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母がやっと退院して、手術の結果、これからの治療のことなど電話で直接話してくれました。声を聞く限りでは1ヶ月前とは全く違う元気さですが、姉の話によるとがりがりに痩せているとの事、本人にあったら『元気になった』なんて呑気な事言ってられないかもしれないけれど...

さて先週金曜日にアルルの音楽祭でコンサートをして来ました。まだまだ観光には早い時期かな、等と思っていたのに、流石(?)日本人が沢山歩いておりました。ゴッホの力は凄い!で、コンサートはシューマンの2台ピアノ、2本のチェロとホルンのための《アンダンテ、主題と変奏》という曲がメインのプログラムで、当然というか何というか僕は《アダージョとアレグロ》も演奏しました。

ピアノはブラジル人のジャン=ルイ・ストイアマンとギリシャ人のヤニス・ヴァカレリス。2人とも大御所なのでちゃんと練習していかなきゃ、と思っていたのに楽譜を書く仕事が遅れていたために気がついたらもう明日...は〜、気が重い。南仏はこの時期あんまり人もいないし気候も暑すぎないしヴァカンス、ヴァカンス、って気分になれたらいいのに。ああ小心者。

でアヴィニョンの駅まで迎えが来ることになっていたので朦朧としつつ(前の日徹夜)降りていくと若いチェリストが二人既に待っている。タクシーの中で話を聞くと一人はまだコンセルヴァトワール在学中、もう一人は大学院を出てもうすぐジュリアード音楽院へ留学するとの事。わかーい!2人はラヴェル音楽アカデミーの奨学生としてこのコンサートに抜擢されたとの事。でもまだそんなにコンサートの経験がないらしく色々と質問される。いつコンセルヴァトワールを卒業したのか聞かれたので96年と答えると、2人とも絶句してしまう。悪かったね年で。

さてそんなこんなでホテルへ到着。2年前に来た時と同じホテルでアルルの旧市街の中のとても心地のいい宿。前回と違って今回はソリスト扱いなのでちょっと上等な部屋かなあなどと思っていたら何とスウィートルームに通される。ちょっとびっくり。スタンダードな部屋ですでに『素敵ーっ』とはしゃいでいる若者2人には絶対に言うまいと思っていたのに結局ばれる。『何でタケノリはスウィートなの?!』と言うので『あんたらとは歳が違う』と言うと『いくつ?』と訊くので正直に(?)『39』答えると2人とも仰天する。それにしてもこの部屋無意味にでかいなあ。サロン、寝室、浴室以外に専用のテラスまである。たかが寝る場所なのになーもったいない。パリの自分のアパートより大きいし、貧乏性なので却って落ち着かない...

部屋に荷物を置いて昼食へ。アルルは前に1週間滞在したことがあるので小さくて美味しい隠れ家的なレストランを結構知っているんだけど若者たちは観光客で賑わうフォーラム広場へ行きたい様子。ま、仕方がないか。でもどうしてあのゴッホの描いたカフェに行くんだ!高くてまずいに決まってるだうに。で、結果は...何も言うまい。

その後練習。ピアニストは2人とも上手だけどぜーんぜんスタイルが違う。どうしてこの2人が2台ピアノで弾いてるんだろう???若者は2人とも目が点になっている。アダージョとアレグロは自分の練習していたテンポよりずーっと遅く弾かれて酸欠になる。ブレスの位置変えなきゃね、とほほ。

練習が終わって若者2人と夕食に行くと2人とも不満が爆発して質問攻めにあう。『どうしてあんなにがんがん弾くの?』『どうして2人ともあんなにタカビなの?』『あれしか練習しなくて明日コンサートでいいの?』『彼らは一体ギャラいくら貰ってるの?』エトセトラ。まあこれから頑張ってプロになろうと思っている若者たちにとっては自分の過去のキャリアの上に胡坐をかいてやっつけでコンサートをやる《大御所》が許せないのは分かる気がするけど。そなもんだよ、とはあまり言いたくなかったので『いや、ああいう人たちばっかりじゃないから』と慰める。実際年に100以上コンサートをこなすようになると毎回《120パーセントで全力投球!》という訳には行かなくなってくるからね。だからと言って手を抜くわけではないけれど、毎回自分が思う通りに演奏できるミュージシャンなんていないんじゃないだろうか。僕自身は...うーむ。いつも『誰が聞いているか分からないから絶対失敗してはいけない』と思って気合は入れているけど自分で満足行くコンサートなんてそんなにいくつもあるわけじゃあ...ね。

で、結局コンサートは気合で(?)成功。若者たちもそれなりに満足そう。コンサート後主催者である出版社《アクト・シュッド(Acte Sud)》の社長の家にお呼ばれ。その家が...絶句。アルルの旧市街のど真ん中にプール付き(!)でしかも塔まである巨大な石作りのおうち。でもって彼らは更にカマルグに別荘があるんだと...あっそ。そうかこんなに金持ちだったらホテルのスウィートルームの1つや2つどうってこたぁ無いわな。くっそーこんなことならがんがんシャンパンでも飲むんだった、ってそりゃせこいか。うそうそ。

帰りの電車の中でも仕事して、パリに戻ってからも徹夜続き。このまま明日から日本です。でもやっと母に会えると思うと嬉しい。仕事持ったまま行くのが玉にキズだけど...

母さん待っててね!

飛行機で眠れますように...

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ねもちゃん、返事ありがとう。
バタバタの帰国だったのではないかと思うけど、お母さんの具合はどうだった? 調子よく回復されてることをお祈りします。
こちらは先週梅雨明けして、すっかり真夏です。外は32-33℃の暑さだし、一方仕事場はエアコンの調節が利かず常に20℃くらい。温度差のせいか何だか熱っぽいよ(-_-;)。そんな体調なのに、意味不明のいろんな仕事に振り回されてる毎日よ。お互いそういうお年頃なんかねぇ。
それにしてもスイートルーム! ねもちゃんのそういう仕事に合わせて仏観光を企画して、「マネージャー」と称して優雅に過ごしたいわー。

2008/7/10(木) 午後 8:19 [ DSC ] 返信する

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