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今朝テレビを見ていると首都圏で大規模な停電が発生したとニュースが流れていた。
その内に具体的な内容が報道されだして、被害は80万世帯とか、意外に早く復旧したとかであった。
原因は川底の土砂などを掬い上げる(浚渫:しゅんせつ)為にクレーンを設置している船(浚渫船)の
クレーンのブームが川を横断している高圧線(27.5万ボルト)と接触してケーブルが破損したこと
により停電してしまった可能性が高いと言っていた。
このニュースの情報を聞いた時に、もしこの原因が事実であれば、まず浚渫船の基本的な作業のルール
を守っていないことが気になった。
私も某電力会社の発電所の中で5万ボルトの高圧線の下でクレーン作業を約20年ほど前にしたことが
あるので余計にそう思う。
1.何故、移動(航行)中にクレーンのブームを立てて(一説には75度と言う)いたのか?
一般に見掛けるクレーン車両の場合は、走行中クレーンのブームは寝かせて決められた受けの場所
に置いておくのが原則となっている。
クレーンのブームはアウトリガーを伸ばして地上にしっかりと押さえて付けてからでないと立ち上
げてはいけないことになっている。
船の場合も同じでクレーンのブームを立てていれば、それだけ船の重心の位置が高くなり、安定が
悪くなる。
クレーン車以上に安定性については気を付けなくてはいけないはずである浚渫船の場合には、して
はいけないことのように思う。強風や大波が来た時には転覆も考えられる。(これは推測)
2.高圧線または高圧線の鉄塔は遠くから確認出来るのに何故気が付かなかったのか?
どんな作業の時でも周囲の状況は確認する。まして船などで移動中は周りの状況を確認しながらは
基本的なことだと思う。
基本を外れるような状況(クレーンのブームを立てて航行)であれば、百歩譲っても細心の注意を払
う必要があったと思う。
3.その他感じたこと。
1)通常、高圧線は注意を喚起するような看板や標識がされているが、それらは誰もが気が付くよ
うに配置されていたのだろうか?
地上の場合には、よく見掛けられ、トラのスリーブを被せたりして目立つようにしている箇所
などもある。
川の上空と言うことで、それらの配慮が不足していたのではないだろうか?
また、川を航行する側も川の上空にはないも無いと最初から決め付けていたのではないだろう
か?
浚渫は川もあるが、どちらかと言えば海の海岸べりが多いので、上空に障害物がある場合は少
ないので、無いものと思い込んでいたりしたのではないか。
2)高圧線が川の上空16m程度にあること。
この低さには驚いた。これでは川の上に船を浮かべて物を投げても十分に届く距離である。
近くの地上でも同じような距離であると考えられるので、これは非常にまずいヒントを与えて
しまったように感じたのは私だけだろうか?嫌な予感がしたが、それは危惧であってほしい。
それ以外でも相変わらず危機管理の甘さが指摘されている。
電力会社の事故後の情報の公開が不十分であったと言われていたが、事故の場所や状況はすぐに掴
んで公開出来る筈である。
それが出来なかったのはどこに原因があるのだろうか。
市民生活に多大な影響を与える事業でありながら、これでは緊急の場合には対応に不安を与える結果
になってしまったように感じた。
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