徒然草

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日常の事色々と。
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これじゃあ《日記》ならぬ《月記》ですが...

もっと頻繁に更新するようにね。って誰に言ってるんだろう...?

さて今年も残すところあと僅かとなってしまいました。《師走》といいますがこちとら年中師走なので、12月になっていまさら言われてもね、という感じです。

ちなみに謎の胃痛ですが、ファイバースコープの検査をしたところ胃は何とも無いとのことで『じゃあどうしてこんなに胃が痛いの〜?』と却って不安になってしまいました。おいおい。まあ暴飲暴食を避けろっていうことですね、きっと。

メシアンは本番は2度とも上手く行きました。とはいっても2日目は何故か幼児を連れてきている人がいて(!)そのガキがひっきりなしにしゃべっていて気が散って仕方がありませんでした。客席に降りて行って首絞めてやろうかと思った。メシアンのコンサートに幼児を連れてくるのは犯罪です。ま、とりあえず評判が良かったので来年もソロをやらせてくれる事になりました。曲はちなみにブリテンのセレナーデ。

1月のコンサートのうちのひとつにクリシュトフ・マラトゥカの木管五重奏をやるというのがあってそれが異常に難しい。で、本当なら今必死にさらってなきゃいけない時期なんだけど、やる気がね...ここのところ毎日ずっと本番なので、昼間に時間があるとだらだらしてしまう。9日にはブラームスのトリオナチュラルホルンでやるし、時間がな〜い。でもクリシュトフの曲、初演の録音聴いたらみんなちゃんと吹いてるし、なんと曲書くときに色々相談に乗ったりアドヴァイスしたりしたのは何を隠そうこの私...これで『いやー難しくってさーこの曲、吹けなかったわ、てへへ。』では済まされないだろうな、やっぱし。

ああ、もう出かけないとコンサートに間に合わない。最近本番を忘れたりする非常にストレスになる夢を見るのでちょっとナーヴァス...1週間くらい温泉にでも行きたいなー。

では良いお年を。来年もよろしくお願いします。

間に合わない...

というわけでロンドン、グルノーブル、フランクフルトと廻ってようやくパリの自宅に戻ってきましたが何だか処理しなければならない書類が山積み...明後日までに来年の音楽祭のための助成金の申し込み書類を出さないといけないのに逃避している僕は単なるたわけ者。あ〜〜〜〜どうしよう。

しかも来週末にはメシアンの《渓谷から星々へ》があるのに。昨日友達に『メシアン練習ばっちり?』て訊かれて『全然!』ときっぱり答えてしまったけれど、ソリストだもんなー、あははははははは。ギャラも普段よりゼロが一個多いし、ホテルもオケの事務局が一番良いのを用意してくれるし何だか嬉しいなーなんて浮かれているけれど、これで本番上手く行かなかったら洒落にならん。しかもピアノはヌーブルジェールだし。批評家も来るそうだし...

前回うちのオケでこの曲やった時は(僕はまだ入団していなかった)、カザレがソリストで呼ばれてたんだと。あ〜〜〜〜〜プレッシャ〜〜〜〜〜っ!みんな覚えてるよなーきっと。メン・イン・ブラックに出てくるピストルみたいな機械で同僚の記憶を消して回りたい。お願いだから比べないでね。って既に弱気。いかんいかん。

フランクフルトのコンサートを聞きに来てくれた芸大の後輩が『堂々と首席を勤めていらっしゃるのを見て感動しました。』というメールを送ってくれたけど、そう見えるのは単なるハッタリです(笑)。そりゃあ昔に比べれば大分心臓にも毛が生えてきたし、場合によっては諦めの境地に達したような感じが無くは無いけれど、やっぱり年100以上本番があっても毎回緊張はするんだなこれが。胃に穴が開くわけだよなー。ちなみに昨日からまた胃潰瘍の薬を再開しています。とほほ。

今ちょっとさらい始めたけれど『?』という感じです。まずいなあ...

