによる方法は限界があり、事前チェックではなく事後チェックを重視すべきであるということです。もちろん、事前のチェックで判断できれば、設置する無駄も省けるし、学んだ学生の救済も考えなくて良いので理想ではあります。しかしそれは現実的には難しい、ということです。
また、多すぎるからといって参入規制を行うことは、すでに参入している大学の既得権を保護することに他ならないので、不公平でもあるでしょう。


ちなみにアメリカの大学は設置の規制がきわめて緩いそうです。
その代わり、設置後に地域毎のアクレディテーション(認定とでも訳すしかない)を受けなければ奨学金の対象になるなど様々な便宜が図られない、という仕組みになっています。
ただ、アクレディテーションを受けなくても大学として存在することはできるので、学位を乱発するディグリー・ミルなどの問題が生じています。
そこまで緩和しなくても良いと思いますが。


さて、そもそも大学が多いのか、質が下がっているのか、といった議論は、いずれまた。

最近の大学設置認可に関わる事件でもそうですが、大学については意外に多くの人が関心を持ち、語ることに改めて驚きます。

もともとその分野に近い人が周囲に多いこともありますし、twitterでもそうした人を多くフォローしている事もありますが、それにしても大学関連についての話題や記事は多いな、と感じます。

ただし、大学というのは本当に様々なんですよね。
分野によって違いますし、レベルによっても違う。
そして時代によっても違うし、国によっても全然違う。

なので、知れば知るほど、「大学では」と一般化された議論は気になります。
どうしても自分が経験した「大学」をすべての大学に展開する議論が多く感じるんですよね。

現在大学にいる人たちでさえ、自分と異なる分野や、自分が所属している大学についてはあまり知らないんだな、と感じることもあります。
私もすべてを知っているわけではないので、自戒でもありますが。

なので、「大学は」と一般化して議論することは慎重にならなければならないし、自身の経験ではなくデータに基づいて議論することがとても大切だと思います。

それにしても、大学は多すぎる、大学教育は無駄だ、という人が大学を出ている人だというのは皮肉です。
大学を出ていない人があんなものは不要だ、というならまだ仕方ないにせよ、大学を出た人達があんなもの無駄だという状況、大学の人は深刻に考えなければならないと思います。

尖閣諸島の問題、竹島の問題、先鋭化しているようですね。
ロシアとの北方領土の問題は昔から強調されていたことですが、尖閣諸島や竹島の問題は存在していることすら以前はあまり知られていなかったように思います。学校でもきちんと習った記憶がありません。

韓国も中国も政権交代の時期を迎え、日本の政権も安定しているといえない、という状況はこうした問題を取り扱うのには良いものではありません。

領土は近代国家を構成する重要な要素ですし、原理原則として譲るべきではないというのは分かります。
ただ、隣り合った国同士で領土問題が存在するのは珍しいことではないですし、そうした国同士が紛争状態にあるかといえばそうとも限りません。そういう問題は多かれ少なかれあるのもやむを得ず、それでも関係を続けていくというのが冷静な外交だと思います。

竹島、尖閣諸島についていえば、住んで利用するという場所でもないので、プライドは別として、そこから得られる国益は何かということです。それは、漁業権、海洋資源、制海権といったものでしょう。これらをいかに最大化できるかということを考えることが重要なのだと思います。

歴史的にこちらの領土だ、という主張が盛んにされています。それも1つの要素ではありますが、それほど本質とも思えません。誰も知らない島を見つけたものだとすればそういう発想が出るかもしれませんが、ユーラシア大陸の歴史を見ていると、領土などというものはとったりとられたりして現状が確定しているもので、正しい正しくないの問題ではありません。たとえばトルコという国がありますが、その領土にもともと誰が住んでいたのか、あるいはトルコ人という人たちがもともとどこに住んでいたのかというと簡単ではありません。

結局のところ、領土問題は実効支配が大きいです。尖閣諸島は日本が実効支配していて、竹島はしていない。この違いは大きく、交渉のスタンスも変わってくると思います。
実効支配しているところはそれを維持し続けて利用の自由度を確保することが最優先されますし、実効支配されているところは、名より実をいかにとるかを目標にするのが現実的のように思います。

これは交渉です。
もともと日本の領土だったという主張をすれば、領土を返してくれたり、領土と認めてくれるなどということは考えられません。また、軍事的に現状を維持したり、あるいは現状を変更して自分の主張を通したからといって、相手があきらめて問題がなくなるようなものではありません。
領有する、領有しないという1か0の発想にとらわれなければ、いろいろな解決策が出てくるのではないでしょうか。
何を譲って何を得るのか。自分がどうすれば相手がどう出てくるのか。
そういった交渉のテクニックこそが大事なように感じます。

参議院の選挙が公示されました。

改めて、おかしな選挙制度です。

この国では、選挙期間中はどの候補が良いか悪いかなどネットで自由に発言することが制限されるとのこと。
公職選挙法の文書図画の頒布というやつです。
選挙期間前はできるのに、選挙前はできないのです。

選挙期間中も「報道」はできるし、政治活動はできるということ。しかし、ネットが「文書図画」にあたるかどうかも含めて、報道、政治活動、文書図画を決める基準が、そして誰が決められるのかよくわかりません。

本来選挙やそのための活動は、買収をしたりしない限り自由であるべきです。


もう1つおかしいのは一票の格差。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E7%A5%A8%E3%81%AE%E6%A0%BC%E5%B7%AE

5倍もの格差があるのは普通ではないと思います。
感覚的には2倍になってはいけないという感じでしょうか。

どこにすんでいるかで1人の1票が5倍も変わるのであれば、納税額で票の重みを換えた方が、よっぽどすっきりするように思います。

東京都が提案した青少年健全育成条例の改正案が否決されました。

性描写漫画規制案を否決 民主などが反対 都議会委員会
http://www.asahi.com/national/update/0614/TKY201006140397.html

児童ポルノ騒動のときといい、趣旨はわかるのですが、規制の線引きが現実的には難しいため、こうした表現の自由に関わる問題は慎重に対応すべきです。

この青少年健全育成条例については、「非実在青少年」と定義するなどなんだか訳がわからなくなっています。


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