竹中 正治(たけなか まさはる)

筆者が正しいと考える事実に基づいて記述しておりますが、その正誤については責任を負いません。自己責任でご判断ください。

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毎度の講談社、現代ビジネス、マネー現代に掲載されました。
掲載では図表は3つに絞ってありますが、あと2つ補足図表をここに掲載しておきます。


***

一部引用:「日経平均株価指数や米国のS&P500などに連動した投資信託やETFで長期分散投資(インデックス投資)を行う個人投資家が日本でも増えてきたようだ。
そこで株価のボラティリティ指数を利用することで、インデックス投資の中長期のリターンを劇的に引き上げる簡単な手法をご紹介しよう・・・

最後に「こんなに簡単に長期の投資リターンが上がるなら、なぜ投資家はみなそうしないのか?」という問いに答えよう。

まず金融機関のディーラーと呼ばれる人達はその職務の性質上、短期売買を運命付けられており、長期投資の手法を利用できない。また生保や年金運用の委託を受ける機関も長期性の資金でありながら、毎期ベンチマーク対比で評価されるため2〜3年間もナンピンを継続するような本当の長期投資手法は使えない。それができるのは個人投資家だけなのだ。

またアカデミズムでは「株価指数が示すような市場平均の投資パフォーマンスを長期にわたって上回ることはできない」という効率的市場仮説が依然支配的である。

しかし現実の市場でこの仮説が適用できるのは8〜9割程度の平常な局面であり、残り1〜2割程度の局面では投資家は過度な悲観や楽観に捕らわれる。

そうした局面では価格形成の合理性が壊れ、株価の過小評価や過大評価が発生する。ボラ指数を手掛かりにそうした極端な局面で逆張り投資することでリターンの向上が実現できるのだ。

筆者が考えるインデックス投資でリターンを向上させる要諦は、①景気後退期に買い、景気回復期に売る、②インデックスがその長期移動平均から乖離度が大きくなったら逆張りする、③本論で述べたボラ指数を重要な判断材料とする、以上の3つである。

筆者自身は3つの観点を総合して投資判断を行っている。ここで示したボラ指数の一定水準で売買を行う試算は、ボラ指数の有効性を検証するためのものであり、実際の運用はもう少し柔軟性があってもいいかもしれない。」

***
図表1から3は掲載本文と同じものです。
図表4は本文中でケース④として示した投資の累積投資額と資産時価評価額の推移を示したもの。

図表5は日経平均VIの下位16.5で日経平均ETFを売り、上位33で買った場合に、各売買時点で日経平均の3年移動平均値をどの程度上回っているか(売りの場合)、あるいは下回っているか(買いの場合)の分布を示したものです。

売りの場合は99%で3年移動平均値を上回っており、平均上回り率は17%、買いの場合は89%で3年移動平均値を下回っており、平均下回り率は22.6%です。

つまり日経平均VIの水準を手掛かりに売買することで、中長期的なbuying low selling highが実現できることを示した散布図です。



図表1



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図表2
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図表3
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図表4
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図表5
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閉じる コメント(10)

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竹中先生

論考の本質ではなく、用語の質問で恐縮なのですが、混乱してしまったのでご教示いただければ幸いです。

これまで「リスク」=「リターンのばらつき」=「標準偏差」=「ボラティリティ」と認識しておりました。

上記の「ボラティリティ」と、「ボラティリティ指数(インプライド・ボラティリティ)」は別ものなのでしょうか? 削除

2019/2/19(火) 午後 7:40 [ yman0425 ] 返信する

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> yman0425さん
一言で言えば計算原理は同じですが、別物です。 ボラ指数のボラは実際のオプション取引のオプション料から逆算される予想ボラ(期間1か月)です。 あくまでも予想ボラですから、結果的に(事後的に)計算されるボラとは異なります。

2019/2/19(火) 午後 8:11 [ たけなか まさはる ] 返信する

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> yman0425さん
また私たちが計算できるリスク=ボラは、常に過去のデータです。将来のボラは、予想はしますが、事前にはわかりません。当然のことですが。

