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先日自宅のCDラックを整理していたら、1990年発売の植木等のアルバムに目が止まった。 『地球温暖化進行曲』という曲が収録されているのを思い出したからだ。 「地球が暑くなってどこわりい」 「暖房いらずでいいじゃないか」 という不謹慎極まりない歌詞を見て思わず笑ってしまったが、実は「どこがわりい」に正確に答えるのは意外と難しい。 当初ロシアは「温暖化を歓迎する」という声明を発表していた。 温暖化で国土の大変を占める凍土が農地に転じたら、一大穀倉地帯が手に入るからだ。 しかも、大気中のCO2濃度が高くなると植物の成長が早くなるため収穫高も上る。 むしろ寒冷化が進むと農地が失われるのは必至であり、温暖化は決して悪いことばかりではないのだ。 一方温暖化の最大の問題点は「海面上昇」といわれる。 米国などを提訴すると発表して物議を呼んだ南太平洋のツバル共和国は「沈み行く国」として知られる。 約一万人が住む品川区ほどの小さな国土が、温暖化により水没しつつあるというのだ。 それに対しオーストラリアは、ツバルの平均海面高には変化はなく「温暖化と海面上昇に因果関係はない」との研究成果を発表した。 もし本当に海面が上昇しているのなら、世界中の海面が同時に上昇していなければなるまい。 しかし、米国東海岸などでは海面は逆に降下していることが観察されている。 それでもツバルが水没しているなら、ツバルが地盤沈下していると考えるのが自然だろう。 そもそも、海に浮かんだ氷はいくら解けても海面は上らないではないか。 コップの氷が全部溶けても、水位が変化しないことは小学生でも経験的に知っている。 温暖化が進むと湿度が上り、湿った空気が回り込むことで、極地の氷は厚くなるため、温暖化が進むと海面が低下するとの有力な学説もある。 温暖化は環境問題の一つのトピックに過ぎない。 温暖化ばかりに目を奪われずに、問題の全体像をしっかりと把握すべきではなかろうか。 「地球温暖化進行曲」を鼻で笑っている場合ではない。(竹田恒泰) この原稿は、平成18年10月〜平成20年9月に「フジサンケイ・ビジネスアイ」に連載した「エコマインド・アイ」を転載したものです。 |
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2009年09月26日
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