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タイのフリーペーパーDACOに連載していた獄中記の番外編です。
  タイは刑務所の中だけでは無く、外でもギャンブル一切禁止の国(近隣諸国の様にカジノは有りません)ですが、タイ人はギャンブル好きで、外ではムエタイ(キックボクシング)サッカー、違法カジノ、日本のカブに似たトランプ賭博にハイローというサイコロ博打、闘鶏、闘魚、カブト虫を闘わせているのを見た事もあります。
バンコクには日本人のフリー雀荘も有り私も時々行ってましたね。
  合法と言えるのは、タイには宝くじのナンバーズも有りますが、これも違法のナンバーズがあちこちでやってますね。
  日本でも胴元がいてタイのナンバーズをやってますし、マンションの一室でトランプ、パチンコ屋へ行けばタイ人だらけですしね。
  無尽も盛んで、無尽を最初に落としてその後行方不明何て話も伝わっています。
タイ人と結婚した日本人が女房共々ギャンブルに嵌って借金まみれになったと言うのも見ていますのでくれぐれも注意という所です。

  刑務所内でのギャンブルも外とほぼ同様です。以下レートも含め記してみます。
私がバンクワン刑務所に移送されて来た当時は、囚人が収容されているのは獄房だけではなく、超過密状態の為(1人のスペースが幅50~60センチ程)金を払えば廊下で寝る事が可能で、大きいレートのギャンブルをする囚人は皆廊下組です。麻雀迄廊下でやってました。
当時は現金使用も黙認で、1000バーツ札が飛び交っており、テープで補修だらけのぼろぼろの札が流通してました。
  刑務官に寺銭を払えばギャンブル何でも有りで、トランプ、サイコロも刑務官が持って来ました。寺銭徴収係の刑務官付きの囚人までいました。

ムエタイ、サッカー賭博(ユーロリーグでテレビ放映されてます)
  100バーツからで、サッカーはハンデも有ります。
  バレーボールも賭けてましたね。
トランプ
  日本のカブとほぼ同じ
サイコロ
  ハイローと言うタイのサイコロ賭博
  一対一のバックギャモンと言う西洋賭博
  レートは100バーツ単位で、10000バーツも普通でしたね。私自身はギャンブルしませんでしたが、ギャンブルしている連中に煙草を売ってました、普通は80バーツで売っているのが、100バーツですから良い客でしたね。

宝くじのナンバーズ 10バーツから買えてタイの正規のナンバーズに合わせています。 10バーツから買えるので多くの囚人がやってましたね。
  ナンバーズ2とナンバーズ3で刑務所内では配当固定でナンバーズ2は50倍、ナンバーズ3は500倍です。これも金持ちは1000バーツ単位で買ってましたね。
  ナンバーズの大当たりを食らった胴元が、配当金を払えず責められて首吊り自殺した何て話が伝わっています。
  配当金の足りなくなった親しい胴元が、2~3日で返すと言って時々私の元に金を借りに来てました。貸していたのは10000バーツ以内ですが、必ず一割の利息を付けて返ってきましたね。
  一時は闘魚もやってましたが、これはスグに廃れてしまいました。
  他にも囚人どうしの、サッカーやタクロー(東南アジアの球技)も賭けてやってましたね。
  
  


 

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刑務所で買える物

日用雑貨(価格は1バーツ約3円)
石鹸  Lux     12バーツ   Dettle  18バーツ(薬用石鹸)
歯磨き  コルゲート  60バーツ
歯ブラシ  コルゲート  15バーツ  ライオンシステマ 70バーツ
シャンプー  クリニック 32バーツ  シルク 20バーツ
トイレットペーパー  10バーツ
爪切り  15バーツ   髭剃り  ビック  21バーツ
コロン  Tros 50バーツ  ディオドラント50バーツ  Pond's洗顔クリーム12バーツ
タオル  30バーツ  バスタオル  80バーツ
パンツ  デカパン 75バーツ  ショーツ 60バーツ  Tシャツ 120バーツ
南京錠  80バーツ
煙草  クロンティップ(タイの煙草)86バーツ  マーボロ 120バーツ  
        L&M 87バーツ  手巻き煙草 と巻き紙セット 7バーツ
筆記具  ボールペン 7バーツ  修正ペン 45バーツ  便箋  30バーツ
          封筒一枚 1バーツ  エアメイル 2枚3バーツ スティック糊 15バーツ
飲み物類
      エストコーラ(タイブランドのコーラ) 12バーツ  Unifジュース類 10バーツ
      パック牛乳 12バーツ  豆乳10バーツ  ヨーグルトドリンク 10バーツ
      栄養ドリンク12バーツ  燕の巣ドリンク 60バーツ
      ミネラルウォーター600ml  7バーツ
       アイスクリーム 色々 30バーツ前後  キュービック氷 8バーツ
       インスタントコーヒー3in1(20個入り) 125バーツ 砂糖500g27バーツ
       リプトンティーバッグ(25個) 75バーツ
果物
      りんご 20バーツ  西瓜 90バーツ  
      バナナ一房110バーツ  モンキーバナナ一房50バーツ
      ぶどう1キロ155バーツ  ライチ、蜜柑1キロ 90バーツ  ランブータン50バーツ
缶詰他
       Mama(インスタントラーメン)6バーツ  Mamaカップ15バーツ
       ジョグ(お粥)カップ16バーツ
       ツナ缶  35バーツ  貝佃煮缶 25バーツ  鰯のトマト煮缶16バーツ
これらの物品は、オーダで購入出来る一部です。石鹸に至っては、上記のラックス、デットルの他にも、コルゲートにタイブランドのオウム印のparrot(ジャスミンの香り等5種類あり)、薬用石鹸のProtex、ジンジャー石鹸等刑務所で使うには異常とも言える種類があります。
シャンプーも同様でサイズ違いも入れれば、10種類位有ります。
各収容ビルには、それぞれ売店が有り売店で買うとオーダ価格の2~3割り増しの値段です。外国人はオーダして買っている囚人が殆どですが、タイ人は性格からかオーダするのが面倒くさいようで、高くても売店で買っている囚人が多いようです。
例を挙げれば  コーラ、ジュース類はオーダは12バーツ10バーツですが売店は15バーツです。