という訳で本番終わるまでブログどころじゃ無いわな。はーっ。

『すみませーン、お時間あったらギャラリー覗いて行って下さーい。』
4年前の今頃、青山から渋谷に向かって夕方ぶらぶら歩いているとビラ配りをしていた若い女の子から声をかけられた。暇だったのでもらったチラシをぼーっと見ていると
『リトグラフお好きですか?』と聞いてきたので正直に『ハイ』と答える。『あそこの奥のギャラリーで今展示をしているんですけどよろしかったら見て行かれませんか?』と言われて改めてチラシをよく見ると何とも安っぽい《おのぼりさん向け》風の風景画で全然興味が沸かないので、『あ、でもあんまり僕の趣味じゃないのですみません。』と言うとあっさりと『そうですか、残念。よろしければ興味がありそうなお友達にでも案内差し上げてくださいね。』言われたのでその場を立ち去ろうとすると唐突に彼女が『あのー失礼ですけど海外にお住まいですか?』と聞いてきた。突然の事に『へ???』と素っ頓狂な声を上げてまじまじと相手の顔を見てしまう。その日一時帰国で東京に着いたばっかりだったので一瞬(何か変な物顔に付けてたのかな???)とか動揺しつつ『...はい。でもどうしてそう思われたんですか?』と正直に聞いてみると『うーん何ていうか物腰とか、歩き方とか、しゃべり方とか...全体の雰囲気で、この人日本に住んでないな、って思ったんです。』だと。

がっびーん!!!


本人としては普通にしゃべって、普通に歩いてたつもりなのにもしかしたらすごく変だったのかも...でも一体何が変なの?教えて教えて〜。うーむ。

その時は『これから気をつけよう(何を???)。』と思っただけだったけれど、こういう事がそれからも続くとは思っていなかった。

去年春、某新高輪Pホテルに泊まっていて朝朦朧とした頭でエレベーターから出て来た途端に1階にいたお姉ちゃんが『グッドモーニングー、サー。ハヴァナイスデイ!』と微笑みかけて来た時には流石に顔が引きつってしまった。おい、ちゃんと顔見てるのに何でワシに英語で話しかけるんじゃー!まさか英語で答えるのも変だしどうしたもんだかと悩みつつ結局無言で通り過ぎてしまった。

そして極めつけは...

今年、金沢のフォルジュルネに行く為に羽田で飛行機を待っているときの事。当然うちのオケのメンバーのほかに某K音楽事務所の方が何人か付き添いでいる訳ですが、その中の2人が僕の真横(50センチ位)で話しているのが耳に入ってきた。『おい今朝ばばあ見たか?』『いや。そういえばいねえなあ、あのばばあ。』『ったくどこ行ってんだあのくそばばあ。』彼らが話している《ばばあ》とは何を隠そううちのオケの事務局長の事です。ショックだったのは別に彼らがクローディーヌをばばあ呼ばわりした事ではなく(実際もうすぐ定年だしね)日本人の僕の真横で声も落とさずに平気で喋っていた事。つまり彼らは僕のことを日本人だと思ってなかったって証拠だよなー。悲しい...よっぽど彼らの方に向き直ってにっこり『あ、ばばあならあっちに居ますよ。』と言って度肝を抜いてやろうかと思ったけど、それはあまりに可哀相なのでしなかった。今考えるとやっぱりやればよかったと思うけど...

そういえばオーヴェルニュ管のチェリスト(日本人)がうちのチェリストに『お宅の首席ホルン本当に日本人?日本語話してるの見た事無いけど。』と言っていたらしい。日本人が一人しか居ないオケで一体誰と日本語で話せと言うんだろうか...

帰りの飛行機でも日本人スチュワーデスが英語で話しかけてきて絶句してしまったけど、一体僕は何人に見えるのかなー。中国人、韓国人、タイ人(!)、ベトナム人...今まで間違えられた外国人の数は多々あるけれど(一発で日本人と言われたためしがない)、それはあくまでフランス人が東洋人の区別が付かないからだけであって、日本人が間違えるのとは訳が違う...と思ってたんだけどな。

写真を見ていただければ分かる様にどこから見ても生粋の日本人なのに一体何がいけないんでしょうか。外人の背後霊が憑いてるとか??? ひょえー、笑えない。

これからは日の丸の鉢巻をして歩こうーっと!(うそうそ)

ポワティエのブス猫

イメージ 1

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僕がやっているオケのひとつポワトゥーシャラント管弦楽団はヴィエンヌ県県庁所在地のポワティエに拠点を置いていますが、今度この街に新しいコンサートホールが出来てそこの杮落としが9月の初めにありました。メンデルスゾーンのイタリア交響曲を3回演奏しましたが、流石地元の人たちには入場料がただだったせいかクラシックファンというよりは『ホール見たさにやってきた』という感じがあって、楽章間でがんがん拍手をされてミュージシャンたちは閉口気味。でも音響は素晴らしく、これからのシーズンが楽しみです。

