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カーリング娘の「韓国のイチゴは美味しい」といった発言をきっかけに、韓国人が日本のイチゴ、レッドパールを盗んだ話が喧伝された。詳細は割愛するが、種を盗むのは簡単だ。苺の実から採取して蒔いておけばいい。農林水産省の品種登録ページを見ると、レッドパールは「自然交雑実生から育成されたもの」と書かれている。これは固定種という意味で、実から採った種で増やすことができる。レッドパールは2015年9月15日に育成者権が消滅しているので、今は自由に採種して栽培できる。
種は簡単に盗めるのだから、韓国人農家が欲しかったのは種ではなく「ブランド名」である。これだけは正規の手続きを踏まないと得られないため、守るつもりのない契約書を交わしたのだろう。極めて悪質だ。こんな奴は肥溜めにでも落ちればいい。
ところで、わたしたちは米や野菜を食べないと死ぬ。その米や野菜の種に『著作権料を支払え』という時代になりつつある。スーパーで買ってきた野菜から種を採ることは、物理的にできない。例えばスーパーで買った大根でも、土に埋めれば花芽を伸ばして菜花が咲く。しかしその花には「雄しべ」が欠如している。だから実が着かない。
花に雄しべがないのは、雄性不稔というミトコンドリアの異常である。人間でいえば無精子症で、要するに子供の作れない病気である。雄しべのない奇病の植物と、他の植物を掛け合わせて一代交配種を作っているからだ。
2009年、フランスで卵を産まない女王蜂が増え続けているとニュースになった。雄性不稔の植物の蜜を繰り返し吸ってきた雄の生殖能力が極端に落ち、無精子症に陥ったのが原因ではないかと疑われている。輸入したミツバチは受精能力が低く、なんと人工授精させている。実は人間の男性の精子も1940年代と比較して30%程度にまで減少している。今のところ生殖には問題ない。ただ、「種を制する者は世界を制する」。種で世界征服を目論む国がある。アメリカだ。
農家が育てる9割の野菜はF1種(一代交配種)で、採種ができない。だから農家は毎年種を買わなければならない。万が一、種をストップされたら農業ができなくなってしまう。日本の種苗メーカーはほとんどの種を海外から輸入している。アメリカは安倍総理を脅して種子法を廃止させた。しかもほとんど無報道でだ。
種子法とは「都道府県が主要銘柄に関してだけ、優良な種を開発して農家に安く提供しなさい」という法律である。これが廃止されると、種は公共のモノから企業のモノになり、すべての種が誰かの著作物になる。実際に農業大国フランスでは、自分で種を育てた多くの農家が逮捕されている。世界の潮流から見るに、いずれ日本にもそんな法律ができるはずだ。
現在、日本には辛うじて固定種が残っている。固定種とは農家が自分で採種して、その土地の風土や環境に合わせて品種を固定したものだ。わたしも唐辛子やレタス類など、いくつか採種を続けている。今はまだ固定種の種を販売している業者もいる。しかし人間の欲には際限がいない。水利権のように、空気にも権利を主張するようになるかもしれない。種を誰かに支配されてしまう前に、各農家は固定種を所有と維持をしなければならない。
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