時事問題のメモ

時事問題などについて考えたこと。目的は手段を正当化しないし、その逆も真なり。

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日本の総人口がいよいよ減少しはじめたのではないかという報道がされています。少子高齢化は今年の初めからキーワードとして本当によく見るようになりました。

さて、人口が減るのはそんなに大層なことでしょうか。狭い日本には人が多すぎなので、少々減った方がちょうどいいのかな、なんて私も実は思っていました。しかし、これは人口の問題の一面しかとらえていません。

人口問題には、3つの側面があります。

1つは人口の絶対水準です。今、1億2000万人で、世界の国として結構多い方。これはある程度あったほうがいいです。たとえば日本語を話す人口と考えたとき、これが少なくなりすぎると、世界中の本を日本語訳で読めなくなるし、Windowsも日本語版が無くなるし、Googleの対象言語でも無くなってしまうし、とマイノリティの悲哀を感じることになるでしょう。

2つ目は人口の増減傾向。一言で言えば、増えているか、減っているか。実はこれまでの社会構造自体、増えることを想定したので、減ることになると色々別のことを考えなければなりません。学校はどんどん建てていけば良かったのが、余ったものの活用方法を考えないといけなくなったり。絶対的水準はともかく、増えているのか、減っているのかでは全然違います。

最後は、人口の年齢構成のいびつさ。日本は50代後半あたりと20代後半から30代前半に2つ山があります。いわゆる団塊と団塊ジュニアです。たとえば、団塊世代が退職してしまうと、急に働く人が少なくなったり、年金を払う人ともらう人のバランスが崩れてしまうので、あたふたしているのは周知の通り。また、マンション市場が活況なのは、団塊ジュニアが結婚して家を買う年齢に達しているから。

本当は、年齢分布にでこぼこがなくて、人口の成長率が一定で、人口の絶対数も一定というのが一番安定しているのかも知れませんが、現実は全くそうなっていないので、大変です。

あと、並行して人口の地域分布も留意しないと行けないところ。これは集中が進む、という見方もあるし、工業化で集中したものはサービス化で分散する、という話もあり、よくわかりません。

マンガ嫌韓流

話題の「マンガ嫌韓流」(山野車輪)を読みました。

内容的には、ワールドカップの誤審問題、戦後補償問題、日韓併合問題、文化ねつ造問題などをとりあげたもので、タイトルのとおり、韓国に対して、あるいは韓国に迎合的な日本に対して否定的なテーマを取り上げています。ストーリーとしても通説に対して反論する、という形をとっているので読みやすい。

あっという間に読めましたが、内容的には2ちゃんねる等を見ていれば聞いたことがある議論で、特に目新しいものはありませんでした。ただし、マンガの中で指摘されているとおり、マスコミではなかなか報じられないテーマもあり、読む価値、知っておく価値はあるのではないかと思います。いろいろな考えを知っておくのは重要なことです。

ただし、内容はそれなりの価値があり、中立的に書こうとしているように見えるのですが、マンガはちょっと・・・という気もしますし、絵については反対側をネガティブに見せているところがあり、安直なタイトルと共にちょっと残念な気がします。

さて、この本については私は、内容よりも、マスコミの報道が気になっています。
amazon http://www.amazon.co.jp/
などの売れ行きランキングを見てわかるように、この本は非常に売れているのですが、テレビや新聞では広告の掲載も含めて情報が流されていないという極めて異常な状況になっています。

また、asahi.comのランキング一覧(http://book.asahi.com/ranking/)を時系列で見ると、奇妙なことに最初のころは全くランキングにのっておらず、次に「コミックは対象外です」といった妙な説明が入るようになり、最近でようやく言及されるようになっています。

マスコミにもいろいろな意見があるのは当然だし、良いことと思いますが、自分の都合に反する情報を流さない、というのは危険なことです。いろいろな意見にふれる機会を確保することは大切なことです。

一部の人達による情報の統制はあってはならないですし、ネットの普及で、それができる時代は終わろうとしているのです。

郵政問題

Yahoo!のblogもそろそろ開始。しかし、ものすごく重い。反応が遅い。

さて、blogは何かニュースがあったらすぐに更新した方が良いようなのですが、郵政解散については書きそびれました、というか、書くことがたくさんあって、何から書いたらよいのかわからないです。

