竹中 正治(たけなか まさはる)

筆者が正しいと考える事実に基づいて記述しておりますが、その正誤については責任を負いません。自己責任でご判断ください。

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ドル円相場が1ドル=110円を割って109円台に入って来た。実質相場指数での現在の位置を確認しておこう(図参照)。

物価指数の公表は今年2月までなので、3月と4月のデータは2月時点のPPPが変わらないとして計算してある。

これで見ると、1973年以降のドル円実質相場指数の平均値から上方に1標準偏差乖離した位置近辺まで戻って来た。例えるならば、フェアウエイとドル高のラフのきわ辺りだろう。 フェアウエイのさらに中心レンジは、以前から申し上げている通り、現在の名目相場では90円〜100円だろう。

円高の背景要因は、①ドル金利引き上げ速度の下方修正、②アベノミクスと超金融緩和によるインフレ率上昇期待の低下、③海外投資家による日本株ロング&円ショート持高の巻き戻しなどだろう。

日銀による銀2月のマイナス金利導入は、金利差的にはドル高・円安効果だが、上記の要因による円高効果の方が勝っているということだ。

1ドル=120円台は、生活実感を踏まえて購買力平価的に考えても、いかにも円超割安だった。企業も投資家も、しっかりと円高リスクヘッジをして、1ドル=100円程度の円高で、騒がないようにしておいて欲しものだ。私はドル資産、100%ヘッジ継続、100円割れまでヘッジ外しは考えない。

最近の関連論考:
2015年10月「日本に灯る『円高デフレ』回帰の黄色信号」トムソン・ロイター・コラム

2015年6月「円安と日本経済」日本経済新聞社「経済教室」





閉じる コメント(12)

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以前、円買いドル売りのタイミングをここで質問させていただきましたが、おかげさまで良いときにポジションを作れました。感謝してます。

どうなるか先の事は分かりませんが、目標値は1ドル90円位と考えておけば良いようですね。

2016/4/7(木) 午後 5:42 [ hit***** ] 返信する

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面白いですね、私も今までの円安は行き過ぎだと思いました。
私の場合はドル安で有利な米国グローバル企業を買っています。
今までは米ドル高で苦しんでいましたが、今後は円高ドル安で米ドル実質実効為替レートが安くなると、株価上昇や増配などを目論んでいます。 削除

2016/4/7(木) 午後 7:19 [ タカちゃん ] 返信する

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竹中先生、こんばんは。
先生の予測どおりに円高が進んでいますね・・・

すみません、税と通貨の関係についてお聞きしたいのですが、ある国の税金が上がる場合、その国の通貨インデックスの動きについて、何か相関関係や理論的なものはあるのでしょうか?

具体的には、日本の消費税が10%に増税になった場合に(または増税延期となった場合)、円に対して上昇要因なのか、下落要因なのか、税と為替レートには特に明確な関係は認められないのか、教えていただければ幸いです。

2016/4/7(木) 午後 10:36 [ nek*nek*565*2* ] 返信する

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率と為替相場の関係

税率の変更→財政収支の変化→インフレと国内投資・貯蓄バランスの変化→対外収支バランスの変化→為替相場の変化と考えるのが経済論的には通常でしょうかね。

例えば財政赤字が膨張、インフレが高進して、自国の為替相場が下落している国の場合、税率引上げ→財政赤字削減→インフレ率低下、国内貯蓄投資バランス上相対的な貯蓄増(対外収支赤字縮小)→自国通貨相場上昇という反応が起こりやすいでしょう。

2016/4/8(金) 午前 10:48 [ たけなか まさはる ] 返信する

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日本のように財政赤字はデカいけど、低インフレ、あるいはデフレ懸念の場合は、どうなるか? 税率引き上げが景気後退を引き起こす→デフレと反応する場合は、やはり円高でしょうか。

税率がどのような経済情勢で生じるかで、プロセスと結果は違ってくるように思いますが。 あまり単純なシナリオは描けないかもしれません。

2016/4/8(金) 午前 10:52 [ たけなか まさはる ] 返信する

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しっかしすごいですね。 円高どんぴしゃり。

以前ユーロは緩慢に下がっていく、とおっしゃってましたが、

状況は変わらずでしょうか?

