「子育てラジオ」つうしん

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 師走です。クリスマスです。みなさんいかがお過ごしでしょうか? インフルエンザにノロウイルス。子育て中のママたちにとって、子どもの病気の心配がつきない時期ですね。早寝早起き朝ごはん。生活習慣を整え、ムリのない生活を心がけましょう〜。


 さて、今回は9月に放送され好評だった番組からのご紹介です。お話をうかがったのは、番組で長年お世話になっている臨床心理士の高木紀子さん。地域での子育ての相談、中学校のスクールカウンセラー、東京女子大学では教鞭もとられ、雑誌でも活躍中。「子育てがうまくいかない」というママたちの気持ちに寄り添ったアドバイスをいただきました。


今日のテーマは「子育てはうまくいかなくてあたりまえ」ということですが、そこまで言い切ってもいいのでしょうか?


「実際に、子育てがうまくいかないと相談してくるママはすごく多いのです。それはうまくやりたいとうママの気持ちがあるからこそなんですね」


具体的には、どんなことで「うまくいかない」と感じてしまうのでしょう。


「そうですね。たとえば、親の言うことをきかない、食べるときにすごく汚す、何かをするのがよその子より遅いといったようなことです」


よその子はすごーく「イイコ」に見えて、つい比較しちゃいますよね。そして落ち込むという、、、。どうしたらいいでしょう。


「私のせいだ、私がちゃんとしないからこうなっているんだ、とママ自身が自己否定しているケースは多く見受けられますが、それはやめたほうがいいですね。そんなことありませんよ」


私も子育てしていますが、子どもが思い通りにならないときつく叱ったりしてしまうんです。実は娘が2歳頃のことです。自分でふりかけをかけるといってかけさせたら、ふりかけの袋の中身が全部出てしまって、ご飯の上に山盛りに…! 私は頭にきてしまってドカンと叱りつけてしまいました。今思うと、あんなことで怒らなくてもよかったのになあと反省しています。


「あ〜、ふりかけを全部かけてしまったら、ちょっとしょっぱそうですね〜(笑)。でも、ママのその気持ちわかります。毎日教えているのにどうしてなの?なんでちゃんとできないの?ってなるんですよね。『何で〜』っていう気持ちがすごく出てきちゃう。だからつい叱ってしまうという」


これ、私の性格上の問題もあったんでしょうか。


「おそらく、まじめにきちんとやりたい、という思いが強かったらそうかもしれないですね。たいてい、一生懸命頑張るママは、そういう局面でつい怒りの気持ちを持ってしまうことが多いような気がします」


結婚して夫婦二人で暮らしているときはそんなことはなくても、子どもが生まれたとたんに自分たちの思い通りにいかないことだらけです。でも冷静に考えて見れば、そりゃ、うまくいかなくて当たり前ってことでしょうか。しかしなぜイライラしてしまうんでしょうね」


「そうですね。子どもが生まれる前は『赤ちゃんって天使のようなフワフワした自分を幸せにしてくれる、言う事を聞いてくれる』という、妄想?をしていることって多いと思うのです。でも実際にはウンチのおむつはくさ〜いとか。紙オムツのコマーシャルでは可愛らしい赤ちゃんがニコニコしていますが、実際におむつがえとなると、身体をひねって暴れる、服もウンチとおしっこまみれに、、、なんていうこともあるわけですよ。それが現実なんですよね」


ほとんどの子育ては大変だし、ぜんぜんキレイじゃないです。


「よだれはたらすし、口から食べたものをうぇーっと出すしね。可愛い服はシミだらけ。赤ちゃんとの生活は、そんなキレイなもんじゃない。これが現実だというところからスタートするといいかもしれませんね」


まず出発点から見直す必要がありますね(笑) では、あらためて「子育てがうまくいかない」と悩んでいるママたちへのアドバイスをお願いします。


「では、二つご紹介しましょう。一つ目は、ママたちが悩んでいることはすごく尊いことだと思ってください。悩んでいることが嫌だという気持ちになるのはわかります。でも子どもの側にしてみれば、自分のために悩んでくれている事、どうかな、ああかなと思ってくれるということは自分が価値ある存在だということでもあります。ですから、悩んでいることは悪いことではないんです。素敵なことですよ。だって、わが子が大事だからこそ悩んでいるのですから」


二つ目のアドバイスもお願いします。


「一つ目を覆すようですが、いろいろ悩みますが子どもはなるようになってきます、ということです。ああだこうだと先回りしたり、叱ったりうんとやりますね。そうやって体当りすることは悪いことではありません。ただ、悩みすぎないこと。この子なりに開けていくし、それを全部自分の責任と思わないことです。そう思えると楽になると思います」