ポワティエは学生の町で色々文化施設も整っているにも拘らず劇場は小さなものが1つだけ、オーケストラにはちょっとステージが狭すぎて、僕らは隣の町サン=ブノワの大きなホールでコンサートをしていましたが、ようやく本格的な音楽ホールが出来てほっとしています。しかもヨーロッパにありがちな劇場兼音楽ホールではなく、音楽専用のキャパ1000人のホールと演劇専門のキャパ750のホールがあって音楽ホールは音響も抜群です。

練習も専用のリハーサル室が出来てこれもポワティエ市郊外の公民館で練習していた身としてはこれも嬉しいニュースです。

毎月ほぼ1回10日間位の割合で行っているこの町には大きな城址公園があって時間があるときはここを散歩したり、サンドウィッチを買ってここでお昼ご飯にしたり、はたまたジョギングに行ったりと何時も利用しています。小さな動物園も付いていて動物好きの僕にはたまらない...

で、そこの公園に1匹メスの野良猫がいるんだけれど、どういう訳かそいつに気に入られてあんなに広い公園なのに行く度にどこからかとも無く現れて擦り寄ってくる。野良とはいっても庭師さんや家族連れからたんまり餌を貰っているらしくころころ太っていて毛並みもいい。でも...顔が...本当に...不細工!9月に行ったときは暫くぶりの晴れで公園のベンチに座って読書をしようとしたら『みゃー』という声と共にやって来て、無視しているとひざに無理やり乗ってきて『さすれ』という感じで仰向けになってしまった。『お宅、ちょっとずうずうしいんでないかい?』とか言いながらもさすってやるとゴロゴロのどを鳴らして喜んでいる。何だかなー。幸せそうな顔を見ながらこの不器量さだとお嫁に行けないかも、とか余計な事を思ってしまう。

どういう訳かぼくは動物一般に好かれるらしい。以前も田舎の家のテラスでお茶を飲んでいたら突然カモがやって来て(!)食事を催促された事があった。このカモはどうも流れ弾に当たって飛べなくなってしまい自分で食べ物を探したりが出来なかったらしくそれから2週間毎回食事の時間になると現れてパンとミルクを平らげていましたが結局死んでしまいました。多分弾がどっかに入ってて弱ってたんだろうなあ、可哀そう。きちんとお墓を作ってやりました。

先日は庭を歩いているとハリネズミが木から落ちたりんごを食べているのに出くわして、普通ならササッと逃げるのにどういうわけかこちらを見てボーっとしているので、しゃがんで撫でてみるとじっとしている。なでるといっても針がごわごわしているのでまるで亀の子たわしを触っている様。暫くなでていると『もういい』という感じで顔を上げて向こうの茂みに歩いていきました。不思議...

動物は可愛いしペットが欲しいなあと思う事もあるけれど、仕事柄旅行が多いし、死んだときのショックを考えるとやっぱり二の足を踏んでしまう。以前シマリスを飼っていましたが急に弱って1週間で亡くなってしまい大ショックだったのでそれ以来ペットは飼わないことにしています。以前『ウサギを飼ってパリの街を散歩させたい。』と言ったら周りのフランス人から『変だ』と言われてしまった。何でかなあ、日本ではアパートでウサギ飼うなんてありふれた事なのに。でもやっぱり動物は自然の中にいるのが一番!

そ、それはちょっと...

さて前回予告したマルクに楽屋に呼ばれた話ですが...

先ずはうちのオケ(ミュージシャン・デュ・ルーブル)の構成から話さないと...ちょっと裏話っぽいですが。基本的に正式団員というのはいません。5人一応グルノーブル市から給料を貰っているメンバーがいますが、彼らは《レ・ミュージシャン・デュ・ルーブル》と《グルノーブル室内管》が合併したときのオーディションでかろうじて落とされなかった元《グルノーブル》のメンバーで、あとは全部フリーのミュージシャンです。勿論90パーセントのメンバーはほぼ固定で創設当時からいるメンバーもいますが、基本的には契約制なのでいつ首になってもおかしくない。で、中には10年位ずーっと参加していたのにある時ばったり電話が来なくなったとかいう人も...桑原桑原。