2019/2/19(火) 午後 8:13 [ たけなか まさはる ] 返信する

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日本株(TOPIX、日経平均)では、金利曲線の平坦化、逆転から景気後退期入りを判定できないので、記事のとおりボラ指数や長期移動平均からの乖離度により売買する方法も意義があります。

しかしS&P500では、a1)金利曲線の平坦化、逆転から景気後退期入りを判定でき、かつ b1)景気後退期の直近高値からの下落率の平均(30%)、最大(60%)、最小(15%)が分っています。

なのでS&P500では、例えば a2) 金利曲線が平坦化し逆転を開始してから1年以内にナンピン売り(アベレージアウト)する。b2) 直近高値からの下落率が20%(?)以上の価格でナンピン買い(アベレージイン)する。という方法(=Aの方法)が成り立ちます。

S&P500では、Aの方法でも記事の方法でも、ほとんど同じ結果が得られ、買いタイミングはほとんど同じになる。売りタイミングは記事の方法では少し早すぎる?Aの方法は直接的で分りやすい?

投資のど素人はS&P500ではAの方法を主とし、ボラ指数や長期移動平均は参考にしたい?

投資のど素人なので誤りがあるかもしれません。誤りを訂正し正解を教えてく 削除

2019/2/26(火) 午後 7:29 [ 投資のど素人 ] 返信する

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> 投資のど素人さん

語られていることは間違っていないと思いますよ。私の考えも本文の最後に書いた通りです。 引用:「筆者が考えるインデックス投資でリターンを向上させる要諦は、〃糞じ綢犂に買い、景気回復期に売る、▲ぅ鵐妊奪スがその長期移動平均から乖離度が大きくなったら逆張りする、K槝世能劼戮織椒藥愎瑤鮟斗廚僻獣悩猯舛箸垢襦以上の3つである。
筆者自身は3つの観点を総合して投資判断を行っている。ここで示したボラ指数の一定水準で売買を行う試算は、ボラ指数の有効性を検証するためのものであり、実際の運用はもう少し柔軟性があってもいいかもしれない。」

2019/2/26(火) 午後 11:34 [ たけなか まさはる ] 返信する

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> 投資のど素人さん

つまりボラ指数をのみを基準にする必然性はありません。ボラ指数のある程度の有効性を検証するために、ボラ水準に基づいた自動売買のパフォーマンスを検証したものです。

2019/2/26(火) 午後 11:36 [ たけなか まさはる ] 返信する

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> 投資のど素人さん

それと、一般ビギナー向けですね。2つも3つも判断基準を提示すると、混乱して「難しい!」と思う人の方が多いので、この論考ではひとつに絞って、単純化しているとご理解ください。

2019/2/26(火) 午後 11:40 [ たけなか まさはる ] 返信する

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> 投資のど素人さん 削除

2019/3/2(土) 午前 7:00 [ 敬天愛人 ] 返信する

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下落相場入りの定義は、一般的に直近高値から20%以上下落状態を言います。S&P500ででは、200週線割れが、該当することが多いです。ヘッジファンドの一部は、200週線の上か下かで、売買しているところも一部にはあるそうです。依って200週線割れからS&P500ETF難平買い下がりも、平均回帰の原則を踏まえると正解ですが、大陰線足+RSI30%以下又は、2番底,3番底+上昇のN字波動出現、50週線を陽線で、力強く上抜け等々のシグナルが出てからでも、全然遅くはないと考えます。それにしても、大学の先生で、これほど実際の相場に精通している事に驚きました。まさに稀有な存在応援しています。 削除

2019/3/2(土) 午前 7:21 [ 敬天愛人 ] 返信する

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> 敬天愛人さん
ご評価頂いたようで、ありがとうございます。

私は2009年から龍谷大学の教授職に就きましたが、それ以前の30年間は銀行(三菱UFJ銀行、元東京銀行)勤務で、うち主に前半の15年程度は為替相場のチーフディーラー(通貨オプション担当)でした(40歳過ぎからエコノミストに転じましたが)。 株価と為替相場で違いはありますが、相場現象としては共通する部分もあり、近年はマクロ的な視点で株価の分析などやっております。

2019/3/2(土) 午前 8:46 [ たけなか まさはる ] 返信する

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