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当たり前のことではあるのだけれど、紙の本の売上が激減している。2012年は26年ぶりに1兆8000億円を下回る見通しで、ピークの1996年と比較すると2/3になった。とくに雑誌が売れていない。
まだ2/3にしかなっていないのだから、まだまだ地獄は続くということだ。反面、電子書籍が売れに売れている、という話も聞かない。わたしの勝手な分析だけど、実はインターネットがすでに巨大な電子書籍で、情報の多くは無料になってしまった。例えばテレビは、NHKと契約しなければ無料である。ラジオは無条件に無料である。本も雑誌も新聞、図書館で読めば無料である。有料で販売されている紙媒体は、手元に残しておきたい人だけが買うものだ。書籍が売れないということは、料金を払ってまでストックしておきたい情報が少なくなったということだろう。 雑誌の発売日にワクワクして書店へ行った頃もあった。FMレコパルとか、そんな音楽情報誌を買って、FM放送の番組表や、洋楽の情報などを読みあさった時期があった。若かりし頃、友人らはホットドックプレスや、ポパイというファッション誌を読んでいたけれど、『ケッ、そんなこっ恥ずかしいもの読めるか』と思っていた。そのくせ喫茶店などではこっそり読んだ。MONOマガジンという「モノ」を紹介するオール広告の雑誌があって、それはときどき買っていた。釣り雑誌は大好きで、釣り場の風景写真を何度も繰り返し眺めた。BE−PALというアウトドア誌や、ベストバイクというオートバイ専門誌は欠かさず買っていた。 たぶん、雑誌は付き合うもので、一緒に年をとってゆくものだ。アメリカ人は、購読している雑誌のステッカーを平気で高級車に貼る。雑誌には、確固たるポリシーが必要なはずだ。こんな価値観で紙面づくりをしているという、徹頭徹尾ブレない主張が必要なはずだ。もちろん、誰であれ時代とともに変わらなければならない。ある時期で、もう紙での出版はできません。これからは電子書籍でお願いします、ってことになったとしても、価値観を共有していれば、読者は付いてきてくれると思う。 女性誌を開くと、エステや食べ物、服、キムチの特集ばかりで、求人欄には風俗嬢の募集ばかりである。チャラチャラした服装の十代の女の子でさえ、毅然とした価値観で生きていることは、30分も話す機会に恵まれれば気付く。広告主に阿諛追従するだけの紙面づくりなら、もう、そんなものは有料のチラシと同じだ。 わたしは、もともと本とか雑誌とか、印刷物が大好きでこの仕事をしている。わたしこそ雑誌の大ファンだった。紙とインキの匂いが大好きだった。一ヶ月も待たされる月刊誌は嫌いだった。そんなわたしが、雑誌をまったく買わなくなった。廃刊になったものも多いけれど、一緒に年をとれなかったのが最大の理由のようだ。もう新しい雑誌の購読者になろうとは思わないし、覆水盆に返らずで、一度やめてしまった雑誌とは親しくなれない。逆に、ポリシーを持ったウェブサイトをいくつか見つけて楽しんでいる。 |

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私、漫画家も現状を憂いながらも 漫画を買わない読まない人間になってしまいました。数少ない企画漫画のお仕事を黙々と描き、ここ数年オリジナル作品はゼロ これからは短い余生のなか自分用の読みたい漫画を描こうかと。。
2013/2/7(木) 午後 4:10 [ ミラスチ ]
ミラスチさん、コメントありがとうございます。
漫画家の方でしたか。なんだか無性に切なくなります。CGをサラウンドの映画なんかより、紙のほうが心にゆっくり染みてきます。わたしの場合は漫画も好きでしたが、小説でした。
2013/2/9(土) 午前 0:06