たしかに、理想的な子育てをイメージして実行しようとすると大変ですよね。子どもって想定外のことばかりですもの。ある程度デタラメだったりしてもいいということですね。


「そうです。それぐらい吹っ切ったほうがいいです。もちろんご近所など周囲に迷惑をかけてしまった場合も、謝ればいいんです。もちろん、だからといって人の好意にあぐらをかくような姿勢もいけません。迷惑をかけたときは誠意を持ってきちんと謝り、礼は尽くしましょう。
 でも、たとえば今日電車の中で子どもが騒いでしまって、周囲から白い目で見られてしまった、、ということがあったとしても、何かがオシマイになるわけではありません。そういうことを繰り返しながら、だんだんそういうことが少くなっていく、子どもは成長して電車の中でおとなしくできるようになる、何とかなる、という思いでいてほしいと思います」


ちょっとでもうまくいかないと、ママって意地になってしまうものですね。たとえば公園でおともだちとケンカしてしまって、ちょっと叩いてしまった、、、なんてことがあると頭に血が上ってしまうんですよね。


「ママが意地になってしまう、、そういうことってありますね。たとえば、2歳、3歳、4歳の子どもがトラブルを起こしたときに、『ひとりで謝ってきなさい』なんてママが要求するのは、子にとってはちょっとハードルが高いんですよね」


たしかにそうですよね。大人の論理を押し付けてはいけないですね。わかりました。では、子育てがつらい、うまくいかなくてイヤだ、と思ったときにはどうしたらいいでしょう。



「これはもう、ストレス解消法みたいなものですが。平静な気持ちのときに、あらためて自分がこんなことをしたら心が癒されるなということをリストアップしてメモしておいてみてはどうでしょう。たとえばエステに行ってみたいとか、自分のために花を買いたいとか、デパートで買い物したいとか。何でもいいんですよ。日頃子どもがいてできないけれど、こういうことができたらいいなあっていうことなら」


心がいい状態のときに、メモしておくというのは何か意味があるのでしょうか?


「苦しいときは、心がいっぱいいっぱいで何も思いつかないんです。これは避難訓練と同じ。状態のいいときにあらかじめカッカしていないときに、心の避難場所を確認しておけばいいのです」


なるほど〜。でもエステってお金がかかりますよね。たとえばそういう時のために、日頃コツコツ1000円ぐらいずつ貯金しておくというのも楽しそうですね。


「そうですね。つもり貯金とか、余分な収入があったときに少しだけためておくと、楽しみになっていいですよ。もちろん家計にひびかない範囲で」


「なんでこうなのっ!」っていうイライラが爆発したときのための、専用の貯金ですね。そう考えると楽しくなってきたりして…!


「そうですよね。それに爆発した時しか使わないのではなくてもいいと思います。たとえば『ここらでガス抜きしないと辛くなるだろうな』っていうタイミングで、早めに気分転換するために使ってもいいじゃないですか。パパやおじいちゃんおばあちゃんに『来週の日曜日ちょっといい?』なんて頼んでみてはいかがでしょう」


●もしエステに行くにしても予約も必要ですしね〜


「そうですよ。それにどうせ行くならこのクーポンを使おうとか、どこかレストランに行くなら割引券を準備しておくとか。そういうチケット類も『こっそり袋』に入れておくといいんじゃないですか?」



●お〜、どんどん楽しくなってきました。それいいですね! そういうお母さんの楽しみを準備することで乗り切っていただきたいですね。その他で、子育ての辛い時期を乗り切るコツなどありましたら教えてください。


「子育ては一人でするものではありません。ひとりで抱え込んで乗り切ろうと思わないことです。パパはもちろん、おじいちゃん、おばあちゃん、あるいはご近所さん、自分のきょうだい、友だちなど、いろんなところに預け先や面倒を見てくれる人を見つけておくことですね」


●他には?


「イライラしたときに、子ども本人にイライラをぶつけることはできませんね。そういうときは、お子さんに『ママちょっと頭が痛くて、ご機嫌ななめなのよ…』などと伝えておくといいですよ。あとは一日微熱があることにしてゴロゴロ過ごすとか。エステの予約ができないなって思ったら、こっそり袋から少しお金を出して、お弁当を買ってラクして過ごすのもアリですね」


●ママが自分で元気になるための手段としては、これもいいですね〜。
「そうですね。私も子育てをしてきていますが、うまくいくことなんてほとんどない生活でした。でも何とかなるさ、と思えばイライラも軽減されたように思います。ぜひ、のんびり構えてほしいと思います」



 いかがでしたか? 臨床心理士さんでママたちの相談を受けている高木さんですが、ご自身も子育てではたくさん苦労をしてきました。どんな人でも(このはた目にはすごーく順調な子育てをしているように見える人でも)、子育てはうまくいかないと実感している人がほとんどです。
 
 イライラしているのは、あなただけではありません。「子育てはうまくいかなくて当たり前なんだ〜」という気持ちになれば、少しラクになるはず、、、、と私も思いました。


  ◆調布FM「子育てラジオ」 http://www.chofu-fm.com/kosodate/
  
  ◆Twitterでは,個人のアカウント@takerokoで、「子育てラジオ」のこともときどきつぶやいています。

  






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