郵政三事業については、民営化をして経営の自由度を高めると共に、サービスを維持するために一定の制約を課すべきだと思います。しかし、民営化をするというのは大方針で、重要なのはその中身であるにもかかわらず、そこまで議論が深まらないことが問題と思います。
そして、入り口で躓いてしまうのならば、権力闘争との批判はあっても、解散はやむを得ないと思います。というより、国民としては意見を反映できる選挙は望むところだ、と思います。


郵政三事業を民営化するという大方針については、小さな政府を指向し、民間に出来ることは民間に、という立場に立てば、肯定できるものだと思います。公務員でも民間でできるものであれば、民間にやらせた方が効率的です。

大切なことは、

・サービス水準を維持向上する
・健全な経営を維持する
・国の負担をなくする
・働いている人達のやりがいを確保する

ということで、これらを全て満たすには非常に丁寧な制度設計が必要な感じがします。


「今でもうまくいっているのに、なぜ民営化するのか?」

というのは核心的な質問です。現状を変えたいというエネルギーが弱いところがこの問題がややこしいところです。国鉄の民営化の場合、赤字垂れ流しで経営は限界で、そのままではお先真っ暗なことが目に見えていました。電電公社の民営化の場合、電話の積滞が解消され、民営化すればこれからいろいろな明るい可能性があることが見えていました。しかし、郵政事業は、現状でそこそこうまく経営できているし、民営化しても劇的に成長が見込めるわけではない。そのため、「このままでいいや。」となりがちです。

しかし、実はゆで蛙かも知れないのです。

郵政三事業は郵便、貯金、簡易保険ですが、郵便と、貯金・簡易保険の2つに分けて考えてみます。
後者の問題点は、集められた金が特殊法人などに流れて、非効率に運用されてしまいがちなことです。通常、リスクが高ければ高い利率、リスクが低ければ低い利率となって調整されるのが市場ですが、郵政事業で集められた金についてはこの市場原理がうまく働いていません。政府保証がついてリスクがないのに、他の金融機関並みの利率が設定されています。そんなうまい話は当然何か理由があって、結局融資先が焦げ付いた場合には税金投入などがなされるなどして、結果的に国民が負担することになってしまいます。市場原理を働かせることによって、必要なだけのお金を集め、必要なところにお金を分配する仕組みを作ることは重要なことです。

政府の財政を改善するには、増税と歳出削減の両方が必要です。しかし、増税をするとどうしても歳出削減が甘くなってしまうので、自らの任期の間は増税しない、とタガをはめて、歳出削減を先行する、とうのが小泉政権の作戦だと思います。そして、歳出削減と言っても、当座の金があるとどうしても使ってしまうので、そういう誘因にならないように、郵政事業による財政投融資を絞ろう、というのが小泉改革だと理解しています。これに反対するんでしょうか?

郵便については、また少々違う話になります。混同されがちですが。
郵便のうち、「信書」と呼ばれる限定的な競争しか行われていない分野と、小包のように民間宅配便と完全に競争している分野があります。どちらも、民営化して競争をして、サービスを高め、効率を追求していった方が良いと思います。情報通信の発展もあり、今後郵便が大きく成長するということは考えにくいですから、今のうちに競争力がある経営を実現していくことが大切です。大需要の会社と包括提携したり、関連事業を買収したりすることができるように、自由度を高めるべきです。

ということで、民営化した方が国民の負担は少なくなるし、経営も健全化しそうなのですが、サービス水準は維持できるのでしょうか?民営化すると、郵便局が減ってしまうのではないでしょうか?

まず、郵便については、郵便局が減るかどうかと、サービスが変わるかどうかはあまり関係ないような気がします。ポストに投函できて、家まで配達してくれればいいですよね。郵便局があってもなくても。

郵便局は大きく分けて普通局と特定局があります。普通局はでかい郵便局で、建物の中に入っている小さなやつは特定局です。
2003年度末で郵便局は24,715ありますが、そのうち普通局は1,310で、特定局が18,935、簡易郵便局が4,470。つまり、ほとんどが特定局。そして、特定局の内訳を見ると、集配局が3,530で、無集配局が15,405。ほとんどの特定局が集配をやっていないのです。
http://www.zaimu.japanpost.jp/tokei/2003/so03.html

郵便物数で見ても、2003年度の内国郵便物は12,334,734千通ですが、そのうち実に10,789,157千通が普通局引き受け。
http://www.zaimu.japanpost.jp/tokei/2003/yu03.html

なので、特定局が減ったとしても、郵便サービスにどの程度の影響があるのでしょうか?

