ウイスキーと語る

兼業農家のグラフィックデザイナーです

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わたしのお客さんは零細企業が中心で、最近廃業したり、連絡がつかなくなってしまったところもある。小さな印刷屋さんとの付き合いが多い。普段は下請け専門で、営業系の印刷会社や広告代理店からフィルムを支給されて、刷るだけ仕事をしているような印刷業者だ。

だけど、たまには「印刷を頼みたいんですけど」という人が原稿を持って訪ねてくる。下請け専門だからデザイナーなんて雇ってなくて、わたしに連絡が来る。わたしがデザイン・出力データを制作し、校正が済むと製版屋に電子メールで送る。そんな印刷屋だから、インターネットをやっていないところが多い。メールで飛ばせばいいちょっとしたデータを、わざわざクルマで運んだりもしている。家族経営で、自分の土地に返済の終わった軽オフを置いているだけだから雑草のように強い。喫茶店でコーヒーを飲みながら『昔は寝る暇もなかった』と懐かしんでいるが、だけどやっぱり、延々と続く不況に取り残されて、気力とともに廃れて行く。

景気だけの問題ではないけれど、少なくとも景気が良ければ『寝る暇もない』ほどブラックな仕事は零細企業に押し付けられていたはずだ。エコという標語で紙が減り続けている。賛否両論はあると思うけれど、エコは単なる金融商品だ。紙が森林を壊しているのではない。嘘だと思うなら、出荷できずに森で腐っている杉や檜を見るといい。あの森にも、作りすぎた再生紙にも補助金が注ぎ込まれている。補助金は税金で、誰かの生活費だったものや、生まれてくるかも知れなかった子どもの養育費を、国が奪ったものだ。

わたしはこれから、取引のある旧式の印刷屋にデザイン通販を提案する。必要なら技術的なサポートをする。石頭をあえて叩こうとは思わないから、無理にとは言わない。同時に、タウンページを開いて、全国の印刷会社に片っ端から電話をかける。エンドユーザーを取りに行こうと思ったけれど、営業の電話は関連業者でないと「聞く耳持たん」と切られてしまう。まあ、関連業者でも切られるのだけど。

デザイン通販に完全移行することにした。デザイナーはインターネット回線さえあれば、テレビ電話で設備ごとどこへでも現れる。そしてデザインはその場で仕上がる。


スカイプで話しながらその場で仕上げる印刷紙面 グラフィックデザイン通販
http://sky.geocities.jp/designstudiotakeda/index.html

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