羊の隠れ家

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ファンレターっす!

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ファンレターっす

字が汚くてごめんさなさい

私 手が痺れて動かなくなってきた

嘘 ついてました

私 病気でずっと入院してるの

筋肉に力がなくなっちゃう 病気です

テニス部のはなしも けんたいかいの はなし も

うそなんです ごめんなさい

中学生だけど 学校へわ 行ったこと ないんです

もうすぐ ぜんしんの きんにく うごかなく なります

あっち の せかい へ いきます

かざまさん みじかい あいだ だった けど 

あ り が と う


「ええ・・何ですって!?」
「だから出発時間を遅らせると、そう言ってるんだよ!」
「そ・・そんな・無理ですよ〜旦那。」
「無理を承知で頼んでるんだ。何とかしやがれ、ボケナスめ!」

俺は荷物をエア・カーに積むと、時空空港とは逆の方向に全速で走らせた。

「医療管理センター」の駐車場に車を滑り込ませ、すぐさま「遺伝子治療病棟」を目指した。

「お客様。身分証明書を拝見します。」

遺伝子治療病棟は、厳重な警備が敷かれている。
DNAの変異データがすべてここに集まっているからだった。

「うるせーな・・どけ!」

俺はプラズマ・ガンを警備員に向けて、入り口の鍵を開けさせた。


追跡してくる都市警備隊のハエどもを振り切って、俺は何とか時空空港に到着した。
出発可能限界時間の1分前だった。
俺は用意されている専用トランスポートに滑り込み「出発」のスイッチを押した。

その直後、俺は「目的時間」に到着していた。どうやら雑居ビルの一室らしい。
前もって聞いていた情報と一致する。
俺は辺りを見回して、「ポート・コントロール・ボード(PCB)を探す。
部屋の隅に置かれたPCBを見つけるとボードの座標ナンバーを確認した

「渋谷区・東本町3−21」

間違いない。俺は今「へーセー時代」にいるのだ。
俺は素早くPCBのスイッチを入れ、座標変換モードの画面を出した。
この画面で俺は、半径500Km以内の、好きな場所に移動することができるのだ。

俺はキーボードで座標ナンバーと座標名を入力する。

「○○県○○市立・総合病院→入院病室(検索)→(氏名)→(本庄真由子)→301号室→
(座標変換しますか?)→(YES)(NO)→「YES」→→→→・・・→→・・・→→・・・・


「○○県○○市立・総合病院」を出た俺は、しばらくの間あてもなく、ぶらぶらと「へーセー時代」の景色を楽しみながら歩いていた。不思議な光景だった。誰も彼もが同じような服装をして、何の用事があるのか知らないが、せわしなく動き回っている。動き回ることが生きがいなのだろうか?そんな事を考えていると、俺の腕に取り付けてあるアラームが、突然鳴り出した。これは俺に「敵の接近」を知らせるモノだ。

「こんなところまで追っかけて来やがったのか!」

俺は、反射的に走り出した。しかし、その時すでに、敵は俺の時空間座標を把握していたのだろう。どこからともなく放たれたレーザー光線が、俺の右足の太ももを貫いた。俺は激痛を堪えながら、「道路」と呼ばれる乗り物専用の領域に転がりこんだ。二発目のレーザーはかわしたが、三発目が俺の右肩に穴を開けた。その時。巨大な「乗り物」が、俺の目の前に迫っていた。避けようとする俺の足首が、四発目のレーザーで吹き飛ばされた。

衝撃・・闇・・・。

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