次に、簡易保険について考えると、郵便やネットで申し込めばいいし、そうでなければ外務員が回ればいいので、各地に郵便局があることがサービスとあまり関係ない気がします。

最後に郵貯。これは私はよくわかりません。やっぱり郵便局がないとだめなんでしょうか?コンビニATMみたいに、ATMだけあるのではだめ?

いろいろ書きましたが、民営化したからサービス水準が落ちるという論理は謎ということです。
郵便局が少々減ってもサービスは変わらないような気がしますし、そもそも民営化すると郵便局が減り、公社のままだと郵便局が減らない、というのもよくわかりません。そんな決まりがあるのでしょうか。

NTTみたいに、民間会社にしても、全国サービスを義務づければいいだけでしょう?
ということで、やっぱり民営化するかという入り口より、中身が大切だ、という冒頭の結論になります。

民営化しても、競争状態が作れなければ、効率性は高まりません。その点で、郵貯は分割して民営化しなければならないのではないか、という議論もあったのに、そこにすら議論が至らなかった。

民営化賛成となるとどうしても民間万歳、公務員はだめ、という議論になりがちですが、郵政事業に携わる人達は、極めてよくやっていると思います。いわゆるお役所の対応に比べ、郵便局のサービスは接客もきちんとしているし、志気も高いと思います。組合活動もうまく抑制できているし。
一部の報道では、郵政民営化が否決されて万歳をした郵便局があった、なんて報道しています。
しかし、私はこの何日か郵便局に用事で回っていますが、彼らは黙々と仕事をしています。

この人達に、やりがいと誇りを持ち続けて働いてもらうこともとても大切なことです。国家公務員だからというプライドがこれまではあったことがこの働きの背景にあったことは否定できませんが、民営化したとしても公共的な仕事には変わりないのですから、誇りを持ってやって欲しいです。

郵便局のサービスに比べて、民間である銀行のサービスがあまりにもたるんでいたことも、民営化すべきという国民の意識が高まらない理由の1つです。土曜日のお金をおろしても郵便局ではただなのに銀行は有料だったり、給料が異常に高かったり。

このことも、単純に民営化すれば良い、というのではなく、どのように民営化するかが大切だ、と言う一つの証拠かも知れません。

冷静な理屈の議論の他に、いろいろな利権があることも、この問題を見る際には大切かも知れません。
今回の解散も多分に権力闘争の面がありそうです。また、銀行はなんとか郵貯の力を弱めたいと思っていますから、銀行の影響があるかも知れない財界、マスコミ、大蔵族の政治家の動きはちょっと心して見た方がよさそうです。
そして、特定局。上述のように郵政事業にとってお荷物になってきている気がするので、1くくりに郵政事業と見るのではなく、特定局は特定局という別の主体として見た方がわかりやすいです。
そもそも郵便を全国展開する際に、各地の地元の名士に協力してもらうという、いわばフランチャイズシステムを使ったのが始まり。当時としては画期的なシステムだったと思います。しかし、公務員なのに世襲が多くなったり、土地を借りているがゆえに効率的な郵便局の配置ができなかったり。そろそろシステムの寿命を迎えている気がします。しかし、地方の名士だっただけに選挙での力が強いので、政治への影響が強い。ただ、実際問題としてどの程度選挙に影響力があるのか、私にはわかりません。また、他の中小商店と同様、局長を子息が継がない例も多いという話もあり、がんばって守るほどおいしい仕事なのかもわかりません。

郵政民営化はたいした問題ではない、と言う政治家が多い割に、反対が根強かったりします。何か私が知らない、よっぽどおいしい利権があるのでしょうか。うーん、よくわかりません。

#blogの最初からちょっと飛ばしすぎ。疲れました。

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