|
東京オリンピックのエンブレムデザインがベルギー劇場のロゴに酷似していると、海外のデザイン事務所からクレームが入った。
写真で見比べてみたが、これは仕方がないんじゃないだろうかと思う。確かにそっくりだが、シンプルな図柄なら何を作っても世界のどこかにある何かと似てしまう。かと言って、ここまで似ていたら偶然で押し通すのはキツイ。中途半端にゴネたり、デザインを買い取るような交渉をするよりは、白紙に戻して考えたほうがいいと思う。
こういうことを言うと同業者の妬みのように聞こえてしまうかも知れないけれど、わたしはあまりこのデザインが好きではない。デザインもそうだが、いろんな色が交じり合うと黒になる、という理屈には無理がある。色彩心理学でも黒は保守や抑制の意味が強く、スポーツのような積極性を強調する色ではない。多様性を謳うなら虹色のようなものになるだろうし、実際に色(光)が集まれば集まるほど白に近づく。
日本をデザインするときは、日の丸の正円と金赤、そして白が基調になる。日章旗も旭日旗も赤白で構成されている。赤い正円の前後左右のどこかに文字が配されれば、どこかの誰かのデザインに似ているのではなく、何度も繰り返し使いまわされた日本のデザインである。デザインは出尽くしてしまった。何を作っても何かに似ている。シンプルなものならもうこれ以上、新しいものは100%出てこない。それなら、デザインはもっと複雑なものになるか、伝統の焼き回しのどちらかになる。そうでなければ世界中の目に触れるようなロゴマークは作れない。
東京五輪エンブレム ベルギー劇場ロゴに酷似 ネット上で話題
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150729-00000137-spnannex-spo
|