羊の隠れ家

■■■Taku2001zooのブログ■■■

アホの坂田が怒ってる

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逆向きに帰宅し・・いや・・出社し・・いや帰宅し・・
逆向きに目覚めてから眠り・・
逆向きに眠ってから目覚め・・

スコッチのビンの中にウイスキーを吐き出し・・・
クロークの中から「相沢留美子」の死体を引きずり出し・・・
死体の首に両手をまわし・・・

生き返った留美子と、視線がぶつかった時、ようやく「時間の向き」が正常になった。

「貴方の子供がいるみたい。」
「今日、病院へ行ってきたわ。」
「6ヶ月目に入ったそうよ。」
「私、生みますからね。」
「もちろん、認知してもらうわよ。」
「養育費とかも考えてね。」
「責任はちゃんと取ってくださいね。」
「逃げたりしても無駄ですよ。」
「弁護士にも相談して・・・。」

私は、同じ過ちを繰り返さぬよう、込み上げてくる怒りを押さえるために留美子に微笑んで見せた。

「何が可笑しいの?」
「え・・いや・・別に可笑しくはないよ。」
「貴方、今、笑ったわよね?私を笑ったでしょ!」

普段はヒステリックに喚く留美子が、感情を抑えて私を睨み付けていた。

「いや、別に深い意味はないよ。君の言い分はわかった。今日はもう、これで終わりにしよう。」

ここで彼女が帰ってくれれば「あの事件」は起きないのだ。私は彼女に背中を向け、壁のハンガーに掛けてある彼女のコートを手に取った。

「さあ、あまり遅くなるとご両親が心配するよ。」

私はそう言いながら、彼女にコートを差し出した。その直後・・・。

私の差し出したコートを振り落とし、彼女が私にぶつかってきたのだ。

私のスーツの生地を突き破り、熱い痛みが私の腹部に侵入してきた。

「る・・留美子・・・!」

声が出なかった。私は、猛烈な痛みが走る自分の腹を覗き込んだ。そこには「そこにあってはならない物体」が、私の腹に突き刺さっているではないか!

「あ・・貴方が悪いのよ。私を馬鹿にするから・・。」

ナイフ・・私は血が溢れ出る腹部を押さえながら、自分が刺されたことを悟った。

意識が遠くなってゆく。おかしい・・・うまくいくはずだったのに・・・
な・・何のために・・「ここ」に帰ってきたんだ・・・・

医者を・・い・・医者・・・
だれかあ・・・・・・
たすけ・・・・・
いたい・・・・
しぬう・・・
うう・・
う・



(静寂)

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