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どんな会社なのだろうか?
ちょっと興味があってホームページを見た。
多国籍企業でエレベータやエスカレータの世界的トップメーカにしては余り内容がないと
言うか、思ったよりお金を掛けていないように感じた。
最近の企業は国際規格ISO9001(2000年版)の影響があって、まず社長のコミットメントが
重要となる。
このホームページでは「社長メッセージ」に該当するが、内容を読んでガッカリした。
こんなことしか書けない社長だから先日の報道陣のインタビューに対して一般の者から見る
と、まったく無視しているとしか思えないような印象を受けたのではないだろうか?
社長自らが危機管理(言い換えるとリスクマネジメント)を認識していないとしか思えない対
応であったし、危機管理を社全般にシステム化しているとは、外からの情報を知る限り思え
ない。
「社長メッセージ」の中で言っていることは「顧客満足」と「社員満足」のことについて書かれ
ている程度である。
今の時代のコミットメントとしてはお粗末の一言だ。
まず、気が付くことが「コンプライアンス(法令順守)」やCSR(企業の社会的責任)について
何も触れていない。
そしてエレベータに限って言えば製品の「安全性」だろう。
ホームページの中でも安全性について具体的に書かれている所は少ない。
全体的に感じるのはコストに対するアピールが多いように感じる。
世界の一流企業を自負するなら、「製品の安全性」「コンプライアンス」「CSR」そのことに触
れなければいけないし、トラブル・クレームについてのデータの公開、それに対する対応(危
機管理)を明確にすべきだろう。
ホームページの中で国際規格ISO9001を最初に1992.12に取得して、その後に世界の工場
に広げて言っているようなことを書いているが、日本での製作工場も該当するのだろうか?
もし、取得していても想像ではあるが営業部門(メンテナンス(維持・管理)を含む)は取得して
いないのではないか?
このISO9001は顧客の営業折衝(契約)からスタートして製品据付・アフターサービスを一貫
して行う(システムとして)ことで、その価値を発揮する。
顧客の要求(この製品では安全第一)及び法規制等に基づいて製品を提供し、据付・稼動後の
クレームやトラブル等を顧客窓口(アフターサービス部門)より吸収し、それを社内の関係部
門に情報として流して製品の顧客満足を実現して行くと共にシステムの継続的改善を図って
行くのを繰り返し行う。
ただ、ここで難しいのは「顧客」である。
「顧客」の定義が微妙だと思った。直接的に金を支払う建設会社や役所などの場合と常にその
命を委ねている使用者の場合が考えられる。
建設会社や特に役所などの場合は入札などが多いから、決定条件の第一がは「コスト」となる
ケースが多いだろう。一方、「使用者」は言うまでもなく「安全」である。使用者が直接に金を
払うのであればコストと言うことも考えあられるが、一般的には間接的に支払う場合が多い
ので「安全」だと言うことは間違いないだろう。
シンドラー社は明らかに「製品に直接的に金を支払う建設会社や役所など」をターゲットにし
ていて「真の顧客」は誰だと言うことが理解出来ていないとしか思えない。
事故に対することについてもホームページでは事故発生間もない頃に書き込んだままの状態
で、ただ警察当局の捜査中なのでコメントは控えると書かれているが、一部報道によるとト
ラブル等の社内情報の提供を出し渋っていると言われているが、とんでもないことである。
言い換えれば「真の顧客」のトラブルやクレームを真剣に掴んでなっかたのではないかと推測
するし、掴んでいたとしても、それらの情報をデータ分析して製品の改善やトラブル・クレ
ームの再発防止、水平展開、強いては効果の確認などは積極的に行なわれていたとは思えな
いと言わざるを得ないと感じる。
今回の事件でも、もし不幸なことが起きなければこのような注目を浴びることにはなってい
なかっただろう。
シンドラーのエレベータの多くが学校や公営の住宅に納入されていると言う。
それらの納入を決定しているのが俗に言う「役所」である。ここの人達に行っても仕方がない
が、あんたらは誰の為に仕事をしているのだと言いたい。国民や住民の生命や財産を守る為
の公僕ではないのか?
本来は国民や住民を重視すべきでありながら、いつの間にか(初めから?)立場が逆転して、
「してやっている」とか「お上に文句を言うな」などと言う間違った考え方が当たり前になった
結果の一つの現れのような気がしてならない。社保庁などはその最たるものだろう。
でなければ、今までに沢山のトラブルやクレームを真剣に受け止めて再発防止ぐらいは出来
ていたのではないか。そうすれば今回の不幸な事故は未然に防止出来たかもしれない。
話は戻って、このような企業はいずれ組織の大改革がない限りに日本の市場からは撤退せざ
るを得なくなって来るような気がする。
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