(勤勉なドイツ人となまけもののギリシャ人が一緒に

なってるから、下がらざるを得ないというような事

(間違ってるかな?)をおっしゃっていたと記憶

しております。 削除

2016/4/8(金) 午後 0:11 [ メルロ ] 返信する

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竹中先生、ご回答ありがとうございます。

増税は色々な経路で経済情勢に波及するので、やはり一概には為替がどっちに動くかわからないのですね。

過去3回の消費税導入・増税後にはしばらく円安方向に動いていたので、今回も?と思い質問させていただきました。

2016/4/8(金) 午後 7:17 [ nek*nek*565*2* ] 返信する

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税率と為替相場の関係、その2

理論モデルとしては、マンデル・フレミング・モデルとして、税率が上がり財政収支が黒字方向に変動する場合は、→自国金利の下落→自国為替相場の下落、逆は逆と考えられます。

これが良く当てはまったのは、80年代前半の米国で、財政赤字拡大(並びに金融引締め)→金利上昇→ドル高という構図が展開しました。

しかし今の日本は財政赤字が多少変動しても、金利はべったりゼロ金利ですから、モデルの説明力は乏しい感じがします。

2016/4/9(土) 午前 7:53 [ たけなか まさはる ] 返信する

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竹中先生

初コメントさせて頂きます。
先生の著作及びブログは定期的に拝見させて頂き、大変勉強になっています。
JRIETの割安さを判定するためにNAV倍率を使用されていると思うのですが、
米国REITの割安さはどう判断されているでしょうか?
米国ヤフーファイナンスなどにNAVも記載されていますが、どうも求めるものと
違うような気がするのですが。

2016/4/12(火) 午後 10:51 [ シゲチー ] 返信する

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米国のREITはかなり以前、投資信託で持っていたことがありますが、近年は手を付けていません。

P/NAV指数の正しさは時価評価の妥当性に依存します。私は東証REIT指数のP/NAVをREIT市況全体の割安・割高を判断する材料にしていますが、個別REITを見る場合は複数の財務指標を見るべきでしょう。

「米国ヤフーファイナンスなどにNAVも記載されていますが、どうも求めるものと違うような気がするのですが」

もっと情報を特定して頂かないとコメントのしようがありません。

以下のヴァンガードのREIT ETFはNAVからあまり乖離していない価格が成り立っているようですが。
https://finance.yahoo.com/q/pm?s=VNQ+Performance

2016/4/14(木) 午前 11:27 [ たけなか まさはる ] 返信する

質問が曖昧で失礼しました。

https://finance.yahoo.com/q?s=VNQ
YahooファイナンスでVNQのNAVが表示されていますが、
NAV:82.74
株価:83.38
NAV倍率:1.008
→1倍近くでほぼ適正な価格である。

と考えたのですが、他のリートカテゴリーのNAV倍率を確認すると、ほとんど1近くであり(ほぼ同じ値?)、たまたまにしては出来すぎだと思うのですが、どのように考えられますでしょうか?

https://finance.yahoo.com/etf/lists/?mod_id=mediaquotesetf&tab=tab2&scol=nav3m&stype=desc&rcnt=100&cat=%24FECA%24SR%24%24

2016/4/16(土) 午後 11:59 [ シゲチー ] 返信する

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NAVの長期ヒストリカルデータが見られないので、NAVと市場価格が近似しているのが今だけのことなのか、あるいは長期にわたって実現していることなのかわかりません。

ただし2,3つ見る限り、市場ベース長期のリターンとNAVベースのリターンも近似しているので、長期でなりたっているのかもしれません。

収益還元法により時価評価と市場の価格形成が徹底すれば、市場価格とNAVは限りなく近似しますね。

もしかしたら、NAVと市場価格の乖離が大きい日本のREIT市場が異常なのかもしれません。

興味深いので、今後の調査課題として頭にいれておきましょうか。

2016/4/17(日) 午前 8:11 [ たけなか まさはる ] 返信する

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