     



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14年振りの娑婆

  ITとは無縁の世界から14年振りに解放され、一番驚いた事は14年前には考えられ無かった検索社会です。何でも検索すれば判るのは便利な事で私自身アイパッドに馴れた今判らない事は頻々に検索で調べていますが、名前の検索で前科前歴迄判ってしまうと言うのは、私のように家族は全て亡くなり先の無い天涯孤独の年寄りにとっては痛くも痒くも無いと言えますが、先の有る当事者にとっては自業自得とは言え辛い事ですよね。
  就職はこれ迄名の知れた会社が、金をかけて興信所を使い身上調査をしていたのがどんな会社でも、パソコン一つで前科紹介に近い事が可能で、前科者は面接迄行く事も出来ずアウトでしょうね。家族や友人知人の助けを期待出来ない、前科者の辿る道は貧困ビジネスに生活保護、貧困からの脱出の道は無く行き着く先は又犯罪に手を染めるって事にも成りかねないですね。
  又隣人とトラブルが有り、名前を検索したら犯罪歴が出てきた何て事も有り得る事で生かすも殺すも相手次第になり、今迄家族にも隠してきた事が一瞬にして露見して家庭崩壊と言う事も無きにしもあらずです。
  犯罪にどっぷり浸かっていた私からすれば、検索で知り得た情報による脅迫に恐喝何て事も表に出て来ないだけで当たり前の世界何ではないかと思ってしまいます。
  少し前に、性犯罪歴の有る人が、検索から自分の自歴を抹消するよう求めた裁判で敗訴したと言う記事を見た覚えがありますが、自業自得と言われればそれまでですが、前科前歴が一生付いて廻る世の中になってしまいましたね。
  全員が全員廻りの人間を検索する、検索が習性になり麻薬のように止められない社会になりそうで怖いですね。

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タイの裁判Part2

  逮捕から一審の判決迄、罪状を認めたケースでは6ヶ月程ですが、無罪を主張して争った場合は一審判決迄3年なんて事も普通のようです。上告審も判決迄6ヶ月程です。日本の最高裁に当たる3審迄行けば、罪状を認めたケースでは結審まで1年6ヶ月程です。
  一審で死刑判決を受ければ、それが翻るのは難しいようで死刑が頻繁に執行されていた10年程前迄は、死刑囚の多くは裁判を引き延ばしして生き延びるとケースが殆どで、逮捕から15年過ぎても裁判中なんて囚人もいました。
  今は2004年から国王の特赦減刑が頻繁に出る(2004年から2016年の間に8回)ようになった事や、死刑執行がストップ(ここ12年で二人)していると言う事で上告を取り下げ特赦による減刑を待つ死刑囚が続発して、私が移送されて来た当時は600人近くいた死刑囚は、私の釈放時には100人を切ったと聞いており、2番ビルと5番ビルと二ヶ所あった死刑囚収容棟も今は5番ビルの1ヶ所だけです。
  タイでも日本と同じように起訴状を渡されますが、タイ語のみで翻訳文はありませんので自身で頼むしかありません。私選の通訳なら問題無いでしょうが、国選は翻訳迄してくれません。裁判でも国選通訳で私の判ったのは、警官の証言で密告が有ったと言う事、求刑が死刑、判決が終身刑と言う事だけで、結局起訴状の内容は分からずじまいでした。
  国選弁護士が付くのは一審のみで、上告の為の書類作成は、国選でもお金(3000~5000バーツ)が必要で、重い判決でも金がなければ一審で終わりと言う事も有り得るタイの裁判です。
  私の場合は国選弁護士から罪状を認めれば、重くても10年と言われていたのですが、弁護士は営利目的密輸の求刑は死刑以外は無いと言う事を知らなかったようで、判決に驚き裁判の後直ぐに刑務所に面会に来たようですが、判決にについて詰った所、だから面会に来た上告の費用も無料でするとの説明で終わりでしたが、それにしても面会が無ければ、終身刑が確定していた所です。
  二審判決は所持量が少ないと言う事で終身刑が30年の刑に減刑されました。
  私の場合国選弁護士による上告手続きの終わった後に私選弁護士が付きタイ人の妻は私選の弁護士費用などに40万バーツ(約120万円)使ったと話してましたが、この減刑上告手続き終わった後の私選選任と言う事を考えれば、私選弁護士の力かどうか怪しいものです。
  タイの裁判刑の軽いケースでは、懲役刑か罰金刑か二者択一の刑も有ると聞いており、罰金を払う金が無く懲役刑を選んだ場合は、服役後は強制送還、罰金刑を選んだ場合はそのままタイに何事も無く滞在出来ると言う話も伝わっています。
  東南アジアでは、麻薬事犯の最高刑は死刑です、刑の執行もされています。大麻のケースは刑が軽いと言われていますが、フィリピンでは所持量によっては終身刑とも聞いています。くれぐれも麻薬には近付かない事です。



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