中でもホルンパートは色々確執があった様で僕が3年前にはじめて来た時は何だかドロドロしてました。初めてのシリーズで既に横で1番を吹いていたハンガリー人がコンサート直前に首になり(ブダペスト歌劇場の首席ですちなみに...)、2番を吹いていたベルギー人が1番になり、スペイン人の同僚が見たことも無い下手糞な友達を突然連れて現れたり... かくいう僕は殆ど《便利屋》で1番から4番まで足りない所は全部引き受けていました。

で、何ヶ月か経った時の南米ツアーで突然マルクの独断で僕が首席になりベルギー人(若者でプライドが高い)はカンカン。ちょっと性格的に会わないので触らぬ神に祟りなしとなるべく避けるようにしていたんだけど... 最悪なことが起こってしまう。BBCプロムスのツアーのあとマルクが『タケノリ。これからは君がホルンパート全部仕切って。』と言ってきた。それはそれで別にいいんだけど、よくよく理由を訊いてみると要するにベルギー人とスペイン人の2人にもうあんまり来て欲しくないんだけど直接いうのは角が立つから後から入った僕に首にさせようと言う魂胆らしい。ひどいじゃん、ちょっとそれ。え?

で僕はなるべく彼らには頼まなくてもいいように違うホルン吹きを呼んだりしてたんだけど、どうもベルギー人がぶっちぎれてとうとう事務局に怒りの手紙を送ってきた。事務局長は僕に『頼むから早くマルクと話をして解決してくれ。』と迫ってくるし、マルクはマルクで『首席はタケノリだから彼が決めるべきだ。』とか勝手なことを言ってるし、間に挟まれた僕は一体... でとにかくマルクと話をしようと思っていたところ本人からお呼びが。

ちょっと今この先書いていいのか迷ってしまいましたが...ま、いいか。マルク曰く『OO(ベルギー人)とXX(スペイン人)は今まで色々力になってくれたけれど、彼らはあくまで予備軍だ(どっひゃー)。沢山コンサートをやった挙句どうもOOは自分が僕の一番のお気に入りのホルン吹きだと思い込んでしまったようだけどそれは全くの勘違いだ(再びどっひゃー)。首席は君かもしくはヨハネス(モーツァルテウムの首席=異常に上手い)がやれる範囲でやって、どうしても無理で他にも人がいなかったらOOがやるだけの事だ。勿論彼らには感謝しているし、お礼の意味もこめて幾つかコンサートも頼もうと思うけど、どのシリーズだったらリスクが少ないかな(三度どっひゃー)?』だと。聞きながら内心、自分のことこんな風に話されたらショックで3日間寝込んじゃうだろうな、などと思いつつ表面はあまり動揺を見せずに楽屋を後にしたけれど、ちょっとね... 10年近くオーケストラで吹いてきたメンバーにあんたそれはあんまりでないかい??? で、ふと思ったのが

明日は我が身...


そう、今まで何人のメンバーがこうやって無惨にも切り捨てられていったんだろうか。恐ろしや〜。しかも来年5月のハイドンのロンドン交響曲全集の録音は僕があうあうしながら『ここで1度もコンサートやっていない僕が録音だけ登場するのはちょっと風当たりが... それに練習も殆ど無いみたいだし... あ、事務局長も3人目のホルン連れて行くと金が掛かるから困るって言ってましたよ...』と言っているにも関わらずマルクの『いやOOに12曲全部録音させるのはいやだからタケノリが半分やる様に。』という一言にかき消されてしまった。あー気が重い。だってベルギー人は会う度に《お前のせいで。くっそー死ね死ね光線》を送ってくるのに1週間もウィーンで録音なんてしたら闇夜にまぎれて暗殺されるがな。もしウィーンで僕が変死したらベルギー人に殺されたと思ってね、てうそうそ。

てな訳であと2つのオケ(ポワトゥーシャラントとペレアス)では全然こういう問題が無いのにどうしてここのオケはこんなに揉めるんだろうか... 別に僕がマルクに『お願〜い、首席にして。ウフッ。』とか擦り寄って言った訳じゃないんだけどな。こんな事なら便利屋のままでいた方が気が楽だったよ、本当に。

さてあと何年僕が首席でいられるか皆さん予想してメールを送ってください。一番近かった方にはタイユヴァンでご馳走します。って、洒落になんない...

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