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■2月8日 朝日新聞 首相、皇室典範改正「誰もが望む形で」 小泉首相は8日午前の衆院予算委員会で、女性、女系天皇を容認する皇室典範改正案を今国会に提出するかどうかについて「各党、国会で冷静に、穏やかに議論することが望ましい。その結果を見てから判断すべき問題」と語った。自民党内の合意を取り付けられるかどうかを見極めたうえで、国会提出について最終判断する考えを示したものだ。ただ、党内には、秋篠宮妃紀子さまの第3子懐妊を受けて「今国会への提出を見送るべきだ」との慎重論が強まっており、調整は難航しそうだ。 首相は、民主党の笹木竜三氏に対する答弁で、改正案の狙いについて「安定的な皇位継承のためには男子、男系に限定すると継承は難しいのではないか」と説明した。ただ、「慎重に議論して誰もが改正は望ましいという形で成立するのが望ましい。政争の具にならないように慎重に取り運んでいきたい」と慎重に対応する考えを強調。今国会での提出についても「もともとこだわる、こだわらないという問題ではない」と述べた。 首相の発言について、安倍官房長官は8日の記者会見で「自民党内で勉強を進めると伺っている。今回のご慶事を十分に踏まえた議論になっていくだろう。まず、この議論を政府としても見守っていきたい」と語った。さらに、7日に首相と協議したことも明らかにし、「首相も同じ考え方だ」と述べた。 一方、首相に近い自民党幹部は8日午前、記者団に「首相は『国会で議論を』と言っている。議論をするのは、改正案提出後だ」と語り、改正案を今国会に提出する政府方針に変わりがないとの見方を示した。同日昼の与党の幹事長、政調会長、国対委員長会談では紀子さまの懐妊と皇室典範改正問題は切り離した形で議論を進めていくことを確認した。 会談後、公明党の東順治国対委員長は「今国会に出すのが望ましい。ただ、今国会提出に何が何でもこだわるものではない。政争の具にするのはよくないということで与党は一致している」と記者団に語った。2006年02月08日12時58分 ■2月8日 朝日新聞 「最後の課題」で首相窮地に 皇室典範改正に慎重論 「最後の国会」の最大の政権課題として皇室典範改正案の成立を明言してきた小泉首相が、厳しい立場に立たされた。秋篠宮妃紀子さまの懐妊を受けて、ただでさえ閣内にも出始めていた慎重論が一気に噴出し始めたからだ。だが改正案の行方次第では、9月に任期切れを控え、政権の求心力が急低下しかねない。 8日、首相発言は微妙だが明らかに変わった。 午前の衆院予算委員会で「誰もが改正は望ましいという形で成立するのが望ましい」と言い、夜には記者団に「できれば全会一致で改正されることが望ましい」と踏み込んだ。自民党内合意だけでなく、与野党合意も必要だ――改正案提出に向けて自らハードルを上げた形になった。 背景にはこの日も広がった慎重論がある。 「小泉チルドレン」と呼ばれる自民党新人議員のうち34人が、慎重審議を求める署名を党執行部に提出。首相の方針を支持してきた自民党の加藤紘一元幹事長も講演で「今国会で必ず通す、と言えば言うほど事態はもめる」と語り、慎重論に転じた。 安倍官房長官が8日の記者会見で「今回のご慶事も十分に踏まえ、(自民党で)議論をいただく。総理もご同様の考えだ」と語ったのは、こうした党内事情を踏まえたものだ。 関係者によると、安倍氏は前日、首相に慎重論が勢いを増している現状を報告。「改正準備は進めるが、与党内の議論や世論の動向を見極めて判断する」との方針で一致したという。 首相の判断次第で、改正案は複雑な道筋をたどりそうだ。 「任期中に皇室典範を改正する責任があると感じている」と周囲が見る首相は、これまで今国会での改正案成立を模索してきた。 与党内では、国会提出前に与野党の協議機関を設けて事実上の合意を取り付け、「国民の総意」の形を取る案も検討されている。あくまで首相が改正案提出にこだわると、提出が当初の目標だった3月上旬から大幅にずれ込み、その場合、国会の会期延長論が浮上するのは必至だ。 次に、政府が今国会に改正案を提出するものの、次の国会に継続審議になるケースも考えられる。首相は8日の衆院予算委員会で「国会においても議論する場をつくる」と述べる一方、同夜、記者団に「全会一致が望ましい」と語っているためだ。 ただ、首相は9月の自民党総裁任期切れとともに退任する意向を表明しており、改正案は次期首相の手に委ねられる。「ポスト小泉」有力候補の安倍氏や麻生外相が新首相に選ばれれば、ともに慎重な立場とみられ、棚上げされる可能性が出てくる。 さらに、紀子さま懐妊で、男系維持派は「男の子がお生まれになる可能性もある。謹んで待つべきだ」(平沼赳夫元経済産業相)と主張。首相の方針に理解を示す立場の政治家からも「1、2年じっくり時間をかけて」(加藤元幹事長)との声が漏れ始めた。首相は世論についても「よく見極める必要がある」としており、状況次第では今国会への法案提出自体を見送ることもありそうだ。2006年02月08日21時25分 ■2月8日 読売新聞 皇室典範改正案、今国会提出は慎重判断…首相軌道修正 政府は8日、女性・女系天皇を容認する皇室典範改正問題について、今国会へ改正案を提出するという従来の方針にこだわらず、改めて慎重に検討する方針を固めた。 秋篠宮妃紀子さまのご懐妊により皇室をめぐる環境が変わったことを踏まえ、世論や与党内の議論を見極める必要があると判断した。 政府は改正案の作成作業は予定通り進めるが、今国会への提出を見送る可能性もある。 小泉首相は8日午前の衆院予算委員会で、皇室典範改正案の扱いについて「国会で、各党が冷静に穏やかに議論されることが望ましい。その結果を見てから判断する問題ではないか」と語った。また、「だれもが『こういう改正が望ましい』という形で成立することが望ましい。今は賛否両論があるが、慎重に審議し、政争の具としないように取り運びたい」と述べた。 首相は今国会に改正案を提出、成立を目指す考えを示していたが、自民党内などで「紀子さまに男子が誕生する可能性がある以上、提出を見送るべきだ」との慎重論が強まったのを受け、軌道修正したと見られる。 民主党の笹木竜三氏の質問に答えた。 安倍官房長官は8日午前の記者会見で、「(女性・女系天皇を容認する)皇室典範に関する有識者会議の報告について自民党内で勉強を進めると聞いている。議論を政府としても見守っていきたい。首相も同じ考えだ」と述べた。改正案提出を判断する時期については、「今の時点で『いつまで』と言うのは適切ではない」と語った。 (2006年2月8日15時2分 読売新聞) ご意見・ご質問はメールでお受けいたします info@takenoma.com |
皇室典範関係資料
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