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■箱の次元(Box dimension) 【3】
翌日・・・。
「さあ、由仁男さん。昨日の続きをやろうか?」
「ええ、いいですよ。先生。今日は何色のリボンを巻きましょうか?」
「今日は・・・これだよ。由仁男さん。」
「ああ。黄色ですね。嬉しいなあ。僕の人形と同じ色ですね。」
島崎は昨日と同じ手順で由仁男を催眠状態にしてから、静かに語りかけた。
「さあ、由仁男さん。目を覚ましてください・・・。」
「・・・ここは・・・どこですか・・・?」
「え・・・?どこって・・病院ですよ。覚えてないのですか?由仁男さん。」
「あ・・貴方は誰ですか・・・?」
「私は由仁男さんの主治医じゃないですか?どうしてんですか、由仁男さん?」
(何か様子がおかしい・・)と、島崎はそう直感した。
「ぼ・・僕は・・・何でこんなところにいるんですか?」
「由仁男さん・・・落ち着いて。貴方は病気なんですよ。だから病院にいるのですよ。」
「僕は病気ではありませんよ・・・馬鹿にしないでください!」
「馬鹿にはしてませんよ。由仁男さん。貴方のお友達のことを聞かせてくれませんか?」
「友達・・・ああ・・・彼らはどこに行ってしまったのですか・・・何で僕、一人だけなんだ・・。」
「大丈夫ですよ・・・由仁男さん。あの二人は今、出かけているだけですから。」
「ああ・・駄目だ・・・僕を一人にしないで・・・お願いします・・・!」
「落ち着いて、由仁男さん。そうだ、存在次元論の話を聞かせてください。」
「ああ・・・貴方は僕の存在次元論を批判するつもりなんですね・・・」
「違いますよ。素晴らしい思想だと思ってますよ。由仁男さん。」
(まずいな・・・かなり取り乱している・・・ここは一旦、実験を中止するか・・・)
「じゃ・・じゃあ、由仁男さん。お話はまたの機会にしましょう。さあ、落ち着いて・・目を閉じて・・・。」
「や・・やだ・・・僕は眠くないぞ・・眠らないぞ・・・!!」
「うんうん。わかったわかった。眠くないよね。じゃあ、先生がお薬をあげるからね。ちょっと待っててね。」
島崎は急ぎ足で部屋から出ると、鎮静剤のアンプルを注射器に挿入し、それを持って再びレクリエーション・ルームへと入った。
「ゆ・・・由仁男・・・さん・・・?」
部屋の中央に置かれた椅子に腰掛けているはずの由仁男の姿がなかった。
「ば・・馬鹿な!!」
家具のない、ガランとした部屋に身を隠す場所などない。しかも部屋に部屋の出入り口は一つだけなのだ。由仁男が仮に、その出入り口から出たとするなら、当然、外にいた自分が気づくはずだった。
「あ・・有り得ない・・・杉沢・・・杉沢君・・・!!」
島崎は大声で、助手の名前を叫んだ。
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レクリエーション・ルームの中央で、黙ったまま佇む島崎の姿に、杉沢香苗は息を呑んだ。
「ど・・どうしたんですか・・先生?」
「消えたんだ・・・草野由仁男が・・突然・・・・。」
「そ・・そんな馬鹿な・・・」
そう言いかけた香苗だったが、島崎の両肩が小刻みに震えていることに気づき、言葉を飲み込んだ。
(冗談を言っているわけではなさそうね・・・・)
忽然と姿を消した由仁男だった。二人はただ呆然としたまま、由仁男が残していった「ダンボール劇場」を見下ろしていた。そこにはいつものように、3体の「木片人形」が、何も言わずにただ、向かい合っているだけの退屈な光景があった。
しかし、その直後・・・。
「せ・・先生・・・・あれを!!」
杉沢香苗の人差し指が指し示す方向に、島崎の視線が走る。
「・・・・・!!」
黄色いリボンを巻いている「由仁男人形」の額に・・・
それまではなかった「ホクロ」が現れ始めていた・・・。
(完) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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これ わ ゆにこりん の ものがたり でつかね??
さいご わ にんぎょうさん でつか??
(ぷー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)
2011/11/19(土) 午後 8:19 [ ポーラ・スター ]
↑さあ・・・どうでしょうか・・?(笑)
2011/11/20(日) 午前 0:12
はじめまして。ランダムから舞い込んできました。
SFホラーですね。面白かったです。たくさん書いているみたいなので、
ゆっくり読ませてくださいね。
2011/11/22(火) 午後 2:41 [ mikeko ]
mikekoさん♪
こんにちは。はじめまして!ご来店&コメントに感謝です。
駄作ばかりですが・・・(涙)また感想を聞かせてください、
2011/11/22(火) 午後 4:35
もう ゆにこ とわ あそばないの ??
(ぷー!!!
)
2011/11/28(月) 午後 3:39 [ ポーラ・スター ]
ゆにこって、あの人格破綻者のことか?
どーでもいいよ。本物の病人は医者に任せるべきだ。
2011/11/28(月) 午後 5:04